創作支援(ノウハウ&情報のシェア)は、あらゆる形で→小説をオワコン化させないために…
サイト開設当初からコツコツ続けているものがあります。
それは、自分が創作のために調べた(&編み出した)ノウハウや情報を「まとめ」にして広く「共有」することです。
「創作支援」の概念を知ったのは読み専時代
そもそも自分が「創作支援」という概念を知ったのは、まだネットを巡って小説を読み漁るだけの「読み専」だった頃でした。
世の中には小説投稿サイトだけでなく、そこに載っている小説や個人サイトの小説などを検索できる「検索サイト」というものが存在するのですが…
とある検索サイトに「皆でファンタジー知識を持ち寄って事典を作ろう」という感じの「創作支援コーナー」があったのです。
(↑当時は自分用のPCを持っていませんでしたし、URLを控えてもいないので、今はもうその検索サイトに辿り着けません…。なのでサイト名も分かりませんし、若干うろ覚えな所があります。)
当時、小説を書きたくてもまだ上手く書けなかった自分は「これはイイな」と思いました。
世の中、「小説を書きたい」人間はたくさんいても、「そのための情報」は、それほど多くないと思いませんか?
物書き同士が知識・情報をシェアして互いに助け合えたなら、創作の輪がもっともっと広まって良いのではないか…そんな風に思ったのです。
コンテンツというものは、関わる人間が減って活力を失えば、やがては衰退してしまいます。
(実際「小説なんて、もうオワコン」といった感じの意見も、ネットで見受けられますよね…。)
逆に、コンテンツ(業界)を盛り上げるために必要なのは「裾野を拡げること」。
小学生のうちからチームや大会があるような競技人口の多いスポーツ(野球・サッカーetc)は、プロも人気を集めています(プロチームがジュニアの育成を行っている所も、少なくありませんよね?)。
創作でも同様。小説コンテンツを盛り上げるには「読み手」だけでなく「書き手」をも育てた方が良いのです。
「作者」は同時に「読者」でもあります。
「書き手」としての視点や技術を学んだ「読者」は、より深く、より難易度の高い小説をも「理解」してくれるのです。
とは言え、自分には創作支援のポータルサイトを立ち上げて運営・管理できるほどのコミュ力及び時間の余裕はありません。
(自分はどちらかと言えば、多くの人と関わって情報・意見をまとめ&調整するより、ひとりでコツコツ調べ物をする方が向いているタイプだと思っています。)
なので、せめて「自分にできることを、できる範囲で」ということで、「自分が創作を通して知ったノウハウ&情報をまとめて、誰でも見られるようにしよう」と思ったのです。
■物書き目線での参考文献(資料)リスト&レビュー
図書館での「調べ学習」や、大学でのレポート作成を経験した方ならお分かりかと思いますが…
文章を書くために必要な「資料」「参考文献」というものは、それを探し出すだけでも大変な苦労を伴います。
特に初心者だと「何から探したら良いのかも分からない」状態なのではないでしょうか?
そんな時「こういう小説を書きたいなら、こういう資料があるよ」という情報があったなら、便利だと思いませんか?
