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2020年10月の記事一覧

書評 質草女房  渋谷雅一  妻を質に入れて逐電した彰義隊の隊士の真意は何か?

発想がおもしろかった。 奥さんを質入れして逐電した彰義隊隊士を 探しに戦場である会津に行…

武藤吐夢
3年前
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書評 深く考えるための最強のノート術 午堂登紀雄  ノートを活用しアイデアをブラッ…

前田さんのメモ術のノート版? ようするにアイデアをノートに書け それを、たひたび見返して…

武藤吐夢
3年前
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書評 拝啓パンクスノットデッドさま  石川宏千花   俺たちは、これから、どこにだ…

高校一年の兄と中二の弟が二人で暮らしている。 兄は、バイトで忙しい。 貧困家庭である。 …

武藤吐夢
3年前
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書評 対岸の彼女  角田光代   私たちの世代って、ひとりぼっち恐怖症だと思わない…

学生時代、私は学年の最初に、誰でもいいから話しかけ友達を作った。 そして、おかしいと思…

武藤吐夢
3年前
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書評 神さまの貨物  ジャン・クロード・グランベール  おばさんの勇気と親切な人た…

子供のいない木こりの女房が、荷物電車から投げ捨てられた赤ちゃんを 「神様からの贈り物」…

武藤吐夢
3年前
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書評  我々は、みな孤独である  貴志祐介  「前世で自分を殺した犯人を捜してほし…

途中までは面白かったのですよ。 つかみである「前世で自分を殺した犯人を捜してほしい」と…

武藤吐夢
3年前
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書評 読んだふりしたけどぶっちゃけよく分からんあの名作小説を面白く読む方法  三宅香帆    本を読む楽しみを倍化させる。三宅式の読書術が示されていた。総論より各論の方が楽しい。

本書の目的は、小説を面白く読むための方法を示すことだ。 大雑把に説明するとmetaphor。つまり、比喩に注目する。 この話しは何を言おうとしているかを読み取ることが大切だと述べている。 第一部は、小説の読み方をレクチャーしているのだが、それよりも第二部の各論。 実際に名作を例にとり、どの部分に着目し読むと楽しいかの具体例が良かった。 芥川と川端のところが、とくに秀逸で読みながら何度も「その通り」と呟いていた。それほどに納得する内容だった。 実際に、使えそうな技術と

書評 おもろい以外いらんねん 大前粟生  人の傷つくことをネタにするのは良くない…

お笑いは差別的である。 落語などで笑いをとるのは、下町の少し間抜けの人だちだったりする…

武藤吐夢
3年前
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書評 水と礫 藤原無音  文藝新人賞受賞作品。新しい小説の形に挑んだ意欲作だが・…

1,2,3のパートがあり、その繰り返しと過去と未来への膨張です。 クザーノという男が東…

武藤吐夢
3年前
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書評 星に帰れよ 新胡桃 疾走感のある文章の中に、高校生独特の空気が凝縮してて、…

作者は高校二年生らしい。 すごい才能だと思う。 この作品を選んだ文藝の選考委員はお目が高…

武藤吐夢
3年前
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書評 双子の悪魔  相場英雄  デジタル化が進む中、詐欺師の手口も巧妙になっている…

ネタバレ注意 デジタル庁開設、脱ハンコ、脱紙の流れになっている昨今 詐欺師の方も手を変…

武藤吐夢
3年前
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書評 極主夫道   おおのこうすけ  極道が専業主夫。そのギャップが笑いになる。TV…

不死身の龍という元ヤクザが専業主夫になる。 そのギャップが笑いのツボだった。 今回、TV…

武藤吐夢
3年前
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書評 八日目の蝉 角田光代   事件が終わってからも人は生きていかなくてはならな…

*原作小説を読み、映画と比較する企画 映画では、18年ぶりに小豆島を訪れた馨が、写真店…

武藤吐夢
3年前
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書評 殺人の品格  イ・ジュソン  あまりの悲惨な現実に目をそむけたくなった。人間の悪を凝縮したような作品でした。

作者は脱北者である。 本作は、まさしく脱北の話しであり、その中には真実が撒き散らしてある。 とにかく悲惨で、それは血と汚辱にまみれていて 不幸の輪島塗りと言ってもいいくらいだった。 文在寅は脱北者虐殺犯だ! とも言っている人がいる。 あいつとも仲がいいし、トランプとあいつを会わせたのも文さんだ。 ノーベル平和賞という話しも韓国では噂になっていたらしい。 本書に登場するラストのエピソード 脱北者22人を見捨てた話し、彼らが公開処刑にされたのも事実だ。 本書のあとがき