お気に入りの帽子
*
いつもとちょっと違う帽子をかぶる
それだけで
全身が反応する
これじゃダメだ
これは違うという思い
・
そんな少しの違い
何もなかったことのように
流して欲しいという思い
そうか
そうなんだね
いつもの帽子が
よかったんだね
すぐにそう認められなかったことへの
心残り
・
いつもとちょっと違う帽子をかぶる
それだけで
全身が反応する
道端に咲くお花
ひとつひとつの違いを
大いに感じ
土を這う
小さな虫たちそれぞれの個性を
瞬時に見分けて味わう
それはあなたの素晴らしいところで
弱いところ やわらかくて
攻撃されやすいところ
・
ただ
少しだけの違いに
全身が反応した
ポジティブでもネガティブでもなく
あるがままを
受け止めきれない
観察者
どうにかしてあげたいきもちが
あふれる
あふれる
・
・
・
いつもとちょっと違う帽子をかぶる
それだけで
全身が反応する
それは とてつもなく
可愛くて 愛おしい 瞬間にも
なり得る
それが あなただから
それがわたしだから
どこからが夢で現実で創作なのか
境目のわからなくなる
狭間から
読んでくれてありがとう。 出会ってくれて、ありがとう。 通りがかってくれて、ありがとう。