凍える家

私の家は貧乏だった

家もボロボロだった
子供ながらに恥ずかしかった

冬はしもやけになるボロ屋

学校で必要な物も買えないくらいの貧乏

修学旅行の積み立ても申し訳なくて

お母さんに封筒出せなかった



DVで酒乱の父親が鎮座してて

人権など何もない家庭で育つ

父親の言う事は絶対だった

毎日毎日怯えながら暮らす

何か気にくわないと怒鳴りちらして

ぶん殴られたり物が飛んでくる

ビデオテープ

灰皿

茶碗

ビールの空き瓶、、、


手当たりしだいにそばにあるものが飛んでくる



憎しみ…

拒絶…

恐怖…

寂寥…

毎日毎日色んな感情が吹き出すけど、

お母さん助けてって言えなかった

お母さんもいっぱいいっぱいだったから





今でこそDVって言葉があるけど

躾が厳しいとかそんなんじゃなくて

今風の言葉で言うとパワハラ













高校を卒業して貯めたお金で

明日家を出ると決めた夜に父親がご乱心



ボコボコに殴られた母と

まだ夜も明けない真夜中

小さい兄弟を連れて家を出た

















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