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東京東部育ち

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最近の記事

私小説に近い小説を書いている

私小説というか、ハタチくらいの頃の自分の思考を主人公に落とし込んだ小説だ。 PVは前作の1/200以下、ブックマークは1/600以下と全く読まれていない。 前作の伸びがおかしかっただけで誰にも読まれない小説を書いていた時期のほうが長いせいなのか、読まれていないことに思ったよりダメージは受けていない。むしろウケを考えずに書いてるので楽だ。 (前作は前作で2年程度ジャンル傾向のリサーチした上で書いたので、多く読まれたのはありがたかったけれど) 物好きにも読んでくれるフォロワーさ

    • 面影橋の話

      19歳の春に私は中絶した。 当時付き合っていた人から「今はどうしても無理だから」と頼まれて。 私も学生で望まれないならそうするしかないとわかっていたし、嫌だとは言えないまま、どこか遠くの出来事のように、手術を終えた。 病院の近くの公園に早咲きの桜が一本だけ生えていて、その日は3月の終わり頃だというのに、早くもはらはらと花が散っていた。 病院からの帰り道に終わらせてしまった命を見せつけられた気がして、その日から一本だけ咲く桜が散るところを見るのが苦手だ。 春休みが終わり、

      • 賞味期限

        とうの昔に賞味期限が切れたクラフトビールを消費している。 まだ普通に飲めるもの、糖が食われて甘味が消えたもの、全体的にエステル香をかもし出していて危なそうなもの。 同じくらい賞味期限が切れたビールでも差があって面白い。 造り手が望まない形のビールを飲むのはちょっとした悪事を働いたような気分だ。 とはいえベルギービールなどは10年熟成させてから飲むような人もいるわけで、造り手が望まなくても決して間違いとは言い切れないのではと思う。 引っ越しで荷物を減らすために消費しているけ

        • 無ければ死ぬわけではない

          そういうものを売る仕事をしているけど、役所とか病院にも納品しているし、コンビニでも出荷量が増えている。 無くても死なないけど、無くなったら死に近付く人がいるかもしれない。 そう考えて納得しなきゃいけない。 電車が動いている限りは出勤してと言われて毎日県を跨いでいる。 多分そのうち感染して、ひどいことになるのだろうと思うけれど、落ち着いたら好きな人に会いたいからどうにか生き延びたいなあ。