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はじめましてのお気持ち表明

はじめまして。
VTuberとして活動をしているみやまぎと申します。

この度、何かしら文章を書いていきたいなと思いnoteをはじめたのですが、
配信をしていて思うことがあったので、この場を借りて所謂「お気持ち表明」をしてみようかなと思います。

最近、配信をしていて嫌だなと感じることが何度かありました。
実は前々からあったのですが、その気持ちの正体に気づいてしまい、その結果「配信をしたくない」という気持ちが芽生えるようになってしまいました。

今はとにかく毎日配信することを目標としている自分にとって、これは非常によくない事態です。
そう思い、悩んだ結果、このように言葉で伝えることにしました。

何があって、それをどう感じたのかをお話しする前に、みやまぎ自身について少し踏み込んだことをお話ししなければなりません。

いつかきちんとお話ししたいなと思っていたのですが、まさかこのような形ですることになるとは思いもよりませんでした。

セクシュアルマイノリティについて

近年、「LGBT」という言葉をよく耳にするようになったかと思います。
「LGBT」はセクシュアルマイノリティを表す言葉として使われがちですが、頭文字を取って挙げられている「レズビアン」「ゲイ」「バイ」「トランスジェンダー」以外にも、セクシュアルマイノリティの定義や種類はたくさんあります。

最近では、それらの多様なセクシュアルを反映し「LGBTQIA+」や「LGBTs」という表現が用いられるようにもなりました。

ここでは、それぞれのセクシュアルについての細かい説明はしませんが、気になる人はぜひ調べてみてください。

既に、うっすらとお気づきの人もいるかもしれませんが、みやまぎもセクシュアルマイノリティとされる人々の1人です。
詳しく言うと、「Xジェンダー」の「アロマンティック」、「アセクシャル」になります。

さて、ここで聞きなれない言葉がたくさん出てきましたね。
ご安心ください。
ざっくりですが、これからひとつずつ説明していきます。

また、あらかじめお伝えしておきますが、下記の内容はみやまぎが独自にWebで調べ、まとめた情報です。
事実とは異なる部分がある可能性がありますので、ご了承ください。

Xジェンダーについて

「LGBT」で「T」と表記される「トランスジェンダー」は比較的、世間でも認知されている言葉だと思います。
簡単に言うと、身体と心の性別が一致していない人のことですね。

実は、「LGB」が性的指向に関する言葉である一方、「T」だけは性自認に関する言葉です。
一括りにセクシュアルマイノリティといっても、性的指向と性自認の2種類が含まれているのです。

つまりみやまぎは、性自認が「Xジェンダー」ということになります。

「Xジェンダー」は、男性か女性のどちらかであるとは思っていないセクシュリティのことです。
ちなみに、身体が男性の場合は「MtX」、女性の場合は「FtX」と表記されます。

「Xジェンダー」をさらに細かく分けると「中性」「両性」「不定性」「無性」に分類されます。
みやまぎの場合は「中性」か「無性」あたりではないのかと思っています。

「自分の性なのにそんなに曖昧なの?」

と、思う人もいるかもしれませんが、自分のセクシュリティで悩んでいる人の多くは、「自分の性は何だろうか?」という自問自答をし続けた結果、ようやく当てはまる定義にたどり着くことが多い印象です。

ちなみに、性自認や性的指向がまだ定まっていない人や、あえて定めていない人達のことを「クエスチョニング」や「クィア」と呼んだりもします。

それだけではなく、まだしっかりと定義されていない性自認や性的指向も存在しています。
今は、それほど多種多様な世界なのだと覚えておいてください。

アロマンティック・アセクシュアルについて

これは、性的指向に関する言葉で、「アロマンティック」は他者に対して恋愛感情を抱かないこと、「アセクシュアル」は他者に性的魅力を感じないことを意味します。
日本では、上記2つを合わせて「アセクシュアル」と表現されることも多いです。

初めてこの言葉の意味を知る人の中には、もしかすると「こんな人が世の中にいるのか」と、驚く人もいるかもしれません。
でもそこは否定せずに、そういう人もいるんだと受け入れてください。

また、「恋愛感情を抱かないなんて、心が冷たい人なのではないか」と、思う人もいるかもしれません。
でも、ご安心ください。
すべての「アロマンティック」がそうとは言い切れませんが、家族愛や友愛、親愛の感情は抱くことができます。

