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【MV会員インタビュー】川端なおみさん 〜学校の外から教員と子どもたちをサポート未来へ繋ぐ教育〜

ー普段のお仕事や活動内容について教えてください。
海外留学を目指す学生や教育者の方をサポートする会社、Galactic Union&Co.を今年の5月に立ち上げました。
子育てが落ち着いたころから教育に携わり始め、公立中学と高専で計10年勤務しました。
独立直前まで働いていた八戸高専では、国際交流コーディネーターとして6年間働き、その経験を活かして、現在、海外への留学に不安のある学生や、金銭面・健康面の事情で渡航が難しい学生向けに、オンラインでできる国際交流プログラムの提供をしています。
また、教員向けには、探究学習(※)の授業サポートも行っています。
2022年に本格的に導入された高校の探究学習の授業は、先生方も手探りの状態であることから、そのお手伝いをしています。

ーMVに入会したきっかけを教えてください。
伊藤羊一さんのVoicyでMVの存在を知りました。
教育業界に身を置くわたしは、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(武蔵野EMC)の学部長でいらっしゃる羊一さんの発信に注目していました。
しかし、私はMVの設立当初から入会をしていたわけではありません。
わたしは青森在住でMVの拠点である三鷹からは距離がありますし、当時の勤務先の八戸の学校を辞める予定もなかったからです。
その後、学校の外からできる教育に可能性を感じ独立を決意しました。
独立後、壁打ち相手がいてくれたら心強いだろう思ったとき、MVのことを思い出しました。
今のわたしに最適な場所だと感じ、入会を決めました。

ーMVに入会してみて、雰囲気はどのように感じましたか?
一言でいうと温かい場所です。
わたしは遠方に住んでいるので入会してからもなかなかリアルの交流の場に参加できませんでした。MVにはMusashino Valley Pitchという自身の想いをプレゼンする場が定期的にあるのですが、入会から半年近く経ったころ初めてタイミングが合い、イベントに参加することができました。
会場ではわたしの顔を見るなりMVプロジェクトマネージャーの落合絵美さんがパッと表情を明るくされて、「お会いしたかったんです!」と真っ先に声をかけてくれました。
全員初対面という状況に緊張していた心が一気にほぐれました。
その後もメンバーが次々と声をかけてくれて、温かいところだなと感じましたね。

MusashinoValleyに初めて訪れたときのPitch

ーMVは、川端さんにとって安心できる空間なんですね。
そうですね、安心できる場所です。
安心できる人間関係の中にいると人って頑張れますよね。教育現場で働いていたときにそれを肌で感じました。
公立中学に勤務していたころ、複雑な家庭環境に育ち授業に全く参加しない女の子がいたんです。
わたしは彼女を観察しているうちにあることに気がつきました。それはとても絵がうまいこと!「あなたの絵ステキね!お願い、わたしに絵を描いてくれない?」そう声をかけ、彼女の描く絵を介してコミュニケーションを取るようになりました。
わたしは当時、生徒たちを評価する立場ではない支援員という立場で中学校で勤務をしていたので、それがプラスに働きました。
「あなたをジャッジしない安心安全の存在」でいられたんです。
そのような接し方を続けていくうちに、子どもたちから話しかけてくれるようになりました。絵の上手な彼女も、「授業に参加してみない?」というわたしの提案に次第に応じてくれるようになりました。
自分のことを見てくれる人、認めてくれる人がひとりでもいれば力になることを実感しました。
それは大人も一緒ですよね。わたしにとってはMVがまさにそんな場所です。全力のメンバーが集まって、受け止め合い、応援し合う場所。
わたしはMVからパワーをもらっています。

ーMVの信念は「全力に、全力で、応える」です。川端さんにとっての「全力」はなんでしょうか?
子どもたちが育つ環境をつくることに全力を尽くしています。
子どもが育つ上で、わたしは経験と知識が非常に重要だと思っているんです。経験と知識は思考力を鍛えます。
同じ物事を見たときに「これはAだ」「いやこれはAに似たBかもしれない」「AでもBでもない可能性もあるかも」とさまざまな思考を巡らせることができるのは、経験と知識があるからです。
だからこそ、さまざまな経験が積める環境へ子どもたちを導いて、可能性を広げてあげたいと思っています。

ー川端さんのその「全力」で取り組む姿勢は、公立中学や高専で学生たちと接する中で培われたものですか?
いえ、これはわたしの子育て経験からなんです。
子どもたちが小さかったころに出会ったママ友、幼稚園の先生方が全力で子どもに接していて、彼女たちの姿勢からとても影響を受けました。
そんな方たちに囲まれて、子どもたちは宝であり、わたしはとても重要な仕事をしていると心から信じていたので、子育て期間はとても楽しい時間でしたね。

子供たちの可能性を引き出していきたいです!

ーMVのキャッチコピーは「Guide to the NEXT」です。川端さんのNEXTは何ですか?
希望が持てる世の中をつくることです。
今の子どもたちが大人になる2040年・2050年には、AI技術や多様性といった人々の価値観など、あらゆる面で進化した世の中になっていることでしょう。
大人になった子どもたちが、その先の未来に希望を持てるような世の中であって欲しいですし、今理想として語られることが当たり前に浸透した世の中であって欲しい。
そのために、教育を通じて未来を生きる子どもたちに想いを託しています。わたしが影響を与えられるのは半径5mの世界だけですが、それが未来に確実に繋がっていくと信じています。

(※)探究学習とは、日常生活や社会の中にある問題について、その本質を自ら探り、真の姿を見極めようとする学習のこと。『朝日新聞SDGs ACTION!』より一部抜粋

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【川端なおみさんプロフィール】
Galactic Union&Co.代表。
秘書を約10年経験後、結婚・出産。1男1女をもうける(2人とも成人)。
公立中学校4年間/高専6年間勤務した後、2024年Galactic Union&Co.を設立。
高専では国際交流コーディネーターとしてグローバル事業に従事。コロナ禍で対面の大切さを実感するも、オンラインでの可能性を見出しハイブリッド形式でプログラムを実施する。ギャラクティック・ユニオンでは、学校と異なる学びのプラットフォームを通じて、人として成長していく子どもたちを育むことを目指している。

会社ホームページ:https://galactic-union-co.com/index.html
note:https://note.com/galactic_union/

ライター:夏野稜子
コーディネーター:宮本恵理子

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