未界域


1はじめに

みなさんはじめまして。「むしけい」(@muuuuusikei_)です。
今回はマスターデュエルがリリースされて、私が長年愛用していた「未界域」デッキでランクマッチをしてみたところ運よくプラチナ帯で45連勝という記録を残すことができ、また、そのレシピがtwitterで思った以上に反響があったので未界域の記事を書くことにしました。
「未界域」デッキは共通効果の性質上「運ゲーデッキ」と言われることが多いですが、現状存在する環境デッキの中でもハンドの選択肢が多く難しいデッキの一つであると考えているので、この記事を通して「未界域」デッキの奥深さを少しでも多く伝えていけたらなと思っています。

画像1

2未界域デッキとは?

手札の枚数をできるだけ維持しながら展開をおこなう「展開系デッキ」と呼ばれるものの一種です。
ここでは特にほかのデッキと差別化されるところを書いていきます。
まず、このデッキは手札誘発が一枚も入っていません。
ですので、自分が先行の際はその分、事故率が極限まで低く、相手の誘発を考慮しなくてよいのであれば100回、回したら98~99回くらいは強力な先行展開が可能です。
しかし、後攻の際は相手の最大展開を返さなければいけないリスクもあります。
しかし、このデッキはほかのデッキと比べ段違いに手数が多いデッキであるので先行展開の多くは物量で乗り越えることが可能です。
昔に遊戯王をしてた方だと「ジャンクドッペル」や「MPT」などを愛用していたプレイヤーにおすすめです。

3構築

私が45連勝した際使用したリストはこちらです。

画像2

twitterで30連勝した際、これとは少し違った構築をあげましたが、最終的に試行錯誤を重ねた結果、私はこのリストが結論構築であると考えています。
変更した点は
メインデッキの「終わりの始まり」→「貪欲な壺」二枚目に
EXデッキの「トロイメアグリフォン」→「I:Pマスカレーナ」二枚目に
変更しました。
変更した理由については「採用カードの解説」の欄にて後述させていただきます。

4採用カードの解説

未界域カード6種15枚
これらの解説は「展開方法」と深く関係してくる内容ですので、その時に深く解説しようと思います。
ですのでここではマッチアップによっては重要な位置づけとなる「未界域のビッグフット」の解説だけしていきたいと思います。
このカードが重要になる局面は2つで
1つ目は「後攻の際のワンキルに高打点として絡む際」
2つ目は「メインから破壊可能なシステムモンスターや永続罠を使用してくるデッキと戦う際」
です。
1つ目は未界域の最も使う後攻ワンキルのパターンとしてアクセスコードトーカー+ビッグフットの8300のパターンというものがあります。
このワンキルはたったリンク4とビッグフットを用意するだけで相手のモンスターや魔法罠を何枚かはがしながら成立するお手軽パターンで必ず頭に入れておく必要があります。
また、アクセスコードトーカーを作る際に経由するリンク3を出す際にライトロード・ドミニオン キュリオスを経由できるパターンであれば実質、リンク3と場にビッグフットを成立させただけでワンキルができます。
後攻は相手の妨害がある関係上、シビアなリンク数でのワンキルを強いられることが大きいのでジャッカローブの効果でビッグフットを出し、チュパカブラの効果でビッグフットを出せるようにしておくことや、ネッシーでビッグフットをサーチすることでこのパターンを意識した展開を狙うなど、ビッグフットをどのようにワンキルに絡めることができるかということが重要である場合が多く感じます。
2つ目は後攻を取らされた際に「スキルドレイン」や「マクロコスモス」などの永続罠や多くのデッキが先行で制圧を目的として出してくる「システムモンスター」に対する解答としてビッグフットが重宝するパターンです。
永続罠に対しての場合はビッグフットを手札に抱えながら温存して展開していくことはもちろん、「暗黒界の取引」や「トロイメアリンクモンスター」などを温存し、ビッグフットをいつでも手札から捨てられる状況にしておくということもとても大事になっていきます。
「未界域」の効果は手札から「捨てられたら」発動する効果なのでマクロコスモスやダークロウなどが成立していて自分のカードが除外されてしまう場合でも発動することができるのでビッグフットはそれらの解答にもなっているということを覚えておこう。

