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発達障害とゲーム依存

精神科医が推薦するADHD克服カウンセラーの舩曳です。

平成 23 年 5 月にアメリカ精神医学会から発刊された『精神疾患の診断と統計
の手引き第 5 版』(DSM-5))において,「インターネットゲーム障害」が今後研
究が進められるべき精神疾患の一つとして新たに提案されました。

毎回書いていますが、ゲーム依存=発達障害ではありません。因果関係を示すものではないので、その点はご了解下さい。

ただ以下の点でゲーム依存と発達障害は密接な関係があったり、ベースに発達障害がある子にゲーム依存が発症すると、不登校や出社拒否などに繋がりますので、それも含めてご説明したいと思います。


発達障害の特徴とゲーム依存
発達障害の特徴の1つでもある

「こだわり」

「マイペースさ」

とゲームは非常に相性がいいです。ましてや、クリアしたら快楽物質が、出来なかったら悔しくて課金をさせる仕組みを、ゲーム開発者側は、ストーリーより何より、そこをゴールに作成しているからです。

・面白い
・対人戦闘要素がある
・課金を促す

これが鉄板のゲーム会社の思考です。
もちろんこうなったのは、

「スマホゲームって無料で遊べるのが当然でしょ?」

みたいな時代になったため、やむを得ない措置とは言え、フォートナイトなどはゲーム依存を引き起こす元凶として、会社自体が訴えられています。

さて、話を戻して、発達障害は

「一度はまると、寝食を惜しんでとことんやる(=過集中)」

「見通しが持ちにくい(=何時に寝ないと翌日の学校や会社に間に合わない)」

「終わりにするのが苦手」

という特徴があり、ひどい場合は、取り上げられると癇癪を起こす。
それが嫌で親御さんは今まで放置をしてきたという経過もあります。

一日のリズムが崩れれば当然、朝起きれなかったり、眠い状態で登校するので学校でずっと寝ているなど、世間常識的にご本人にとって重要なものが逆転し、損をする方向に進むというのが問題です。

もちろん発達障害が背景になくても、ゲーム依存症になる子はなるので、僕は、自制心を持ってからゲームを知ったのか、自制心を持つ前にゲームを知ったのかという成長過程や、あるいは環境的に親もゲームが好きで、夜中にゲームを親がしているのを子どもが見ているのかという家庭環境因も影響しているとは考えます。

基本的には、

【その子のゲーム依存はどこから来ているのか】

をきちんと見立てることが、発達障害のゲーム依存症への歯止めを効かせる第一歩になります。

これらのことから、発達障害で自由にゲームが出来る、Youtubeが見れる環境にあると、発達障害の特徴のために、治療には一工夫必要だということはまず知っておいて下さい。


ゲーム依存は治るのか?

治ると言えば治りますが、かなりエネルギーが要ります。
上記したように、

1.正しい見立て
2.適切な環境
3.親御さん自身の甘えの排除(子どもはダメだけど自分だけは仕事終わりだから夜中にゲームをしてもいいなど)
4.約束を破ったときのルール(罰を与えるよりは、ご褒美をきっちり回収出来るか)
5.リミットはどこなのか(○回のルール違反でゲームを破壊するなど)
6.その経済的損失の覚悟

こういったことの整理が必要です。

1.正しい見立てとは、背景に発達障害もですが、見通しという点では知的障害も視野に入れる必要があります。

例え本来は自制が出来る年齢であっても、知的理解が幼い場合は、自己コントロール出来ませんし、思い通りに行かなかった場合の癇癪の出し方も、正直うんざりすると思います。

2.適切な環境とは、枠組みです。大きくは時間と場所の枠組み。
~時まではゲームはここでならOK。寝室には持っていかない。夜中は親御さんが管理する。

それを本人任せにするのではなく、親御さんが物理的にきっちり回収し続ける。
一日たりとも、またルールの穴については、全て塞いで行く。

3.親御さん自身の甘え。これが実は相談のなかでも意外に多く、親御さんも自分を守るためになかなか深まりにくいです。子どもが就寝する時間まで働いている。そのためゲーム機の回収が完璧ではない。
深夜の親御さんのゲームを控える。

「子どもと話がこれで合うんです」

と逃げる。

4.約束破りのルールは事前に、ご本人に

「視覚的に提示しながら」

説明と、同意を求めて下さい。

決して

【言葉だけの口約束はしないこと】

です。話し合い後はサインをもらうことも意味があります。
発達障害の子はお決まりの逃げ口上として、「知らんし」「聞いてへんし」というのを使います。

こういう逃げ口上を防ぐためにも紙に書くことはある種の枠組みを作る一助になります。

5.逸脱時の限界設定
カンタンに言うと、ゲーム終了時の時間を決め、アラームが鳴るよう、設定をしておき、そのときにすぐ終われないことが、5回あれば、ゲームを破壊するとかです。

6.の経済損失への覚悟も必要です。2~4万するゲームを壊すことの抵抗はあると思いますので、売るでもいいと思いますが、現実的には、目の前で破壊した方が、子どもにとってはインパクトがあるようです。

ただそれで癇癪を起こす、翌日登校拒否や出社拒否をするなどはしてくると覚悟はしておいて下さい。

それでも粛々淡々と感情を交えずにやることがゲーム依存克服のために必要です。

これらを同時にしようと思うとかなりエネルギーが要るので、取り組むなら、全力でやらないとお互いしんどいだけになってしまいます。


ゲーム依存症番外編克服法

番外編と書いたのは、人道的に賛否両論あると思われるからです。
家庭内のしつけについては、暴力や人権侵害に当たらなければ問題はないのですが、親自身のメンタルは結構削られると思って下さい。

方法はとてもカンタンで。

「ゲームをやらせ続ける」

です。

本人の意思ではなく、学校から帰って来たらすぐにゲームをさせること、寝る時間も削ってさせること、最悪学校も(短期的に)休ませることも必要です。

「選択肢のある中のゲームが楽しいのであって、ノルマになった途端楽しくなくなる」

これは発達障害に限らず永遠の鉄板法則です。

そのため、

「本人が嫌になるまで、水分補給、軽い食事、トイレ(入浴)以外は全てゲームをさせ続ける」

泣いて叫んでも、やらせ続ける。

人間心理的に選択肢がない状況に追い込まれると、そのものを嫌いになります。

もちろん一定期間が過ぎたら忘れるので、一度やり始め、

「これはゲーム依存だな」

と診断名が付いたらとことん

【ノルマとして】

ゲームをやらせ続ける。
決して寝かせないくらいのエネルギーが必要なので、番外編と書かせてもらった訳です。

これは極端に例を挙げましたが、制限をするだけになると、徹底的な環境整備が必要です。

逆に本人が

「ゲーム嫌いになるまでさせる」

のは

「本人のノルマ」

ですから、嫌でも何でもやり続けさせるのです。

課金についてはさせない方がいいと思います。歯止めも線引も、子ども・保護者共に混乱しがちなところなので。

番外編はもう後がないというときに1つの選択肢くらいに思っていたらいいと思います。

ご家庭での環境調整がうまく行かない、抜け道がある、保護者自身の甘えも自覚している場合は、以下までご相談いただけたら、ヒントはお伝え出来ると思います。


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文章を書くのは大好きなんですが、フィーリングで書いているときには、誤字脱字もあるかと思います。前後の繋がり分かりにくいときには一言教えていただけると助かります!読んでくれて感謝!