time for something



階段だけが照らされていて
どこまで上ったらそこまで上れる?
そこまで上ったらまた初めから終わらないといけない?

覚えられない知らないことを疑えない

それが美しいとしてもそれだけでは彩れない

照らさないでくれこれ以上
輝きたいわけじゃないから
今が足りないわけじゃないから

どれくらい近づけば見つけられる?
何もないことを

知らなかったフリをしたほうが良かったことなんて
まるで日記帳に丁寧に書き足すように
どこかに残っていたのにな

ダンスミュージックに身を溶かしているうちに
また言葉を失っていくとしたら
少しは身軽な私が
何かを忘れていくんだな





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タイミング、という言葉が嫌いだ、と思いながら、何事にも時がある、という言葉を信じてみたりする。

忘れる、ということに気がつく時は、忘れていたことを思い出した時なんじゃないか、と思ったりする。だから、忘れる、はなくて、忘れていたことを思い出した、ということなんじゃないかと、思ったりした。

忘れたままだとそのことにすらも気が付かないのではないか、と。
でも、知っていたはずのこと、覚えていたはずのことを思い出せない、とかはあるか。

忘れる、ということを能動的にはできず、あくまで、忘れていた、という受動的なものなのか、と考える。
でも、覚えておくのをやめることにする、とか、覚えていようとするのをやめることにする、とかはあるかもしれない。