小説を書くのに使った参考文献のリストというものは、情報の信頼性を表したり、いざという時のリスク軽減にも役立ちますが…↓
「同好の士」との情報共有にも使えます。
本来なら、ただタイトルと著者名を並べていくだけでも良いのかも知れませんが…
自分の場合、「物書き目線」での「こだわり」をプラスしてリストを作っています。
それは「主観的な感想ではなく、客観的な情報が載ったレビュー」です。
同じジャンルの小説であっても、書きたいテーマは作者によってそれぞれ違います。
同じ時代、同じ国の資料であっても、欲しい情報は人それぞれです(ファッションなのか、食べ物なのか、それとも別の何かなのか…)。
ある人にとって「役立った」資料が、別の作者にとっても役立つとは限りません。
なので「資料」のレビューでは「主観的な感想」はまるでアテにならないのです。
物書きとして「欲しい」のは、「その資料に何が載っているのか」です。
自分の欲しい情報が、本当にその資料に載っているのか…
実際にその本を手に取れるのであれば、ページをパラパラめくって確認することができますが、ネット通販ではそうはいきません。
イチかバチかで買ったものの「結局自分の知りたいことは載っていなかった」では、お金の無駄になります。
なので自分はその本に「どんな情報が載っているのか」という「客観的な情報」を主に載せるようにしています。
(…とは言え、全部を全部載せきれるわけではないので「主にこんなことが載っている」という程度ですが…。)
ついでに各ネット通販サイトのアフィリエイトを使って、書影をクリック(タップ)すれば商品詳細ページへ跳べるようにしてあります。
さらなる情報が欲しい方は、商品ページへ跳べば、他の人のレビューや商品概要も読むことができるということです。
アフィリエイトは本来、ユーザーが商品を購入してくれると、管理人に何%かの手数料が入ってくる仕組みですが…
ぶっちゃけ、これで儲けが出るとは思っていません(実際、中古本などの安い商品だと、手数料0円は普通にあります)。
(むしろ「購入」ボタンとは別に、商品ページへ跳べるだけの「書影」を用意して、購入しなくても情報だけ見て帰って来られるようにしています。)
商品ページへのリンクを貼るためには、アフィリエイトページで各商品のコードを取って・貼り付けて…と、それなりの手間がかかるので、コスパを考えたら全く見合わないくらいなのですが…
こういう機能、自分が物書きとして「欲しかった」ものなんです。
参考文献リストで本の名前を知っても、それをまたネット通販サイトで入力して検索して…って「手間」が面倒じゃないですか?
自分がかつて「欲しかった」機能を、自分自身の手で作り出せる――これは、自作サイト運営者の特権だな…と思っています。
おまけにアフィリエイトを使えば、本の書影を合法的かつキレイな画像で使えるのです。
書影があるのと無いのとでは、ページの見栄えも段違いですので、これだけでも結構なメリットだと思っています。
■創作に使えそうな雑学まとめ
↑ 白状すると、これは「創作支援」というより、ほとんどただの「趣味」かも知れません…。
元々自分は辞書や事典を「読む」のが好きで「誰かの作った説明ではなく、説明文まで自分で考えた、自分だけの辞書・事典を作れたら良いのに…」と夢想するような人間なのですが…
その趣味の一環で(一応「ファンタジー知識の無い読者の利便性のため」という別の目的もありますが…)、自作小説内の特定の単語に「用語解説」を入れ始め…
そのうちに「この解説をまとめれば、ちょっとしたミニ事典が作れるのでは?」と思うようになり…
気づけばサイト内に謎の事典コーナーが乱立するようになっていました。
さらに言うと、自分は中学生の頃から「いつか創作に使えるかも知れない知識」を学校のノートの余白に書き留めて収集していたのですが…
「この知識、デジタル化してサイトにUPすれば『使える』のでは?」と思い立ち、小説の「おまけ」としてサイトに上げるようになりました。
具体的には「バトルものの技名に使えそうな英単語を属性別にまとめたもの」や「植物や鳥の異称・古称」などです。
気づけば、それだけでコンテンツとして成立しそうなくらいにディープなコーナーが出来上がり…
しかも、なにげに訪問者に好評なようです…。
■小説の書き方(精神論で終わらせない)
「小説の書き方」はネット情報でも紙の書籍でも、あると言えばあるのですが…
精神論で終わってしまっていて、具体的に「じゃあ、どうするの?」という所にまで踏み込んでいないモノが多い気がします。
私見ですが「小説は『才能』で書くものではない」と、自分は思っています。
小説を書くために必要なのは「技術」であり「メソッド」です。
それは才能が無ければできないものではなく、学んで身につけられれば誰でもできるものなのです。
(ただし「センス」や「好み」「流行」などの壁はあるのでしょうが…。特に、現在の小説投稿サイトは読者の「ストライクゾーンの狭さ」がシビアですので…。)
むしろ才能に頼って書いたりなどしては、その才能が枯れた時に困ると思いませんか?