ただ、恋愛ができないだけなのです。

他者からの好意を受け入れられない人もいる

まとめると、みやまぎという人間は、中性もしくは無性で、他者に対して恋愛感情も性的魅力も感じないということになります。

みやまぎの魂の身体が女性で、バーチャルの身体が男性的であることは、これに起因しています。

また、「アロマンティック」や「アセクシュアル」と定義される人たちでも、恋愛感情や性的欲求に対する感情は様々です。

みやまぎの場合は、それが他者と他者の間で交わされる場合は気にはなりませんが、自分に向けられる場合には嫌悪感が生まれることがあります。

わかりやすくいえば、「恋愛ドラマは見れるけれど、登場人物にはなりたくない」ということです。

恋愛感情の場合は、ライトなものなら気になりませんが、それがあまりにも真剣なものだったり、執拗なものだったりすると受け入れることができません。
「ガチ恋です!」と軽く言われるくらいならいいですが、「君のこういうところが好きだから恋人になってデートをしたい」などと言われるとちょっと厳しいです。
そのあたりも曖昧で、はっきりとボーダーラインを引くことができないため、それを他者に伝えることはとても難しいことなのだと思ってください。

人間社会で生活していく上で、他者から、恋愛感情や性的欲求を向けられることを避けるのは、なかなかに難しいことです。

みやまぎはFtXなので、自分を女性として扱われることや、男性から恋愛感情や性的欲求を向けられることが特に苦手です。
言葉を選ばなければ、気持ちがわるいと思ってしまうこともあります。

「人からの好意をそんな風に思うなんて酷い」

そう思う人もいるかもしれません。

では、「アロマンティック」以外のすべての人が、自分の恋愛対象以外の人から好意を伝えられて、それを受け入れることができると言い切れますか?

みやまぎ自身も、好いてくれてありがとうという気持ちがないわけではありませんが、受け入れられないものは、受け入れられないのです。

トマトが大嫌いな人に、どんなにおいしいトマト料理を教えたところで、食べてはもらえないようなものだと思ってください。
ちなみに、みやまぎはトマトが大好きです。

さて、ここまででようやく、お気持ち表明の前提のお話が終わります。

リスナーはVTuberという存在の何を見ているのか

みやまぎとしてバーチャルの身体を持った時、この場所では自分の魂の身体の性を気にせず、自由に表現ができると思いました。

しかし最近、それは間違いだったのだと気づくことができました。

そうです。
ここまでの前提のお話を、周囲にきちんとお伝えしないと、自分が望むような扱いをしてもらうことはできないのだと気づいたのです。

みやまぎのリスナーは、恐らくほとんどが男性です。
正確な情報とは言えませんが、アナリティクスではリスナーの内100%が男性とされていました。
これは、元々想定していたターゲット層とは大きくずれていました。

そもそも、VTuberのファンは男性が多いということを知ったのも、活動をはじめてからのことだったため、単なる自分の情報収集不足でもあります。

そのような状況で、3ヶ月ほど活動をしてみて、思ったことがあります。

結局リスナーは、バーチャルの姿ではなく、その後ろにいる存在を見ているのではないか?

「かわいい」
「愛している」
「萌え」

セクシュアルマイノリティである自分が言うのもおかしいとは思いますが、男性が男性の姿を持つキャラクターに対して、頻繁に使われる言葉ではないと思います。

「かわいい」という言葉にはさまざまな種類があるため一概には言えませんが、例に挙げた言葉と同じような認識を与えることもあるため、加えさせていただきました。
コメントをした本人にどんな意図があろうと、この場においては、そのコメントを目にしてみやまぎがどう感じたか、どう受け取ったかに重点をおいています。

そして、そのようなコメントを目にするうちに、1つの仮説に辿り着きました。

リスナーは、見た目ではなく声で判断をし、どんなに男性的な外見をしていようと、みやまぎを女性だと認識してそのようなコメントをしているのではないか。

もちろん、すべてのコメントがそのような認識ではない可能性があることも分かっております。
リスナーが女性である可能性だって否定はできません。
それ以外の性である可能性だって否定はできません。

ですが、その仮説に辿り着いた瞬間、大きな嫌悪感が生まれました。

でもこれは、自分がきちんとお伝えしていなかったことにより生まれてしまったものです。
リスナーではなく、落ち度はみやまぎにあります。

人は万能ではないので、他人の内面や気持ちのすべてを察することは不可能です。
それも、セクシャリティのような目には見えないものであればなおさら、気づくことはできません。

「バ美肉」のようにわかりやすい名前をつけよう

しかし、そう納得した上でひとつ、気になったことがあります。

所謂「バ美肉」と呼ばれるみなさんは、リスナーから男性として扱われることはあるのでしょうか?

