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Zendesk で複数サービス窓口を運用するには

この記事は、Zendesk Support/Guide/chat/talk/Explore Advent Calendar 2019 の 11 日目の記事です。

本記事では、1つの Zendesk 契約で複数サービスの窓口を運用する時の
 ・Zendesk の設定
 ・1契約にまとめるメリット
 ・運用でおさえておきたいポイント

を書きます。

前提

私が属するGMOペパボでは2019年現在、13個のサービスがあります。カスタマーサポート部門は、ホスティング系(レンサバ・ドメイン)サービス、ハンドメイドサービス、ECなど の3部門。私は「ECなど」の部門のマネージャーをしています。

2014年頃から当社で Zendesk を導入し、私はその当時から使っています。2014年から存在する13サービスのうち、私の管轄する8サービスを3年かけて順次 Zendesk へ移行していき、今年には他サービスも Zendesk へ移行。一部のサービスでは、Guide・Chat・Talk も使っています。

これから書く設計は、すべて前任マネージャーであり Zendesk Championうーたんによるものです!(さも私が考えました!となるのが申し訳ないので…m(_ _)m)

Zendesk の設定

当社では1つの Zendesk の契約で全てのサービスの窓口を載せています。最近ではサービス窓口だけでなく、コーポレートサイトの問い合わせ窓口や社外の各関係者とのやりとりなど、カスタマーサポート以外の職種も利用するかたちで運用しています。また、問い合わせ対応には社外パートナーが携わることもありますので、契約しているエージェント数は約150ほど。

これを実現するには、Zendesk の Enterprise プランでマルチブランド機能を利用。また1エージェントがすべてのサービスの問い合わせを閲覧する必要はない(し、セキュリティの観点からも分けたほうがよい)ので、閲覧範囲はグループ機能で制御しています。

ビューの設定
先述のグループ機能と紐付けて、各サービスごとに基本3つのビューを作ります。
 ●1つ目のビュー:新規・オープンが入る
  ・今対応しなければならないチケットだけ
 ●2つ目のビュー:保留・待機チケット
  ・「3日目」などのタグをつけておくと3日目には
   自動的にオープンになる仕組みを入れているサービスもある
 ●3つ目のビュー:解決済みチケットが入る(最悪なくてもよい)
他、サービスの運用にあわせて追加でビューを作ることもあり。

タグの設定
今回は複数サービス運用に特化した内容ということで!当社では事業部制となるため、1ツールで複数の事業部の人間が関わり、かつコストが発生するとそれは按分しましょう!となります。エージェントの棚卸しやコスト按分の精算は切っても切り離せない話だと思うので、うちではこうやってるよ!というのをかんたんに書いていきます。

この項目でいうところのタグは、ユーザー(エージェント)ごとに付与するタグを指します。各エージェントに、所属部署名が書かれたタグをつけています。

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そしてカスタマーリスト機能を使って、最低でも名前・サインイン日時・タグが表示されるようにセットします。リストができたらCSVで出力して、スプレッドシートでいい感じに按分計算をして伝票提出、といった具合です(雑)

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泥臭いことやってますが、利用者が多くなった今はこれをやるとやらないとでは手間が凄まじいことになるので、やっていてよかったなと思ってます。しかし、もっとスマートにやれる方法をご存知の方はぜひとも教えて下さい…!

1契約にまとめるメリット

サービスをまたいだチケットのパスが楽
チケット共有機能でもいける(のかもしれない、試したことない)のでしょうが、ここはとてもメリットだと思います。ドメイン×ブログ、EC×ホームページ作成サービスなど、1人のお客様が複数のサービスを使ってくださっていることが多くあります。(ありがたい)
今まで同じ会社なのに、サービスをまたぐ内容だとたらい回しになってしまう状況もあったのですが、同じアカウント上であれば、ブランドを変えるだけでかんたんに別サービスの担当者へ受け渡しができます。

新規窓口の立ち上げが楽
私は約8年在籍していますが、多くのサービスが立ち上がるところも残念ながら撤退するところも見てきました。サービスにおいて、問い合わせ窓口が存在しないことは(ほぼ)無いでしょう。そういったときに、既にある窓口のビューやマクロなどの設定を複製していけば、即日で窓口ができます。

運用でおさえておきたいポイント

各サービスに Zendesk 担当を置く
・導入当初には、Zendesk の使い方をみっちり覚えて、
・覚えたことやワークフローを、対応者たちに伝えて、
・対応者たちからの Zendesk に関する質問に答えて、
・Zendesk に関する勉強会やセミナーに積極的に参加して情報をインプットする
という、Zendesk お兄さん / お姉さん が各サービスに必要です。複数サービスだけではなく Zendesk を使うすべての組織にとって。かくいう私も Zendesk お姉さんと呼ばれています。

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大臣と呼ばれることもある。

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Zendesk に関する勉強会やセミナーについては、公式主催のものだけでなく Zenlab がおすすめですので、ご存じない方はぜひとも!

担当者が全員集まる場を設ける
Slack でチャンネルを作りました。チャンネルには、各サービスの大臣たちや設計に協力していただいてる他職種のみなさんがいます。導入まわりで「こういうときどうしてる?」など話したり、Zendesk Operations のツイートを流したり、設定周りで変更があったときの共有の場だったりに使っています。

最後に

他にも、複数サービスにおけるつまづきポイントなど、込み入った話もありますが、説明が大変なので、ぜひ Zenlab でお話しましょう!利用歴が長くなると、どうしても今までの設定のまま運用しがちですが、他の方々の設定も参考にしながら効率アップしていきたいです!

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