暗黒界の術師スノウ
暗黒界の狩人ブラウ
これらは捨てられたときに損をしないカードとして採用されています。
詳しくは展開の欄で後述しますが「未界域」は「いかに手札枚数を維持しながらリンク数を増やすことができるのか」がとても大事であるので暗黒界カードを持っておくことで「未界域」の効果を発動するときに損することを防ぐことができる非常に重要な立ち位置のカード。
少し「未界域」を回したことがある人ならこれらのカードの重要性は理解していると思うのでここでは「暗黒界の術師スノウ」の効果を発動する際、どのような基準でサーチ対象を決めているかということについて解説していきたいと思います。
先ほども言ったように「未界域」はいかに手札枚数を維持するかが大事です。
その際、重要なのが手札のバランスです。
未界域デッキは「未界域カード」「捨てられることでアドバンテージを発生させるカード」「引いたら弱いが展開に関与するカード」「ドローソースである魔法カード」の4つの要素から構成されています。
基本的にドローソースである魔法カードは引いたら即打ちするカードばかりであるので、考慮するのはドローソースを打ち切った際にたどり着いた手札の他の要素のバランスです。
「未界域カード」は捨てられたら効果を発動するカードではあるが、その多くは手札枚数を増やす効果ではないので、「未界域」の効果で「未界域」が捨てられることはこのデッキにとってあまり好ましくない状況です。
ゆえにその展開を避けるために暗黒界をはじめとした捨てられることでアドバンテージを発生させるカードたちを手札にキープしながら未界域の効果を発動し続け、効果でそれらを落とし続けるのが理想の展開と言えます。
ですので、手札のバランスが良いとは「未界域」と「捨てられたらアドバンテージを発生させるカード」が良いバランスでそろっていることを指します。
この前提を踏まえて再び「暗黒界の術師スノウ」でどのカードをサーチするかという本題に戻ります。
スノウでサーチできるカードは「スノウ」、「ブラウ」、「取引」の三種類です。
1スノウをサーチし直す状況
スノウはスノウ自身をサーチしてループできる性質上、スノウ→スノウ→スノウ→ブラウとサーチすることで三度まで暗黒界をループして回収し続けることができます。
捨てられたらアドが発生するカードを再びサーチできるため手札のバランスが「未界域」に偏っている場合にサーチします。
2取引をサーチする状況
基本的に捨てられたらアドを発生させるカードに手札のバランスが偏っている場合にサーチします。
「未界域」デッキは手札に「未界域」カードがなくなってしまったら基本的にそこで展開が終了してしまうのでその状況だけは絶対に避けたいです。
残りの手札に「未界域カード」がまだ一枚あったとしてもその効果で自身が捨てられて展開が止まってしまう可能性すらあります。
そのような状況は取引をサーチして使用することでもう一枚未界域を探しに行くことが賢明です。
3ブラウをサーチする状況
かなり限定的であり、基本的にはサーチしないと考えてください。
限定的な場面とは「未界域」に手札のバランスが偏っているときに暗黒界以外の必要なカードを探さなければいけない状態にあるときです。
例えば、必要なカードとは主に手札の枚数が薄くなってきてこのまま展開を続けても未来がないといった状況であるときの「貪欲な壺」や起動条件の満たしている「三戦の才」であったり、Gつっぱ中の「手札抹殺」、展開の中で用意できていないときの「デビルフランケン」「妖精伝姫シラユキ」などです。
ブラウをサーチする際は明確に足りないカードがあるときなのでデッキを回していくうちに感覚的にわかる必要がある非常に難しい判断です。
こういった状況で何をサーチしたらいいですか?という質問はツイッターでいつでも受け付けているので疑問を抱いたらいつでも@muuuuusikei_にリプでもDMでも飛ばしてください!

妖精伝姫シラユキ
このデッキで最も重要な「核」となるカードです。
相手ターン中に妨害になる点やリンク数をお手軽に伸ばせる点はもちろんテクニカルな使い方もできる非常に便利なカードです。
今回はテクニカルな使い方を少し紹介します。
まずは「効果無効の誘発」をシラユキでケアをするという方法です。
こちらのモンスターの効果に「エフェクトヴェーラー」や「無幻泡影」を打たれた際、打たれたモンスターをコストで除外し、シラユキの効果を発動することで効果の解決時に場に存在しないため、モンスターの効果が通るという有名なテクニックがあります。
起動効果のモンスターには召喚成功時のタイミングでそれらのカードを打たれてしまうためケアすることはできませんが、召喚成功時に効果が発動する終末の騎士、スカルデット、キュリオスなどの効果は確実に通すことができます。
また、有名なところだと「スキルドレイン」も効果解決時に場にいないモンスターの効果はたとえ場で発動していたとしても有効になるので、そういった場合にも使うことのできるテクニックです。
しかし、「バグースカ」や「暗闇を吸い込むマジックミラー」などの「場で発動したモンスターの効果を無効にする効果」を持つカードに対しては有効ではないテクニックなので注意してください。

