2024年07月31日の見解
昨日の為替相場ですが、東京時間には日銀のリーク記事が出ないこともあってか、ドル買いが入る事になります。
ドル円は一時155.220円付近まで上昇することになり、1週間の高値を超えることになるのですが、欧州時間では1時間足の200日線付近で反発することになります。
そして、米国の経済指標の強い数字で買い戻しが入るも、三村新財務官の発言やNHK・日経から日銀観測記事が入ると、円買いにシフトし、そこからはドル円一時152.635付近まで下落することになりました。
昨日の値幅だけで、2.5円(250pips)程の下落となり、如何に日銀が注目されているかがわかりますね。
株価も下落で反応し、昨日1日通して下落の流れとなりました。
では昨日の流れをまとめていきます。
まずは東京時間からですが、後場には日銀の観測記事も出なかったので、これは「利上げ」がないとの思惑もあってか、ドル買いが入る事になります。
しかし高値更新した後、欧州時間からは一旦の反発が入る事になりました。
特に材料があったわけではないですが、米長短期金利が下落したと同時に下落する流れとなります。
欧州時間に発表された経済指標は以下になります。
【独第2四半期GDP【速報値】】
前年比: 予想0.1% 結果-0.1%(前回-0.2%→-0.1%)
季調前前年比 予想0.2%結果0.3%(前回-0.9%→-0.8%)
【欧第2四半期GDP【速報値】】
前期比: 予想0.1% 結果0.3%(前回0.3%)
前年比 予想0.5%結果0.6%(前回0.4%→0.5%)
【独消費者物価指数【速報値】】
前月比: 予想0.4% 結果0.3%(前回0.1%)
前年比 予想2.2%結果2.3%(前回2.2%)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-30/SHFQY6T0G1KW00
特に上記の発表直後はそこまで動くことはありませんでした。
しかしドイツCPIではインフレが加速しており、「利下げ」の判断が難しくなる結果だったように思います。
そして迎えた米国の経済指標の発表は以下になります。
【JOLTS求人】
予想8000千件 結果8184千件(前回8140千件→8230千件)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-30/SHFWBUT1UM0W00
【米消費者信頼感指数】
予想99.7 結果100.3(前回100.4→97.8)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-30/SHFWB9DWLU6800
求人件数に関しては5月分が上方修正されたので、前回より減少は減少ですが、予想を上回る数字となり、ドル買い方向に流れます。
徐々に求人数が減少してきていることから、労働市場が悪くなってきている印象です。
そして後に発表された消費者信頼感指数に関しても強い数字となり、その影響もあってかドル円は上昇することになります。
ドル円は欧州時間からの一旦の下げが入りますが、一時154.600付近まで再度回復する上昇となりますが、そこで以下の「NHKからの日銀観測記事」が出ます。
<NHK:日銀 追加の利上げ検討へ 0.25%程度に引き上げる案など議論か>
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240730/k10014530221000.html
そしてそこから各社の報道記事が出ます。
しかも31日付けで就任する「三村次期財務官」も発言をする事になります。
【三村次期財務官】
為替市場の動きは絶え間なく注視している
(介入に関して)国際合意の枠組みの中でやっていく
為替水準や見通しについてコメントしない
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-30/SGEGUHT0AFB400?srnd=cojp-v2
そして最後に日銀の報道が出たのが日経新聞となります。
<日経新聞:日銀が追加利上げ検討、0.25%に 量的引き締めも決定へ>
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB25AMT0V20C24A7000000/
上記の日銀観測記事や三村新財務官の発言により、ドル円は一気に下落することになり織り込みに行きます。
一時152.660付近まで下落する事になり、「円高」方向にシフトする事になりました。
内容に関しては月曜日の見解でもお伝えしている通り、「0.25%の利上げ」を検討する・「国債買入額の減額ペース」を発表との報道です。
確実ではありませんが、この報道が出たら利上げをする可能性もありそうですね。
もしこれで利上げをすると、2008年のリーマンショック時以来となります。
そして昨日の株価に関しては以下になります。
昨日はマイクロソフトの決算でしたが、クラウド事業の売上高が予想に届かず、時間外で株価は一時5%下げとなりました。
その他でもハイテク株が下げて(NVIDIA-7%下げ)、指数全体を圧迫する形となりました。
まだ決算が続くのと、本日FOMCなども控えているので、株価動向にも注目が集まりそうですね。
本日の指標&要人発言
経済指標
豪第2四半期消費者物価指数
豪消費者物価指数
豪小売売上高
中製造業PMI
中非製造業PMI
BOJ政策金利&声明発表
日銀経済・物価情勢の展望(展望レポート)公表
欧消費者物価指数【速報値】&【コア】
ADP雇用統計
米第2四半期雇用コスト指数
FOMC政策金利&声明発表
※メタ・プラットフォームズ決算
要人発言
植田日銀総裁の記者会見
パウエルFRB議長の記者会見
上記になります。
月末フローも控え、日銀・FOMCを控えている日になるので、気を付けて取引を行いましょう。
各国の今後の動向をしっかり把握していきましょう。
本日もよろしくお願いします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?