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「昭和の大ブーム/ダッコちゃん人形」

「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ169枚目

<「ダッコちゃん人形大ブーム」© 2023 もりおゆう 水彩/ガッシュ 禁無断転載>

昭和35年、ビックリするような人形が大ブームとなった。

街中がこの黒い人形を二の腕にくっ付けて歩く人で溢れ、まさに大流行とはこの事。今思えば中々奇妙なものなのだが、ブームというのはきっと後の時代から見ると常にこんなものなのだ(笑)

タカラ(現:タカラトミー)から発売されたこの人形は、日本のみならず世界中で大流行した。

二種類あり、一つは空気で膨らませるタイプ、一つはソフトビニール製のズッシリと重いタイプ。空気版は安く(当時180円)最も出回り、ソフビ版は値段が高く金持ちのクラスメイトが自慢げに持っていたのを覚えている。その他に偽物も数多く出回り異常なブームとなった。昭和35年7月に販売開始されるや否や爆発的に売れ、同年末までだけで240万個が売れたというからスゴイ!

偽物も出る訳です(笑)


*ダッコちゃん人形は、製造元の宝ビニール工業所がタカラ(現/タカラトミー)となる基盤をつくった。タカラトミーはその後日本を代表する玩具メーカーとなる(リカちゃん人形等)。ダッコちゃん人形はその後アメリカから黒人蔑視の批判が出る。この事によりタカラトミーは思わぬ対応に追われる事態になったが、言うまでもなくダッコちゃん人形は黒人蔑視などとは全く無縁の玩具だ。

*<©2023もりおゆう この絵と文は著作権によって守られています>
(©2023 Yu Morio This picture and text are protected by copyright.)

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