シャドール・ビースト
基本的には「暗黒界の狩人ブラウ」と同じように運用するが、異なる点として重要なのが「終末の騎士」の選択肢となるところ、ターン1であるので貪欲な壺で極力戻さないようにしなければいけないところです。
また、闇の誘惑でビーストとブラウどちらを除外するかという選択を迫られたとき、相手の伏せカードに墓穴の指名者が伏せてある可能性があるならブラウを除外し、それ以外は貪欲な壺を打つ可能性を考慮してビーストを除外することをお勧めします。

終末の騎士
落とす選択肢として「シャドールビースト」、「BF精鋭のゼピュロス」、「デビルフランケン」の3種類があります。
まず、初動として終末を運用する場合はほとんどの場合ビーストを落とします。
この場合にゼピュロスを落とす場合はチキンレースが手札にありそれを戻せる状況の時のみです。
終末でゼピュロスを落として手札4枚の状況で「未界域」の効果を発動することは「未界域」自身を効果で捨ててしまう可能性を高くするプレイなのでしないようにしましょう。
では次に展開の中盤から終盤にかけて終末の騎士を運用する場合の説明をします。
基本的にビーストかゼピュロスのどちらかを落とします。
デビフラを落とす場合は展開のリンク数は足りることが確定しているがあとはデビルフランケンだけが足りないという場合のみです。
ゼピュロスを落とすかビーストを落とすかの判断する基準はゼピュロスで戻すカードにどれだけバリューがあるかということです。
例えば、効果使用済みの未界域をゼピュロスで戻したとしてもその未界域の効果を使用したときに自身がおちてしまったら手札の枚数的に損をした形になってしまいます。
何回も言うようにこのデッキはいかに手札の枚数を維持しながら展開できるかが大事なので手札の枚数が減ってしまう可能性がある展開は避けたいです。
基本的にゼピュロスで戻すカードはチキンレースか未界域カードでありますが、それらを戻したときに戻すだけのバリューがあるかということを手札の枚数が損するかという観点で見てビーストを落とすのかゼピュロスを落とすのかを判断してください。

ゴキポール
おろかな埋葬、キュリオスで落とす選択肢のモンスターである一枚です。
手札のバランスで「落ちたらアドなモンスター」に偏っている場合にモスマンをサーチして手札を整える役割があります。
また、このカードはほかの落ちたらアドなモンスター達と違い、墓地に送られたらサーチできる効果を持っているのでトロイメアモンスターのコストとして運用しても損をしなかったり、場に出してリンク素材にしたとしても効果を発動できたりと便利なカードです。
そのためキュリオスやおろかな埋葬で落とす頻度はシラユキの次に高いです。
ゴキポールがデッキにまだあるかどうかは使用済みのモスマンを貪欲な壺で何枚戻すかという場合に非常に大事な判断材料になってくるので常に念頭に入れてプレイする必要があります。

