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成長期に忍び寄るダイエットという呪縛

昨年の今頃に質問箱を通して以下の相談をいただき、Twitterで回答したものを共有したところ多くの方が目を通してくれたようなので、改めてnoteにも。

自分/家族など大切な人の健康を願って口を出すことも、程度が過ぎれば想いは重荷となって付き纏います。
これに対する私の考え(当時)はこれでしたが、皆さんならどんな風に考えるでしょうか。

質問箱に届いた“声”

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わざわざ検索してご質問をくださったのですね。
SNSを使って会ったことも見たこともない人に、体やお家のことを相談すること、かなり勇気が必要だったと思います。

お母様の指示で始まったダイエットは現在4-5年といったところでしょうか。
そのダイエットにおけるカロリー計算に関することですが、文面からお困りなのが伝わってきます。

ご質問いただいたからには私自身の考えを示さないといけないと思いますが、その前にお伝えしたいことがあります。
それは、受け取り方によっては今もなおダイエットに取り組んでいるお母様を否定しているように聞こえてしまうかもしれませんが、そのようなつもりは有りませんよ、ということです。
ただ、質問者さんのお体のことを考えると、意見や考えはお伝えしないといけないと思いますので、参考によく話し合ったり、別の方(先生なども含む)にも相談するなどしていただきたいです。

さて、本題です。

結論から言うと、
・14歳で1日1,200kcalはかなり少ないです
・カロリーは正しくも有り、正しくないこともあります
・お菓子も食事もカロリー計算する必要はありません
・そもそもダイエットを意識する必要はありません

女性の最も成長が著しい時期が、小学校高学年から中学生~高校生にかけての頃です。
成長著しい時期=栄養とエネルギーを使って、体を作る時期です。
要は成長期なので栄養だけでなくエネルギーもたくさん必要な時期ということです。

この頃女性は体の変化(第二次性徴)として、月経が始まる事が挙げられます。
詳しいことは控えますが、同じくして乳房の発達や皮下脂肪がつきやすくなるといった変化も起こります。
こういった、体の成長や第二次性徴が起こるときに必要なのが「十分なエネルギー」です。
体格や運動量にもよりますが、質問者さんの年代だと1日「2,400kcal前後」は必要と思われます。
これだけ必要な時期にカロリーを必要以上に制限すると、体が大きくなり切らないばかりか、「無月経」や、それに伴った「骨粗鬆症」といった将来的にも悪影響となることが起こります。
カロリーで言えば今の倍は必要と言うことになりますが、お菓子などの多い2400kcalと食事が主な2400kcalでは栄養価は大きく違います。
当然ですが、健康的なのは後者ですね。

>カロリーって正しい?
については、上に挙げたとおり一概には言えず、たとえば食品の手に入りやすい環境やストレスなど様々なことが影響します。
なので、実生活上で細かく計算をする必要性はほぼありません。

そして体重に関してですが、◯kgが丁度いいということは一概には言えません。
私としては151cmの身長なら少なくとも45kg前後、せめで40kgは切らないのが望ましいのでは?と思います。

ただ、ここまでの話をきいて焦って急に体重を増やす必要はありません。
お母様との関係性のこともありますしね。
食事はほしいときに欲しいだけ満遍なく食べて、友達とおやつの時間は楽しんで、でもお菓子ばかりにならなければ太りすぎることはありません。

>お母さんにどう話したらやめられるか
家庭内の背景がわからないのではっきりと言えないのですが、お母様以外の家族や親戚、学校の先生などはご存知なのでしょうか?
質問者さんがお母様へ正面から上記のことをそのまま提示しても、再度揉めてしまうのではないかと心配です。
なのでまずは周りの方への相談や意見をもらうなど、自分だけで抱えないことから行ってはいかがでしょうか。

最後に質問者さん自身へ。
スマホを持ちネットをみるといろいろな情報が出てきて気になることもあると思います。
たまたま私へ質問が届いたので長い返答となりましたが、これまでのことも合わせて同年代の子と比べてとても体のことを考えることになったと思います。
なのでこれからもいろいろと調べてほしいですが、どうか「簡単にできる」ような方法ほど鵜呑みにしないようにしてほしいと思います。

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