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苦手なアウトプットを1年間続けてわかった事

2019年も今日が最後で、1年を振り返るnoteを書こうと思いますが、今年は何と言っても苦手なアウトプットに取り組んだ事が、自分なりのチャレンジだったと思う。

どれくらいアウトプットが苦手かと言うと10年ほど前に、前々職の上司がこんな投稿をするくらい、自分の意思も伝えることができなかった。

https://ameblo.jp/sougen0123/entry-10135432955.html

アウトプットと言っても、書く分野と話す分野があると思うのだが、自分の中で超絶苦手意識を持っていた話す分野について、1年間続けたことで、どんな変化があったのか紹介したい。

なぜ人前で話す機会を増やそうと思ったのか?

2019年は自分にとってもとても大事な一年で、オウンドメディア「イケウチな人たち。」をローンチしたのだが、メディアとして出すなら、どんな人間が、どんな思いで作ったのか、
アウトプットをする必要があると感じていた。

それまでは人前に出て話すことは数えるくらいしかなくて、かつ自分は話し下手と嫌でもわかってたので、ずっと避けていた。

何でこんなに話すのが嫌なんだろうと考えていたら、話すことで誰かの心を動かした成功経験がなかったからだと思う。

でも、イケウチな人たちを立ち上げるに当たって、とにかく会社のこと、オウンドメディアのことを知ってもらう必要があると考えていたからそんな事は言ってられない。

僕自身、会社の販促費をかなりの割合でオウンドメディアに振り切る決断をしたから、中途半端な思いでは誰にも届かないと考えていた。
だから、自分が人前に出なくて、誰か伝えていくんだ、と思い覚悟を決めた。

ローンチ日も2月に決まり、どうやって知ってもらうか?を編集部で話した時に、Waseiの鳥井さんから、もとくらのラジオに出ませんか?と提案をいただいた。

それが今年最初のイベントで、インターネットラジオは初めてだった。この時にラジオをずっと聴いてた人から今までの回で一番良かったと言われたのは、お世辞だったとしても自分が話す事で、それを必要とする目の前の誰かに伝わったと思うと嬉しくなった。

結局のところ、説明下手な自分として評価されるのが怖くて逃げてきたわけだが、伝えたい内容や、話を聴きたいというニーズがあることで、目の前の相手に全力を尽くすことが誰かの役に立てるなら?と思い原則引き受けるようにした。

アウトプットを続けた事で生まれた新たな関係性

2019年は全部で24回、人前で話をしたことになる。平均すると月2回、多い時は週に4回会社のこと、自身のことを、最大400人の前で話をした。

正直経営者でもない自分の話に誰が耳を傾けてくれるのかとも思ったけど、一つのイベントで話すと、また別の方から声がかかって、その繰り返しで。

講演するテーマも、会社の歴史から、自身のキャリアの話、オウンドメディア、さらにはとある上場企業のグループ会社では、経営理念を現場に浸透させるために、IKEUCHI ORGANICが今やっている事を伝えて理念浸透のきっかけにしたいというリクエストもあった。

嬉しい事に、講演を終えてからお店に来て買い物をしてファンになってくれたり、中には会社のノベルティとしてタオルを作りたいという相談も。

アウトプットすることで、誰かの心に響いて、新たな関係がまた生まれたのも、苦手だからといって諦めずに続けてきて良かったなあと思う。

誰のために話すのか?

ちょっと前に、僕の師匠でもあるさとなおさんが、こんなエントリーを書かれていた。年間120回の講演もびっくりしたけど、昔は不得意だったと書いてあるのを読んで心底驚いた。さとなおさんの講演を聞いたことある人ならわかると思うが、誰にとっても、わかりやすい言葉で、丁寧に伝えてくれるのだ。だから話し上手は才能ではなく、努力の積み重ねなんだなとつくづく思う。

https://note.com/satonao310/n/nbeedad41ea31

そして下記に書いてある、伝えたい相手を思い浮かべて話すこと。この部分について僕も思う事があったので書いてみたい。

みんなにわかるように、ではなく、「あるひとりのヒト」を思い浮かべながらスライドを作り、「あるひとりのヒト」にまっすぐ伝わるように、シンプルに絞って話をしたのである。