BF精鋭のゼピュロス
終末の騎士の欄に記述したので特にいうことなし!
なんでこいつURやねん。高いわ。

デビルフランケン
最終盤面でナチュルエクストリオを出す際に使います。
主に出すパターンは3つ。
1つ目 通常召喚
あまりしないパターンですがデッキの性質上、展開の一番最後まで召喚権が余っていることも珍しくないデッキであるのでリンク数が足りていて召喚権が余っている場合は通常召喚する場合も多くあります。
アポロウーサ成立前にデビフラを通常してエクストリオを出してしまうと「原子生命体ニビル」を踏んだ時に一気に先行展開の盤面の強度が下がってしまうので絶対にやらないことをおすすめします。
2つ目 リヴァイエールで出すパターン
ほとんどはこのパターンで運用します。
ですので、展開する際、リヴァイエールを最終的に作れるようにしておかないとやばいということは常に念頭に置いてください。
レベル3のモンスターはデッキにツチノコ3枚、ジャッカローブ2枚、おまけ程度にゴキポールしか存在しておらず序盤の展開でレベル3未界域を多く消費してしまう展開ではデッキにレベル3が足らずにデビフラを展開に絡めることができないというのはよくあるパターンです。
貪欲な壺で未界域を戻す際はデッキのレベル3の枚数的にリヴァイエールを絡めることができるかということをよく考えて戻す対象を選ぶようにしてください。
また、リヴァイエールの存在があるため、手札のデビルフランケンは積極的に闇の誘惑で除外してオッケーです。
3つ目 スカルデットで出すパターン
これはデッキの下4枚にデビフラが埋まっていた時に使うパターンです。
ナチュルエクストリオのコストの関係上、デッキの一番下にデビフラが埋まっていた場合、コストが用意できず、実質、エクストリオが意味がないものとなってしまいます。
しかし、スカルデットは4枚引いて3枚戻すという効果の性質上、もし、デビフラがデッキの一番下に居たとしても3枚コストを用意しながらデビフラを手札に加えることができます。
しかも、特殊召喚する効果があるため、そのまま引いたデビフラを出すことができます。
なので、エクストリオはどんだけ不幸でも絶対に魔法罠を3枚止めることのできるコストは用意することができます。
このパターンは魔法罠を3回しか無効にすることができないので、「閃刀姫」デッキなどの魔法罠を主軸としてくるデッキに対して捲られてしまう可能性があります。
そのため、終盤までデビルフランケンが見えないパターンである可能性があるときは貪欲な壺を温存しておいて、最後のエクストリオのコストのデッキ枚数を増やす役割として運用することができるということも覚えといてください。

暗黒界の取引
まず、このカードについて言いたいことは打たずに回るのならそれが一番ベストであるということです。
増殖するgやドロール&ロックバードなど打たれたらきついカード、打たれるだけで負けが確定するカードがある以上相手にドローをさせるという行為は非常に危険であるということを理解してください。
慣れてきたらこのカードなしでデッキを回しきることを意識してみてください。
しかし、なぜこのカードが入っているかというと、スノウのサーチとして必ず必要な場面が来るからです。
キュリオスで落ちてしまいスノウからサーチできなくて負けといった状況を嫌って二枚採用しています。

闇の誘惑
最強のドローソースです。
手札のバランスを整えるという未界域デッキにおいて一番重要な要素に一番マッチしているカードです。
除外するカードについては先ほど説明した手札のバランスについて考えて最もバランスが良くなるように除外してください。

貪欲な壺
ここまでの説明で何度も重要な使い方を書いたので特に書くことはありません。
なぜ終わりの始まりを貪欲な壺に変えたかということについては増殖するgを打たれた際に相手のデッキを0枚にして勝つという方法で勝利することが多いのですが終わりの始まりだと手札抹殺にうららを食らったパターンの時にこちらが先にデッキが切れてしまう可能性があることや、そのパターンの際、デッキに未界域モンスターやエクストラデッキにリンク2のモンスターやリヴァイエールを戻す行為がとても強いため変更しました。
終わりの始まりは発動条件が厳しい分、ドロー枚数が3枚ととても多く打つことに成功すればデッキが足らない場合以外はほとんど回しきれることが確定する強カードであるので、どちらを採用するかはとても好みがわかれる点であると思います。

追記
貪欲な壺を温存できる場合、相手が上級者の場合、ニビル+効果無効をメイン終了時まで待たれているパターンの時に貪欲な壺でアポロ、マスカレーナ、深淵などを戻すことである程度強固な展開パターンを作り直すことができるので意識してみるといいかも

チキンレース
ゼピュロスのバリューが上がり損をしない非常に強力なドローソース。
しかし、ゼピュロスでチキンレースを戻し2回効果を使用した際に残りのライフは5600であり、採用枚数を増やして効果を使ってしまうとデビフラのコストの5000ライフが足りなくなってしまうため、採用枚数は1枚に抑えられています。
場に残したままターンを返してしまうと相手にも効果を使われてドローされてしまうので必ずシラユキのコストで除外して場から消した状態でターンを返すように意識しましょう。

