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2024年07月30日の見解

昨日の為替相場ですが、日・米・英の政策金利発表前ということで、動きは比較的小幅だった印象です。

基本的に材料はありませんでしたが、米超短期金利が上昇することによってドル買いが入ることになります。

ドル買いが入る事によって今までそこまで動いていなかった欧州通貨が少し売られたというぐらいでしょうか。

では昨日の流れをまとめていきます。


まずは東京時間から、週明け朝方に日経平均の買い戻しが入り、ドル円やクロス円は上昇することになります。


ドル円に関しては一時154.350付近まで上昇することになりますが、スポ末(Tプラ2)の影響や、輸出の売りが月末絡みで入ったのも合わさって大きく崩れる形となりました。


下落幅は1.3円(130pips)ほどで、直近のドル円の動き方から見るとボラが拡大していた為、小幅な印象です。

しかし冷静に考えると、材料なしで午前中から1円程の売りが入ったという内容になりますので、やはり日銀会合前に巻き込まれたら厄介だなと思っています。


そして欧州市場に入ってからは、週内に控える主要中央銀行の政策決定に備えた形で、欧州債市場ではドイツ債や英国債が上げ幅を縮小する事になりました。

その影響もあり、徐々にユーロ・ポンドが売られ出し、ドル買いが加速し出します。


NY時間でも特に材料はなく、小幅に動き、ドル円は154台で引ける事になりました。


そして昨日の株価に関しては以下になります。


昨日の動きは週明けの東京時間が多少大きく動いただけであって、マーケットは「金融政策発表待ち」という流れになっています。

注目点に関しては、昨日の見解でも記載しておりますので、理解を深めていただけたらと思います。


そして昨日の報道では「金融政策発表」待ちだけあって、国の財政関連の報道がでていました。


<日本>

昨日流れた報道だと、「プライマリーバランス(PB)」が黒字化が初めて視野に入ったということで、2000年代前半から歴代政権が掲げていた目標を達成する見込みがあるとのこと。


ずっと赤字続きで、特にコロナ以降のばら撒きで更に悪化している状況でした。

赤字になるということは、「国債等を発行」しないと支出をまかなえないことを意味します。

簡単に言うと「国の借金」ということですね。


PBを自然な黒字化にするためには、景気が良くなる=企業が儲かっている、ということなので、財務省が公表している税収入バランスのうち「法人税」の部分が増えます。

そこから働く人の収入が増えることで、所得税が増える。所得が増えることで買い物をする額も増えていき、消費税の税収入も増えていきます。


要するに「経済状況が良くなっていけば、自然と財政健全化が進む」と考えていいというわけです。


https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-29/SH7UPHT0G1KW00


※プライマリーバランスとは・・・社会保障や公共事業をはじめ様々な行政サービスを提供するための経費(政策的経費)を、税収等で賄えているかどうかを示す指標


<米国>

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-29/SHEFJ2DWRGG000

米財務省は7-9月の連邦政府の借り入れ必要額見通しを下方修正したとのことですが、この影響で政治的にセンシティブなものとなっているみたいですね。


選挙ではやはり「利下げ」というのは国民へのアピールポイントになります。

しかしFRBに関しては、政府から独立していなければならないので、現在の与党が圧力をかけてFRBに対して「利下げ」を強要することはできません。


なので今回、イエレン財務長官(民主党)達が中長期債の発行額を意図的に抑制して、国債を買わせる流れを作って、債券利回りを低下させて、金利を低下させる流れを作っているのではないか?と一部共和党員が指摘しているということです。


米国は選挙前なので普段は突っ込まない問題でも、このように突っ込んでくる流れになっている状況ということです。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-29/SHE0W6DWX2PS00


<英国>

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-29/SHD4JCT0AFB400

リーブス新財務相が、「前政権が資金調達の裏付けのない約束をし、今年の予算を数十億ポンド使い過ぎた」事によって、歳出削減を発表。


与党労働党筋は26日、約200億ポンドの不足が判明したと明らかにしました。


この財政問題が出ることで、相場に特に影響はありませんでしたが、このような問題は長い時間をかけて相場に反映してくるので、現在の英国の財政状況を頭に入れておくことは重要です。


本日の指標&要人発言


経済指標

  • 独第2四半期GDP【速報値】

  • 欧第2四半期GDP【速報値】

  • 独消費者物価指数【速報値】

  • S&P/ケース・シラー住宅価格指数

  • JOLTS求人

※マイクロソフト決算


上記になります。


明日まではそこまで動かない展開が続きそうですが、気をつけないといけないのは「観測記事」になります。


特に注意なのが、本日の深夜2:00とかに日銀の報道が出て、深夜に大きく動く可能性があるということです。


なので、本日もやるとするのであれば「短期決戦」を推奨し、念の為深夜までは持ち込まないことが重要かと思います。


本日もよろしくお願いします。

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