なので自分は本格的に小説を書き始めた当初から、執筆の「メソッド作り」を意図的に行ってきました。
メソッドとは(ここでは)具体的かつ詳細な小説の「作法」です。
実を言うと最初のうちは「どうせUPしたところで、読む人間なんていないんだろう」くらいな気持ちで、ほぼ「自分のため」と割り切り、ブログにそれをまとめていました(「読まれなくても自分のためになる」は、なにげにモチベーション維持に役立つ心の持ち方です)。
いつか突然筆が止まるようなことがあっても、自分の作ったメソッドを改めてきちんと再確認すれば、スランプを脱出できます。
(実際、本格的に執筆を始めてから今まで、スランプらしいスランプ(全く書けなくなる)に陥ったことがありません。)
そうしてまとめ始めたブログでしたが…↓
気づけば読者が増え、拍手やコメントなどもいただくようになりました(ありがとうございます!)。
なので、今ではだいぶ「読者を意識して」記事を書くようになっています。
(最初の頃も意識していないわけではなかったのですが、まだまだ意識の仕方が甘かったような気がします。)
流行に乗ることや、自己アピール、集客のための戦略などはそんなに得意でない自分ですが…
「人に教える」ことや「まとめる」ことについては一定の評価をされてきたので(家庭教師バイトや、会社の電子マニュアル作りなどで)、それなりに役立てる記事が書けているのではないかと…。
■小説サイト・小説ブログの作り方
サイト制作のノウハウや、Webデザインに使える知識、小説ブログの作り方なども、ちょこちょこUPしています。
「小説の執筆に関わる部分」に比べたら、まだまだ記事数が少ないのですが…
たとえばサイトのデザインに使ったWeb素材集のリストを、上に書いた「小説の参考文献(資料)」と同じような形でまとめたりしています。
うちの自作サイトは、季節ごとにTOPページ周辺のデザインを変えているのですが…
その「模様替え」を行ったタイミングで、更新情報ブログに「デザインの意図」や「デザインに使った素材はこの素材集に掲載されている」といった情報を載せています。
(なにげにこれが好評なようです。特に「縁起の良いWebデザイン」の反響が大きく、サイト訪問者も増えました。)
それと、うちのサイトは「小説本文をある程度、読者の好みにカスタマイズできる」という「独自機能」を取り入れていますので、その機能の作り方などもまとめています。
(カスタマイズ機能自体については、YouTubeに解説動画をまとめています↓。)
■小説投稿サイトの操作方法
小説投稿サイトを複数利用している方なら、気づいているかと思いますが…
サイトの操作方法って、同じものもあれば、全く違うものもあり、時に「どうやればできるんだ!?」と困ってしまうものもあるのです。
(実際自分も、下書きまでできたは良いものの「公開の仕方」が分からずに詰みかけたことがあります。)
小説自体の「書き方」も大事ですが、こういった操作方法も地味に「分からないと困る」ものだと思いませんか?
なので、そんな「小説投稿サイトの使い方」もサイトにまとめています。
こちらも「物書き目線」で「ここ、分かりづらいから、もっと詳しく書いておこう」という部分は、公式さんのヘルプやガイドよりも詳しく載せています。
(「こういうことをするとエラーになる」等の情報も、分かる範囲で載せています。)
…ただ、こういった機能面は、サイトリニューアルなどで激変してしまうこともありますので、そこがちょっと心配な所ではあるのですが…。
(なのでページには必ず、いつ時点での情報なのか、記事を書いた日時を明記するようにしています。)
■物書きのメンタルを守るためのノウハウ
ネットの中でも外でも、創作関連で一番「足りていない」情報は、クリエイターの「メンタル」を守るためのノウハウなのではないでしょうか?