おろかな埋葬
選択肢はシラユキ、ビースト、ゼピュロス、ゴキポール、(デビフラ)。
各々の使い方は説明したと思うので最も欲しいものを落としてください。
注意することは終末は闇の2種類しか落とせないのでおろまいで落としたことで終末で落とすものがなくなったということができるだけないようにすること。

成金ゴブリン
デッキの安定性を高めるために入れているカード。
後手の場合、打たなくても回り切りそうであると判断できた場合、ワンキルの要求値が若干とはいえ上がるため、打つべきかは考えてから打つこと。

手札抹殺
増殖するGを打たれた際、特殊召喚をたくさんしてからこのカードを打つことで相手のデッキをからして勝つことが多いです。
そのため、相手にうららを打たせるプレイをしてこのカードを通すことやアポロウーサでうまくうららを止めてこのカードを通す展開を狙います。
アポロウーサに効果無効を食らってしまった場合はリンク素材にして貪欲で戻すことで再び出しなおしてうららをケアするパターンもあります。
手札抹殺にうららを打たれた際、場にキュリオスを維持しながら展開を続けると相手のニビルをケアしながら展開できるため、それを意識してシラユキでは手札抹殺を除外しずに残しておくことも重要です。
また、後攻でgを打たれた際、墓地の手札抹殺をバトルフェイズでキュリオスを自爆して拾うパターンもあるので覚えておいたほうがいいです。
また、このカードはgつっぱの際に重宝するため、ぎりぎりまで発動をがめる人がいますが、うららを打たれてしまうリスクや打たなかったことによって手札の枚数が少なくなってしまったゆえに最後まで回しきれないというリスクがあるので早めに打ってしまっても大丈夫です。

三戦の才
基本的にドローに使いますが、ドロー効果を使わずに回しきれる余裕があると判断した場合、先行展開を突破される可能性がある「禁じられた一滴」、「溶岩魔人ラヴァゴーレム」などをデッキに戻せる可能性があるためハンデス効果を使ったほうが良い場面があります。


4展開の仕方

まず、先行の際、目指す最終盤面は
2素材アポロウーサ、ナチュルエクストリオ、深淵に潜むもの、I:Pマスカレーナ2体、墓地にシラユキ(墓地にコスト14枚以上)、EXデッキにトロイメアユニコーン
です。
まず、この展開を見た際にみなさんが疑問に思うことは「なぜマスカレーナが先行盤面に2体いるのか」ということだと思います。
その理由は「禁じられた一滴」と「溶岩魔人ラヴァゴーレム」というカードの存在にあります。
まず、禁じられた一滴について解説します。
禁じられた一滴が採用されているデッキは主に墓地リソースを必要とします。
先行展開をした際に相手にターンを返した場合、相手がドローフェイズの優先権を放棄した段階で深淵の効果を使うことが確定していて、一滴を持っているプレイヤーは深淵に潜むものがきついはずですのでそれに対して一滴をチェーンせざる負えません。
禁じられた一滴は魔法などにチェーンしてそれを墓地に送ることで実質、コストの枚数を一枚減らすことができるのですが、深淵に潜むものをドローフェイズに発動することでそれらをケアできます。
そうした場合、こちらの場にはエクストリオ、深淵、マスカレーナ2体、アポロウーサがいるので相手は一滴を持っていたとしてもこれらすべてを無効にしようとすると一滴とコスト5枚のカードが必要です。
それでもなお、こちらには墓地シラユキの妨害が残っているのでたいていの場合は勝つことができます。
長々と説明しましたが、要するに一滴のコストの要求値を一枚増やすことで捲られる確率を極限まで下げているということです。
もし、相手がマスカレーナを無効にしてこない場合でもシラユキの効果2回とマスカレーナの妨害が残っているので相手は相当きつい展開を強いられるはずです。
次に「溶岩魔人ラヴァゴーレム」についてですがこれは「vsエルドリッチ」の内容に深くかかわる内容ですので後述させていただきます。

