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外出先でもスタジオクオリティーの音質でモニター出来る〜DACの勧め〜

今回、私が購入したのはApogeeのGrooveという製品。それも30周年記念モデル。購入した理由は出先で制作やミックスの依頼が来て、すぐリファレンスを確認してラフミックスをしたいという時に、ノートPCの残念な音質ではどうにもこうにもならないので、せめてモニター環境だけは整えたいと思ったからです。

Grooveはざっくり言えばインターフェースですが、厳密に言えばDACです。

DACっていうのはデジタル信号をアナログ信号に変えるための変換器(コンバーター)のことです。つまりはデジタル信号を送受信するUSB端子があってこそのDACというわけです。これでコンピューターの中で流れる音はアナログ信号としてスピーカーやヘッドホンから出れるわけです。


通常モデルはブラック。

ブラックが24bitに対し、記念モデルのゴールドとシルバーは32bit仕様。bit数値は高いほど音に広がりが出ます。カッコよく言うとダイナミックレンジが広くなります。

ダイナミックレンジに差があると、両者を聴き比べてみて「別物じゃん!!」と思う人もいるかもしれませんが、いずれも同じコンバーターを使ってるので実は音質的に大した違いはありません。逆にレンジが広いと低音が押し出されるので、曲によってはもっさりした出音になる場合があります。

上記のスペック表はApogee本国サイトから引用したものです。

一番下を見ると、コンバーターはMOTUのインターフェースでも使われてるESS DACですね。注目すべきは(4 DACs per channel)。4基のDAコンバーターを搭載って、やばすぎますね実際の測定方法は分かりませんが、歪み値やダイナミックレンジの高さは最高品質です。Reference4持ってれば是非試してみたいところ。また、Grooveには上位機種にも搭載されてるコンスタント・カレント・ドライブという独自回路があり、ヘッドホンの特性に左右されることなくインピーダンスマッチングを行ってくれます。

常にベストなコンディションでモニターできるレコーディングスタジオ級の環境がこのヘッドホンアンプだけで実現されてしまうのです。

実際にカフェでモニターチェックをしようとGrooveを使ってみました。

スクエア型のやや狭いテーブルでしたが、ストレスなく使えました。

最初は色んなジャンルの曲を聴いて比較しましたが、まず各ジャンル共通するのは抜け感の良さですね。EDM系はキックがかなり鮮明に聞こえるようになり、帯域被りの多い曲も解析しやすくなりました。

ジャズやクラシックはもはやデジタル臭皆無です。シンバルやスネアのサスティンは後半のわずかな伸びもしっかり拾いあげてくれますし、ボーカルのブレスは不透明さがなくなり、埋もれやすい低音打楽器なども分離が良くなりましたね。一発録りの音源なんて、もう空気感がリアルすぎてその場にいるような感覚です。

普段、レコーディングスタジオや同等の環境でモニターしたことない人には伝わりにくいかもしれませんが、音質は本当にハイクオリティーです!

Grooveは基本的にヘッドホンモニターにフォーカスして設計されたものですが、Apogeeのサイトではパワードスピーカーへのダイレクト接続も推奨してます。その場合、下記のようなY字ケーブルが必要になってきますね。

一つ注意点としては、GrooveはiOSでは動作しません。

Apogee本国サイトの動作環境一覧にはiOSの項目がそもそもありません。

以上!


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