金木犀が散る、今日もギターを練習する


雨の日が続き、いつの間にか金木犀が散っていた。
去年は9月に咲いた金木犀が散ったあと、少ししてから2回目の花が咲いていたけど、今年はもう10月の中旬だからもう一度咲くことはないのだろうと考えたりする。



ギターがいつまで経っても弾けるようにならない。
たしか中学2年生のときに、音楽の授業でギターを習って、うまく弾けるようになりたくて、母に頼んで自分のギターを買ってもらった。

少し練習しては数ヶ月クローゼットの中にしまいっぱなしにしたり、部屋の空いているところに置き物のように立てかけたり、そんなことの繰り返しだった。
最初はマルーン5の曲を弾こうとしていたような気がする。

何年か置きっぱなしにしていたギターをもう一度触り始めたときは、羊文学を聞き始め、ライブにも行くようになった頃だった思う。

そのときは羊文学の曲のコードは調べても出てこなかったけれど、羊文学のライブに一緒に行った友だちが、たぶんあの曲はcと〜〜コードの繰り返しだったよ、ライブのときに指見てた、みたいなことを言っていて、すごいな、と思った。

でも自分で弾いてみてもよく分からなかった。


何も見ずに弾ける曲が、せめて一曲くらいあればなあと思って弾いてみたり、好きな曲を弾いていたりするのは楽しいけれど、なかなか思うように弾けるようにならない。

自分がギターを弾いて歌っているのを誰かが見たとしたら、がんばっている感じとへなちょこな感じが相まって、きっと見ていて少し元気が出ると思う。


羊文学のライブに何度か一緒に行った友だちが、秋からイギリスに行った。1年くらい行っているらしいけれど、彼女は家でもギターをよく弾いてるようなので、イギリスにギターを持っていくのか出発前に聞いてみたら、
もし弾きたくなったら向こうで買う、と言っていた。きっと彼女ならイギリスでもしっかりと生活していくのだろうと、頼もしいなと思った。


金木犀の花が咲いて散って、秋が過ぎていく。
季節の変わるスピードにも、他のどの流れのスピードにもついて行けてないような気もするけれど、
ギターを弾けるようになってもならなくても、締め切りはないので、思いついたらなんとなく弾いていようと思う。

ギターを買ってもらったとき、ギターに名前を付けたことをずっと忘れていた。
ギターに描かれているマークがなんとなく似ている気がしたので、セロリと名前を付けたような気がする。

もう少し、セロリと仲良くなれたらいいなと思う。