では、前置きが長くなってしまいましたがここからは展開方法についての話に移りたいと思います。
このデッキは他の展開デッキと違って絶対このルート!というパターンがあるデッキではないですが、ここでは大体の展開方針を説明できたらなと考えています。
まず、目指すルート方針は
キュリオス(落とすカードはほとんどの場合シラユキ)→アポロウーサ→キュリオスで落としたシラユキを使ってデュガレス→デビルフランケンとレベル3の未界域を探しエクストリオ擁立→残ったモンスター達でマスカレーナ2体と深淵
というルートです。
この時、アポロにいけたとしてもそのあとのデュガレスのたどり着かず回しきれる芽が薄そうと判断した場合のみ、キュリオスの前に先にデュガレスを作って手札を整える展開をします。
なぜ、この方針で展開をしていくかというとニビルに対する耐性が一番ある展開であるからです。
ニビルの5回カウントの前にアポロの着地こそできないものの、キュリオスでシラユキを落とせていて、また、効果で未界域を拾いなおせるためアドバンテージ的には全く損していないので立て直しが全然可能になります。
また、もしアポロウーサまで展開が通ったとしたら誘発をその後はある程度ケアできる状況になるのも利点です。
よく4素材アポロウーサをつくることにこだわる人を見かけますが、作るまでに手札の補充がしにくい展開になりやすいのでやめたほうがいいと考えています。
この展開をしていく際に重要なのは未界域のレベルと種族でキュリオス→デュガレス→リヴァイエール=深淵という順番で展開していくのでそれらが成功するように手札の未界域の効果を使っていくこと、貪欲な壺で戻す対象を選ぶことを意識してみてください。
また、先行展開における優先度はリヴァイエール(デビフラ)>深淵なので最終的にはレベル3を2体供給することができることを最優先事項にして展開やリソースを考慮するようにしてください。
これは先行でかつ相手に増殖するgを打たれていないときのパターンですので、増殖するgを打たれた際の展開方法は後述します。
また、後攻の展開についてなのですが、相手のデッキによって妨害の踏み方が全く違い、説明しきることは不可能ですので、環境デッキ相手のみ、各デッキの戦い方についての欄で記述させていただきたいと考えています。

次に展開するにあたって重要になってくる「どの未界域から使うべきか」という点について考察していこうと思います。
これは「確率論」の問題であるので、こういった考えもあるんだなといったあくまで参考程度で読んでみてください。
これを考えるにあたって重要にしている考え方が未界域の順位です。
まず、未界域の順位はこちらです。
 ネッシー>モスマン>ジャッカローブ=チュパカブラ>ツチノコ>対象不在または②の効果を使用済みの未界域 
という順番です。
基本的に捨てられたときに損をしない効果を持つものが順位が高くそうでないものほど低くなっています。
これは先ほども説明したいかにアドバンテージを失わないように展開するかという考えのもと決めています。
未界域の効果は基本的に順位の低いものから発動していきます。
その理由は未界域の共通効果の性質上、発動した未界域から順に手札から場に送り出されるため、効果を発動していない未界域は手札に残る可能性が高くなります。
また、未界域の効果は捨ててアドが発生するカードが捨てられない限りは発動するたびに必然的に手札が減っていくので、残った未界域は少ない枚数で自身が捨てられる確率が高い状態で効果を発動しなければならない状態になります。
その際、順位が高い未界域を残しておくことでアドバンテージ的に損をしにくくするためにこのような順位を設けています。
しかし、後攻の際、相手の場に永続罠がある場合にはビッグフットの順位が上がったり、セオリー通り出すと種族の関係上、キュリオスが出せない、4を出すことでデュガレスに向かえる、3を出すことでリヴァイエールに向かえて先行展開が完成するといった状況下では順位が変動するのでそれらを考慮する柔軟な思考も求められます。
基本的に手札の枚数が多い状況で未界域の効果を発動するといった状況を目指すので順位にとらわれずデュガレスに向かう状況は特に多くあります。
また、次に同じ未界域カードがかぶっている場合です。
この場合は多くはかぶっていない未界域を順位通りに発動していきます。
例えば
モスマン、ジャッカ、ツチノコ、ツチノコ、ブラウというハンドの時、ツチノコの枚数が1枚になるまでジャッカ→モスマンという順番で発動していきます。
このように発動することでツチノコをほかの未界域の効果で消費して手札に1枚にしてから①の効果を発動することでより自身の効果で捨てられてしまう確率を下げることができます。
しかし、この場合も種族やレベルは考慮していない場合の話ですので、この理論だけではない幅広い視点からどの未界域の効果から使用していくかを考えてみてください。

