通所リハの専任医師の仕事 その2

前回からの続きです。

最悪な内容だったにも関わらず、スキしてくださった方、恐縮です。ありがとうございます。

記事を読んでいただける喜びを糧に、

続きに入ります。


リハ会議に参加さえすればいいと言われ、加算のために始まった、通所リハへのかかわり。

それは例えてみたら、噛めば噛むほど味が出るするめのように、

関われば関わるほど奥が深く、興味深い分野だと思うようになりました。

入所の仕事同様、私が最低限すべきことは限られていて、

それが、リハ会議への参加。

でもよく考えてみてくださいよ。

利用者さんの事を知らずに、家族やケアマネも参加する会議に出席できますか?

事前の情報収集だけでなく、本来ならば簡単な問診や身体診察も必要ですよね?

いいようにとると、私の業務の負担を考慮して、会議に参加さえすればいいとしてくれたのは、

優しさかもしれません。

わるくとると、加算を取るために私をコマとして使っているだけ。

けれど、今の私から言わせれば、通所に関わっていない医師たちは、

通所のつの字も知らないわけです。

通所リハをデイサービス、老健併設なのに、「当院のデイサービス」と言うのは日常茶飯事、

デイケアとデイサービスの違いすら認識していないわけですから。


と、言う訳で。

本来ならば、主治医から情報提供をもらうことが決められているのに、

それをやったら新規の申し込みが減った、ほかももらっていない所が多いという理由で、

情報提供をもらわず。限られた医療情報の中。

必要なケース、特に新規のケースには、私が本人から直接情報収集したり、身体診察も必要があればしたりして。

何とかこの2年とちょっと、続けてきました。

そのうち、医師以外のスタッフで、毎日夕方に翌日会議予定の利用者さんのカンファをしている事を知り、

それに参加したいと申し出たり。

(時短の私には、時間外になるため現在調整中。

そうやって情報共有しないと、さすがに、しっかりした利用者さんやご家族は、

「あの先生、毎回会議に参加しているけど、

ほとんど喋らないで、たまにちょっと的外れなこと言ってきて、

何なのかしらね」

と思われてもおかしくないので。)

あまりにも、医療情報が不足している利用者さんには、こちらから必要な理由を添えて、

情報提供依頼をする事を提案したり。

私が上から言われたのは単に会議への参加ですが、

そうこうして、通所の利用者さんと関わっていくうちに、

私自身の視野が広がり、自分の診療にも生かされるようになりました!

通所の看護師さんや相談員には、

ここまで通所に興味を持って、関わってくれる先生は、今までいなかった、

と言います。

私自身は、

本当に自分が興味があり、

また通所リハビリについて知る事が、

プライマリ・ケア医としての仕事に重要であると感じているから、

これからも積極的に関わりたいと思っている次第です。


長くなりましたので、今回はこの辺で。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。

続きはまた次回‥。



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