なぐりがき(所感・モード・日記/飯島ゆんが如く生きることについて)

御機嫌よう諸姉兄。風邪を引いていないといい。

近況

楽器が楽しい。夏にほんの気まぐれでスタジオに入ってドラムを叩き始めたところ、存外楽しくこれが毎週続いている。自らの曲中で使えるようなクオリティからは程遠い。使おうとも思っていない。ドラムが良くできた曲をたくさん聞いてきた手前、たぶん死ぬまで耳のほうが腕より良いということになると思う。のちに詳しく述べるが眼高手低ここに極まれりといった状況である。

ドラムを練習し始めたらベースも楽しくなった。リズムの子であるなとつくづく思うものである。手持ちのやっすいジャズベは3弦ナットがナメてしまった。ワーウィックが可愛い。多分そのうち買う。こちらも曲で使う予定はさっぱりない。

幸いしたのは打ち込みをかれこれ9年やってきたことで、基礎練習をやる口実は十分にできてしまっていることだ。いつまでも正確にリズムを合わせるのはDAWの十八番であるが(とってもありがたいことだ)、ボクらは手で弾くことでDAWでは出ない楽しさを得られるということを嫌というほど知っている。基礎練習嫌いの自分には珍しいことである。

いい音が出ると楽しいねという話

昨年だか、高校生の時に1万円くらいで買ったモニタースピーカをEVE AudioのSC203に買い替えた。定位がきれいに出てくれて嬉しい。

ちょっと込み入った話をすると、音の性質上、距離や位置を測るためには主に2つの要素が関連する。ひとつは音量。遠くの音は小さい。言わずもがなである。もう一つは高音の成分であって、遠くの音になるほどちょっとだけこもって聴こえる。「ハイが削れる」といったほうがわかり良い人もおろう。

この高音成分というのが結構オイシイ部分でもあって、じつは結構苦い顔をしながらちびちび削っているというところがある。オイシイものをちゃんと我慢する、渋みを楽しむ。ちょっとだけオトナになった気分である。しかしそうしたほうが音像をトータルで見たときには明らかに良いものになっているので、いざ出来てみると結構嬉しいことになっている。出来たのがこちら。

じつはEPやまとまった作品を作るのがとても苦手だった。曲ができてみてもなんだか他の方向性を試してみたくなって、結果まとまらない。理想はあるけど下手くそ、涙ぐましい眼高手低っぷり。最近ようやっとある種の納得がいき、この方向性でEPでもつくろうかなという気になった。がんばります。

独身男爵・飯島ゆんが如く生きるなど

最近いい感じで音楽ができている理由が多分「本業が出来たから」と、「自粛期間だから」。

前者はまずマネーの問題をある程度片付けてくれるというのがあり、またアイデンティティを悔しいけどそれなりに保証してくれるというのがある。クラブエイジアに久しぶりに遊びに行ったら音楽の聴こえ方が変わっていてよかった。クラブのフロアの音楽と自分がいかにいい距離感を測りかねていたかということがわかる。自粛期間に自室のスピーカーで音楽を聴く体験によって、無用な力が抜けた気がする。独身貴族ここにあり。爵位は男爵程度に収まっているが、心がリッチであればそれでよしである。

楽しいんですよ。「人生のつまみ食い」というやつは。

本当に楽しいし、じっさいそればっかりやっていないからこそ適度に距離を持っていい精神状態を保てるというところがある。楽器を始めたり、力を抜いて曲を作ったり、最近はF1のレースを見たり、こんなところでキーボードをぱたぱた叩いている(わざわざ青軸のやかましいやつで)のだってコトバをくるくるひっくり返すことがメインであるような気がする。あんまりひっくり返せてないな。

なんだか悩みのない阿呆のような文章になってしまった。第二のモラトリアム、もう少し謳歌します。

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