創作は、孤独で過酷な作業です。
能力があっても、心が折れて書けなくなる作者は多いでしょうし…
最悪、心を病んで自ら命を絶ったり、破滅してしまう作者もいるのかも知れません。
しかし、小説投稿サイトなどの「創作の場」でも、その他のノウハウサイトでも、「技術」や「戦略」に関する情報はあっても、「メンタル」に関する情報はありません。
そこは「自己責任」という考えなのかも知れませんが…
個人的には「こんなにも『報われない』世界で、誰もクリエイターのメンタルに触れないなんて『そりゃない』だろう」と思っています。
特に「戦略」は、推し進めれば推し進めるほどに「競争」を激化させ、クリエイターの精神を削ります。
そもそも小説投稿サイトはある程度、クリエイター同士の「競争」を前提とした構造になっています。
その上、ポイントなどの数値やランキングは「戦略」や「インパクト」に左右され、必ずしも小説の「クオリティー」を反映してはいません。
日本人は数値信仰やランキング神話に囚われている人間が多いので、ここでメンタルを病んでしまう作者も多いのではないかと思います。
「そこで病む人間はそこまで」という考えの方もいらっしゃるのでしょうが…
考えてもみてください。「作者」は同時に「読者」でもあるのです。
サイトにもよるでしょうが、1つのアカウントが消える(ユーザーが活動をやめる)ということは、そのアカウントが持っていたブクマやお気に入り、評価の星などがゴッソリ消えることを意味します。
これは「他人事」などではなく、普通に「自分事」なのです。
それに最初の方にも書いた通り、コンテンツを盛り上げるには「裾野を拡げること」、そこに携わる人数を増やすことです。
心が折れて「小説なんて、もういいや」という人間を、増やして良いはずがありません。
なので、作者のメンタルに関わりそうなこと――モチベーションの維持に関することや、サイトの評価や数字の見方(見せかけの数字に騙されて心を病まないように)、メンタル・マネジメントに関する記事も、コツコツUPしています。
競争社会な現代で「同業者は皆ライバル」「他人なんて障害物でしかない」という人も多いのかも知れませんが…
そんなライバルで障害物だと思っていた「他人」が、もしかしたら自分を応援してくれていたファンなのかも知れない…
そんな可能性を、ちらっとでも心に留め置いて欲しいと思います。
たぶん、そんな可能性を思うだけでも、メンタルは変わってくると思います。
■「努力が報われる」世界にするための情報発信
上にも書いた通り(そして過去記事でもちょこちょこ書いてきましたが)小説投稿サイトの順位や数値は、必ずしも小説の「クオリティー」では決まりません。
とてつもない名作でも、誰にも読まれないまま埋もれてしまうことだってあるのです。
(当たり前の話ですが、読まれたことのない小説に評価はつきません。)
本格的に小説投稿を始める前、投稿に関する戦略記事をざっと調べて読んでみたのですが…
読めば読むほど「小説投稿サイトって、こんなにも『小説自体のクオリティー』以外の部分で評価が決まってしまうものなんだ」と絶望に近い気持ちに襲われました。
「正当な努力が報われない」――その状況を、そのまま黙って受け入れても、絶望の闇が深くなるだけ…
なので、焼け石に水だろうと何だろうと、足掻いてみようと思いました。
小説が小手先の戦略やインパクトでなく、純粋に「クオリティー」によって選ばれる――そんな世界を実現するための努力をしてみようと思いました。
…とは言え、自分には「周りを巻き込んでムーブメントを起こす」ようなコミュ力もアピール力もありません(むしろ、目立つのが苦手なくらいです)。
できることと言えば「読者の意識を変えるための情報発信を細々とやっていくこと」くらいです。
ランキング上位や数値の高い小説、目につきやすい所にある小説ばかりを選ぶのでなく、もっと読者が能動的に自発的に小説を「探す」ことによって「埋もれた小説」にも光が当たるようにしたい…
そんな世界を実現するために、少しでも読者の意識が変わるよう、ちょこちょこ情報発信しているのです。
世界は黒から白へという風に、急にがらっと変わったりはしません。
ですが黒から90%グレーへ、さらに80%グレー、70%グレー…という風に、グラデーションで少しずつ変えていくことならできるはずです。
ほんの数%の変化だとしても、その数%で救われる人は出るはずです。
そしてそれは「自分自身」かも知れないのです。
今の時代、ほとんどの人が「目先の自分が報われるための努力」にいっぱいいっぱいで、他人を心にかけている余裕など無いのかも知れませんが…
「自分だけが報われる策」には限界があります。そんなちっぽけな策では、根本的な問題は解決できません。
むしろ、これまで皆が皆「それ」しかやってこなかったばかりに、今この世界がこんなにも「報われない世界」になっているのではないかと思います。
「自分のためだけ」でも「他人のためだけ」でもなく…
「自分が報われる世界」のために、「他人にとっても良いこと」をする…
それだけで、何かが変わるのではないかと思うのです。
そしてそれは「目先」ではない「未来の自分」を救うことにもなると思うのです。
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