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読書ヲタクの読書記録

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聴く耳を失い、語る力を失っていないか

聴く耳を失い、語る力を失っていないか

あいたくてききたくて旅にでる

ずっと手にしたかった1冊をようやく手にした。

その土地にまつわるいろんな民話を求め訪れてまとめられた一冊。新しいものばかりでなく、足元を見よう。立っているところを固めよう。そんな気持ちにさせてくれる。

そして、昔の方が人は話したり聴いたりする技術に長けていたのだろう、ということも痛感した。だからこそずっと昔から語り継がれる話がある。

『わたしたちは、語り継ぎの

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Shrink 〜1人でよく頑張ったね。

Shrink 〜1人でよく頑張ったね。

こちらは比較的新しい漫画。精神科医のところに訪れる様々な患者のケースが描かれている。かなりリアルにそれぞれの病気の症状が描かれているのでそれだけでもかなり参考になる。

最新巻の4巻が先日出た。東北の震災からPTSDを患った方の話。この病気の症状や患者の方のなんともいえない感情などもとても繊細に描かれている。頭が理解しても心がついていかない、そんな状況がどれだけ辛くしんどいか。

ただ今回書いてお

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これもまた名作。鋼の錬金術師

これもまた名作。鋼の錬金術師

これもまた名作!(鬼滅の刃の最新巻と同時に読んでいると、何だか人間の形をした鬼やらホムンクルスやら、、わけがわからなくなった笑)

病気で亡くなったお母さんを生き返らせようと禁忌の術を行い、兄は手と腕を失い、弟は身体丸ごと失い、弟の身体を元に戻すために旅が始まる。そして人の命を奪いそのエネルギーを石にして、身体に持つことでその人数分の命を持ったホムンクルスと闘う。というストーリー。

そのホムンク

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エンドオブライフ。命の閉じ方のレッスン

エンドオブライフ。命の閉じ方のレッスン

佐々涼子さんのノンフィクション。
もう少し前に読もうと手元にあったけれど、なかなか手に取れず、ようやく。

余命が限られた人たちの看取り。

私が初めて人の死を意識したのは19歳の時、祖父を自宅(実家)で看取ったとき。

心筋梗塞から始まり大病を繰り返し、最期は前立腺の癌で72歳で旅立った。なかなかわがままな人で、入院していても自宅にすぐ帰りたがり、最期2週間は大学が夏休みだったこともあり、家族み

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ミナペルホネンの全てはミナにしかできない。そんな仕事の仕方

ミナペルホネンの全てはミナにしかできない。そんな仕事の仕方

アパレルブランド、ミナペルホネンの皆川明さんの「Hello!Work」

アパレル業界といえば、シーズンごとにトレンドがあり、そのスピードは増すばかり。半年ごとに新作を発表し、3ヶ月後にはセール。そんな業界のあり方に皆川さんは疑問を覚え、トレンドにこだわらない洋服づくり、セールは一切しないというやり方。またマーケティング理論などにもほぼ沿われていない。出店も普通はニーズのある主要都市から攻めるのが

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