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2024年08月02日の見解

昨日の為替相場ですが、前日の中銀イベントの結果の影響で、そのまま東京時間から2円(200pips)程度の下落をすることになります。

そこからは一旦の底を打ったのか、ドル円は150円台まで回復するも、米国の弱い経済指標を受け、米長期金利が4%を割り、そのまま149円中盤ぐらいまで失速する流れとなります。

そして昨日は英国の政策金利発表でしたが、「利下げ」となりポンド安となりました。

株価に関しては日経が一時2000円暴落しており、米株価指数も下落するなど、相場全体的にリスクオフ的な動きとなりました。

では昨日の流れをまとめていきます。


まずは東京時間オープンからドル円は前日の流れを引き継ぎます。

148.500円まで下落する形になりましたが、一旦ヒゲをつけ底打ちをした動きになります。


そして日経平均に関しては、断続的に売られている状況が続いています。

米国経済の悪化の影響もあり下落している状態です。


そして欧州時間には各国のPMIの発表がありました。

【仏製造業PMI【確報値】】

  • 予想44.1 結果44.0(前回44.1)

【独製造業PMI【確報値】】

  • 予想42.6 結果43.2(前回42.6)

【欧製造業PMI【確報値】】

  • 予想45.6 結果45.8(前回45.6)

【英製造業PMI【確報値】】

  • 予想51.8 結果52.1(前回51.8)


確報値ということもあり、この材料で特に動くことはありませんでした。

特に注目されていたのは英国の経済指標になります。


この英国の政策金利発表前から、ポンドは欧州時間に入ってから大きく決済が入ったのか、断続的に売られている状態でした。


そして迎えた政策金利発表が以下になります。

【BOE政策金利&声明発表】

  • 結果:利下げ(500bp)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-08-01/SHJD8BT0G1KX00


【MPC議事要旨】

  • 5.00%への利下げ、賛成5名、据え置き支持4名で決定

  • 利下げ支持の委員、絶妙なバランスで判断

  • 1年内のCPI見通し2.4%(従来2.6%)

  • 2年内のCPI見通し1.7%(従来1.9%)

  • 3年内のCPI見通し1.5%(従来1.6%)

  • 2024年第2四半期GDP見通し0.7%(従来+0.5%)

  • 2024年第3四半期GDP見通し0.4%

  • 2024年第4四半期GDP見通し0.2%

  • 2024年GDP見通し1.25%(従来+0.5%)

  • 2025年GDP見通し1%(従来+1%)

  • 2026年GDP見通し1.25%(従来+1.25%)

  • インフレリスクは上向きへ傾斜

  • インフレは今年10-12月には2.7%に上昇へ

  • インフレ、その後低下へ

  • 9月会合では、向こう12カ月の量的引き締め目標を採決へ

  • 2024年末金利見通し4.9%(従来4.8%)

  • 2025年末金利見通し4.1%(従来4.3%)

  • 2026年末金利見通し3.7%(従来3.8%)

【ベイリーBOE総裁】

  • 急過ぎや過剰な利下げには慎重

  • 現時点の利下げに十分なほどインフレ圧力は緩和

  • BOEが今後の会合で継続的に利下げを行うとの見方には注意を促したい

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-08-01/SHJTB0T0AFB400?srnd=cojp-v2-overseas


この利下げに関して、マーケット予想は五分五分だったので下落も限定的で、むしろ上昇する流れとなりました。

ポンドドルに関して欧州時間スタートからですと100pipsほどの下落幅になり、政策金利発表後は米国の金利低下もあったので、そのまま上昇という流れになります。


MPC議事要旨にて発表された賛成の割合などは「賛成5名、据え置き4名」と結果でも五分五分だったことがわかりますね。

この結果だったら、次回のBOEでの連続利下げについては少し見えにくい状況ですね。


そして、ベイリー氏も「今後の会合で継続的に利下げを行うとの見方には注意を促したい」と発言しているだけあって、マーケットの先走りに釘を刺した形となりました。

ここからECBとペースを合わしていくのか?気になる所です。


そしてNY時間に入り、以下の経済指標発表がありました。

【米新規失業保険申請件数】

  • 予想23.6万件 結果24.9万件(前回23.5万件)

【米第2四半期非農業部門労働生産性【速報値】/単位労働費用【速報値】】

  • 非農業部門労働生産性【速報値】:予想+1.7%万件 結果+2.3%(前回+0.2%→+0.4%)

  • 単位労働費用【速報値】:予想+1.8% 結果+0.9%(前回+4.0%→+3.8%)


この結果を受けドル円は下落するも、下落した後、そのまま昨日の高値150.878円まで上昇幅を伸ばします。


その後は、以下の経済指標にて下落する流れとなり、米国の10年債利回りが4%を割る状態となります。

【ISM製造業景況指数】

  • 予想48.8 結果46.8(前回+48.5)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-08-01/SHJLKXT1UM0W00


かなり弱い結果となりました。

この影響を受け、ドル売りが加速する流れになります。

ちらほら米国の経済悪化の兆候が見られていますね。


内訳は以下になります。


特に赤枠部分が弱い数字となっていますが、このEmployment(雇用)に関しても落ち込んでいるのがわかります。


今回のFOMCにて、「物価」「雇用」の二つのワードが出てきたと思いますが、今まで「物価」しか見ていなかった所を「雇用」のリスクも見ていくという流れにシフトしたこともあり、今回のISMの数字だけみれば、「利下げ」もあり得るか?という内容になっているということですね。


FRBでは「物価」「雇用」の二つのテーマの最適化に努めていますが、「雇用」を増やす為には「利下げ」ですし、インフレを退治するためには「利上げ」という選択が必要です。


このジレンマが大変難しい所なのですが、FRBは「2つのバランス」に関しての事を何回も言っていたこともあり、本日の雇用統計もいつも以上に注目されることになりそうですね。


そして昨日の株価が以下になります。

一連の弱い経済統計を受けて、株価は急落している状態です。

市場も9月まで利下げを見合わせたパウエル氏に疑問が上がっているみたいですね。


日本株に関しても米国の影響を受け急落していることもあり、市場もネガティブに反応している状況です。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-08-01/SHK5NST0G1KW00


本日の指標&要人発言


経済指標

  • 雇用統計


要人発言

  • バーキン米リッチモンド連銀総裁


上記になります。


本日は雇用統計になります。

昨日発表のISMの内容で雇用が悪化していることもあり、今回の雇用統計も弱い可能性もあります。

マーケット予想でも弱い数字となっているので、この数字がでたインパクトをしっかり確認したい所ですね。


週末なので、あまり無理しないようにしてください。


本日もよろしくお願いします。


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