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本当のあなたは一つではない

「これは正しい」

「君のやり方は間違っている」

なんていう風に、二元論的に結論付ける。

そういう人が多いように感じる。

私は昔から、こう思っていた。

「なぜ、決めつけることができるのだろう?」

あなたの言うことは正しいのかもしれない。しかし、私の言うことも正しいかもしれない。目的地にたどり着くための道は決して一つではない。

道は無数に存在するはずだ。

私は昔から真実を知りたかった。

だから、歴史の教科書をそのまま読もうとしたことはない。なぜなら、書かれていることが本当のことなのかどうかなんて分かるわけないからである。

書くことはいくらでも編纂できるし、嘘だって書くことができる。いくらでも、話を盛ることもできるし、いくらでも美化することができる。政治的なことも意図されているかもしれない。だから、いつも「そうなんだぁ〜」くらいにしか思っていなかった。

平野啓一郎さんの「私とは何か」の中にこんなことが書かれていた。

『あるライターとヘビーメタルの話で盛り上がって、そのライターに「平野啓一郎は、クラッシックでもジャズでもなく、本当はメタルマニアで、メタルの話しかしなかった」と書かれた。その“本当は”に窮屈さを感じた。

なぜなら、一番好きな音楽家はショパンで、一番拘って聴き続けているのはマイルス・デイヴィスだからだ。彼とメタル談義で盛り上がったのは、それが共通の話題だったから。ショパンの好きな人とは、私はショパンの話をするし、マイルスが好きな人とはマイルスの話をするのが楽しい。

自分には、彼の知らない、もっと別の顔もある。もちろん、彼の前で話したことは、すべて「本当」である。しかし、クラシックが好きな私も、ジャズが好きな私も、同様に本当である。』

これを読んで、私はとても感銘を受けた。

子供の頃から、

「やることを一つに絞りなさい」

「好きなものは一つにしなさい」

「そんな欲張ってはいけません」

など、常に一つに絞らないと「悪」みたいな雰囲気を社会に感じてきた。

一つに絞ることなどなかなかできるものではないと感じていたし、「なぜ一つに絞りたがるのか?」と疑問に思っていた。

平野啓一郎さんの本を読んで、腑に落ちた。

「これが正しい」

「これが絶対だ」

「男に二言はない」

「お前はこういう人間だ」

など、人から決めつけられる自分や社会からの常識の押し付け。そんな視野の狭い言葉に惑わされていたら、可能性という扉を閉めてしまうことになるだろう。

目的地にたどり着く道は、一つではなく、無数に存在する。だから、自己啓発などで言われている「こうすれば必ず成功する」みたいな絶対的な道は存在しない。

自らが求めれば、自らが求めている目的地にたどり着くための道が見えてくる。

無数にある道は、あなたの中に存在するのだ。

だから、二元論的な社会の常識や周りからの決めつけによって縛られた心身を解放して、いくつも存在する本当の自分を素直に表現すればいいのです。

そうすれば、自己矛盾からくる悩みはなくなるだろう。そして、「これも自分」「あんな自分もいる」と自分自身を受け入れることができると、目的地に向かって力強く進んでいけるのです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

今夜もステキな時間をお過ごしください。

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