講演やイベント登壇をするときは、必ず依頼をしてくれる人がいる。講演先で一番熱量が高い状態で聴き、見守ってくれる人。それは僕自身に依頼をしてくれる人だ。だから、僕の場合はここで言う「あるひとりのヒト」とは、講演を依頼した人の意図を的確に汲み取ることからスタートする。

特に企業セミナーの場合は、もし僕のプレゼンがイマイチだったとしたら、その人自身の評価も社内で下げてしまうことになる。自分の評価が下がるのは自身のせいなので、まだいいとして、信頼して依頼をしてくれる人の評価を
下げることだけはしたくない。

だから、事前の打ち合わせでできるだけ事細かく質問するようにしている。

なぜ、自分に依頼をしようと思ったのか。どんな効果を期待して依頼をしてくれたのか。ゴールは何か?

それから、打ち合わせ時に依頼してくれた人の期待値をどれだけ超えられるか?も重要な要素を占めると思っている。具体的に言うと、打ち合わせでこの人に依頼して良かった、当日が楽しみという状態に持っていくことができるかどうか。

伝えたい相手は誰なのか?を絞る前に、依頼をしてくれた人のために、全力で応える事前準備をすること。当たり前かもしれないけど、アドリブが効かない僕にとっては、人よりもかなり時間をかけて準備をするようにしている。

講演は登壇する前に評価は決まっている

プレゼンをする時に緊張する時もあるし、全く緊張しない時もある。それがはっきりとわかったのは、高知CLSという元Amazonの小島さんが主催するコミュニティで登壇した時のことだ。

当日は100人近くの前で、知っている人もほとんどいない状態で話すことがわかり、会場の広さ、熱量を見て萎縮してしまった。

だけど小島さんが事前の紹介で、なぜIKEUCHI ORGANICをゲストとして講演の依頼をしたのか?丁寧に説明していただき、場の雰囲気が変わったのを覚えている。とにかく、参加者の方の見る目が温かい。

いつもは出だしで緊張して早口になってしまうのが、ゆっくりと入ることができ、参加者の方が大きく頷きながら、共感しているのがわかる。

そしてコミュニティの特性上、熱量が高く、アウトプットファーストの姿勢が徹底されていることもあり、どんどんSNS投稿をしてくれた。

講演の時間帯にTwitterのトレンド入りをしたこと、講演後もかなりの人から感想を直接聞くことができ、初めて人前で話すことで、相手に伝わったんだなと大きな手応えを得ることができたプレゼンでもあった。

正直24回話をしたことで、話が上手になったかというと、そうでもないとは思う。ただ、少なくとも、以前のように緊張してガチガチになることはなくなった。

講演やイベントに登壇するときは、依頼する方が、きちんとIKEUCHI ORGANICの文脈を理解してくれていること、そして自分でプレゼンをする前に参加者の方に自分が話すとき以上の熱量で説明してくれるから、参加者も前のめりになって聴くようになるし、話し手自身も、肯定感を感じてリラックスして話すことができる。

全員に理解してもらおうと思わずに、一人の身近な人の心を動かすことができればそれで十分なのである。

最後に、人前で話すまで、イベント登壇する人は特別な人だけが話す場だと思ってたけど、全くそんなことはない。

僕の場合は、前に出ようと覚悟を決めたこと、思いきって一歩踏み出したことで、また別のチャンスが巡ってきたこと。ただこれだけにすぎないのである。

今年一年、講演やイベントのきっかけを与えてくれた皆様、拙い説明を聞いてくれた皆様、本当にありがとうございました。

来年は少しペースは落とすかもしれないけど、伝えるという事は意識して、やっていきたいと思う。

アウトプットをすることで、今年一年大きな変化が起きた年になった。来年もどうぞよろしくお願いします。





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