これはみやまぎの個人的な考えなので、間違っていたら申し訳ありませんが、バ美肉勢のみなさんは、女性の姿で活動をしたい、女性としての自分を表現したい、女性として見てもらいたい、女性として扱われたいなどの理由から、バーチャルの世界で美少女の身体を受肉したのだと思います。

そしてリスナーも、それを理解した上で接しているのだと思います。

ではなぜ、バーチャルの世界で男性の身体を受肉した自分は、そのように扱ってもらえないのでしょうか?


このあたりに踏み込むと、またややこしい話を長々と繰り広げていかなければならないので割愛しますが、要は、みやまぎのような存在の認知が足りていないこと、これに尽きると思います。

だったら、広めるしかないよね。

もしかすると、同じ悩みをもつVTuberさんもいるかもしれません。
しかし、この悩みを解決する手っ取り早い手段があります。

「バ美肉」のよう新たな名前を、つけてしまえばいいのでは?

人は、名前のないものをうまく認知、認識することができません。
だから、世の中にあるものには、大抵名前がついているのです。
だから、自分の子どもにも名前をつけるのです。

だから、みやまぎが感じたことを説明するために、こんなに長々とした文章が必要だったのです。

この仮説に辿り着くことができた自分は、ある意味幸福だといえます。

中には、リスナーの好意からくるコメントを受け入れることができずに、引退してしまったVTuberさんもいたかもしれません。
また、この文章を読んで、自らが抱いていた感情に気づくことができたVTuberさんもいるかもしれません。

今後は、自分、そして同じような境遇のVTuberのみなさんが、より活動しやすくなるような方法を考えていきたいと思います。

このお気持ち表明に共感してくれたみなさん、「男性」もしくは「中性」として見てもらいたい、扱ってもらいたいVTuberたちの名前を、一緒に考えてはみませんか?

配信に来てくださるみなさまへ

最後に、いつも配信を見に来てくださるみなさま、本当にありがとうございます。
中には、途中で挙げたようなコメントに心当たりがある人もいるかもしれません。

過去を変えることはできませんが、未来を創ることはできます。
今後は、恋愛対象や性的対象に向けるようなコメントを控えていただければ幸いです。

みやまぎが不快と感じた場合は、コメントの非表示やブロックなどをしてしまう可能性もありますが、それはあなたのことを嫌いになったわけではなく、みやまぎにはあなたの気持ちを受け入れる器がないだけです。

配信でも時折お話ししますが、みやまぎは、隠さなければいけないのに、すぐにバレてしまうような浅はかな嘘がきらいです。

一方で、絶対にバレない嘘は、嘘ではなく真実になると思っています。

恋愛感情も、同じことが言えると思います。
もしみやまぎに好意を抱いても、その気持ちは表に出さず、そっと心の内に仕舞ってください。
それだけで、みやまぎの心が救われます。

みやまぎは、自分が楽しく活動できることを最も大切にしています。
決して、リスナーを楽しませることを目的に配信をしているわけではありません。

こう表現してしまうと、「なんて意識が低く身勝手なVTuberなのだ」と、憤る人もいるかもしれません。

確かに、VTuberの活動である動画投稿やライブ配信といったコンテンツは、エンターテインメントの一種です
エンターテインメントは、人々を楽しませる必要があります。

しかし自分は、VTuberとしての活動の場は、自己表現の場であると考えています。

上記でお話ししたこと以外にも、みやまぎには「めんどくさい」部分がたくさんあります。
社会不適合者と表現してもいいくらいの、かなりのひねくれものです。

ですがそんな自分でも、共感してくれる人や、応援してくれる人が、この世界のどこかにいるのではないか。
こんなみやまぎでも生きていけるということを知って、生きる活力を得られる人がいるのではないか。

そんな思いから、VTuberとしての活動をしています。

もう一度書きますが、みやまぎの活動にとって大切なことは、自分が楽しく、無理なく、できるだけ長く続けられることです。

だから、不快だと思ったことや、嫌だと思うことは我慢せずに伝えることにしました。
それは単純に、よりたくさんの人に受け入れられるよりも、我慢をしてつらい思いをしながら配信を続けるほうが嫌だと思ったからです。

これからも、同じような「お気持ち表明」が度々あるかもしれません。
それでも応援し続けてくれるみなさんは、その度に、また一歩、みやまぎについての解釈が深まったと捉えていただければ幸いです。

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

詳しい配信のルールにつきましては、英語表記も含めて、今後の動画の概要欄に記載するのでご一読いただければと思います。

ま、みやまぎはそんなに優しくないので、読んでくれない人には遠慮しないけどね。

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