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「いきもの」昨日のつづき

長くなり過ぎた昨日の続きです。

娘の高校では珍しく芋掘りがあるんですが、その芋掘りをした昨日、学校からLINEを送ってまいりました。(昨日と口調が違う!気にしないでくだされ)

『カナヘビつかまえた』

……またわけのわからないことを。カナヘビというのはトカゲと多くの方が誤認しているいきもの。背中が青光りしているのがトカゲ。茶色いのはカナヘビ。そのカナヘビ、捕まえたのはいいんですけど(今更、女の子なんだからとか、いい歳して、とか言うつもりはさらさらない)、なんとまぁ、350mlのペットボトルに空気穴までご丁寧にあけてお持ち帰り。ドヤ顔で見せられてしまいました。

わたしの実家付近では子供の頃、アカハライモリが取れたし、夫の職場では先日、ヤモリが見つかってそれを夫が連れ帰ったことも。……たぶん、それですね。もちろんヤモリは翌日職場に持って帰ってもらったんですけど、娘はカナヘビを飼いたいと言い出しまして。

カナヘビ、かわいいんですよ?昨日も書いた我が家のワイルドガーデン(気づいた年には芝生は絶滅していた)にもたまにちょろちょろっと歩いているし。触れるかと言われたらちょっと修行させてください、という感じですが、見ている分には大変愛らしい。でもね、いきものを飼うのって大変なんですよ。

ちょうど買い物に出ようと思っていたので、本当に飼うなら飼育ケース買うよ、という話になって(こういうとき、わたしのフットワークはめっちゃ軽い)、とりあえず、飼い方調べようぜと。「オッケー、Google」が大好きな娘が今回はうちにある本で調べようと思っていたらしく、わたしがタブレットで調べたんですけど。

結論から言うとまず食べ物がだめ。肉食のいきものは生き餌が難しい。さすがに女系家族でミルワーム(イモムシの小さいやつみたいなの)は勘弁だし、数十匹のコオロギ……餌用だけどそれも結局飼うんだよね、みたいな?小さなコオロギがケースの中でぴょんぴょんと?なんと、フードもある!……栄養剤もある?

長く飼うなら、生き餌を種類多くあげること(クモとかもね)。それからサーモヒーターと紫外線を当ててあげること。(一智さんの『剥かせて、竜ヶ崎さん』にも出ていたので、娘と共通認識を持つのは容易かった)

できる?――できない。カナヘビは娘の手の上で大人しくしておりました。単に変温動物だから寒さに弱かったのかもしれない。しかし娘が言うには、飼い主の匂いを覚えてなつくらしいんです。……うっとり。いいなぁ、生き餌じゃなければ飼ってもよかったのに。でもまぁ、これも巡り合わせですよ。話し合って、うちの庭にも住人がいるようだから、庭に放そうということになるました。テリトリー問題が起きたらブルーですけど。

返しに行くとき、涙が。娘は泣いたんです。小さないきものにシンパシーを感じていたのかもしれません。ダンゴムシを飼うならとめなかったんですけどね。ちょっとね、小さい子を見る目で彼女を見てしまいました。そこには純粋さが見られたので。

もしも望むなら生物系に進学させたいんですよね。今はビジネス文書検定取るらしいんですけど、もちろん潰しが効くので取ってほしい。でも、学力は低いんですけど本格的に生物を学ぶ価値が、彼女にはあるように思います。もったいないなぁと思う。DNAの抽出実験なんかもワークショップでやっていて、作業の丁寧さ(これは実験系に進むには非常に大切なこと)も大変、スタッフの方に褒められたので。

娘は今は、イラストを描いて儲けたいらしいのでこちらはごり押ししませんけど。

でも、今日はあんな虫を見た、カワセミを初めて身近に見た……なんて高校生にもなって瞳を輝かせている彼女は純粋でかわいらしいです。一風変わった子に育ったけれど、情緒豊かで他の子にはないものを持っているのって素敵だと思いませんか?彼女のこれからの未来を楽しみにしています。ちなみに、毎日のように聞かれることに辟易して、数十年前、5千円で買ったチョウの学術図鑑はあげてしまいました!今の世の中、虫取りは御法度ですしね、そういう山も行かなくなりましたから(夫は超インドア)。図鑑を活用してほしいものです。


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