5「増殖するG」を打たれた際の展開の仕方

まず、「増殖するg」を打たれた際、止まる選択肢は99%ないです。
もし、止まるとすればデッキ公開性で相手のデッキにドロール&ロックバードが採用されていることがほとんど確定しているデッキである かつ 相手のデッキのワンキル性能が高くない という要素が奇跡的にそろった場合だけです。
ですのでgを打たれたら相手をそのターンに倒すことを考えてください。
先行であればLOを後攻であれば戦闘によるワンキルを一番に狙ってください。
今回は特に先行時のLOに焦点を当てて解説していこうと思います。
LOする際は相手のデッキの手札誘発を全て乗り越えないといけません。
相手のデッキに効果無効が採用されている場合、多くは複数枚採用されていることが多いのでアポロウーサはあまり意味をなしません。
そこで大事になってくるカードが「手札抹殺」「ライトロードドミニオンキュリオス」「貪欲な壺」「妖精伝姫シラユキ」です。
まず、手札抹殺ですが相手が少し知恵がある相手である場合、ほとんどはうららがこれが打たれるまで温存されます。
ここで大事なのが手札抹殺を早めにうつ、または、アポロウーサで通しに行くということです。
まず、早めに打つ理由の一つとしてうららをまだひかれている状況が薄い状態で手札抹殺を打つことで通る確率を上げることにあります。
うららを使わせてから手札抹殺を決まるために温存している人が多いと思いますが相手は絶対にうららを気軽に使ってこないし、そもそも、きれいに回りきることができれば手札抹殺の効果が通らなくともデッキを枯らせることはデッキの性質上、簡単であるので温存する意味は特にないと考えています。
そして、「ライトロードドミニオンキュリオス」が重要なポイントと重なるのですが手札抹殺を墓地に早めに置いておき、場にキュリオスを維持することでキュリオスの墓地効果で手札抹殺を回収されてしまうため相手のニビルを実質ケアすることができるというのも手札抹殺を早めに打っておいてもよい理由の一つです。
Gつっぱ中ではニビル+効果無効でアポロウーサ下の展開したモンスターたちを一気に除去されてしまうため、キュリオスを場に残しておくことは非常に重要なテクニックです。
ゆえにgを打たれた際は先ほどの基本展開とは少しそれてしまいますがキュリオスを維持しながらアポロウーサに向かう展開にいくことをおすすめします。
次にアポロウーサでうららを無効にする展開についてです。
先ほども説明したようにアポロウーサはgつっぱ中は効果無効たった1枚で無に帰してしまうのであまり信頼を置かないことが大切です。
しかし、アポロウーサやデュガレスなどに効果無効を複数回食らった後にアポロウーサをリンク素材として墓地に送り貪欲な壺でデッキに戻すことで再び出しなおすテクニックは非常に有効です。
多くの枚数を引いているとはいえ引いている相手の効果無効の期待値はせいぜい多くて2~3枚であるので出しなおしたアポロでうららを止めることができる可能性はそれほど低くないです。
手札抹殺が手札に来るタイミングが遅いときはうららが間に合ってしまうことが多いと思うのでこのパターンを狙ってみてください。
次にシラユキについてですが、シラユキを何回特殊召喚できるかということが非常にLOの際は重要になってくるので墓地の枚数を増やす展開にするためにリヴァイエールを絡めたり作りやすいリンク2を温存して作れるときにランク4エクシーズを出しておくなどが重要です。
これらはLOが一番難しい手札誘発が多く入っていると予測される「中速系」相手へのgつっぱの立ち回りなので、「展開系」など相手にgを打たれた場合は特に深いことを考えずに手札抹殺を狙いましょう。

6各デッキ相手への立ち回り

vsエルド
まず、エルドリッチ相手は先行展開の際、知っておかなければいけないことがあります。
それは「マスカレーナ」の重要性です。
エルドリッチ相手も先行展開はいつもどおり行いますが、エルドリッチ相手への負け筋として「ナチュルエクストリオ」が「神の通告」で破壊されてしまい永続罠が通ってしまうという負け筋があります。
これをカバーするために入っているのが「トポロジックゼロヴォロス」です。
例えば相手がこちらの先行展開に対して五伏せでターンを返してきた場合、メイン終了でマスカレーナ→ゼロヴォロス、その後リンク先にシラユキと展開することで相手の伏せを全てはがすことができます。
しかも、ゼロヴォロスの打点はシラユキのコストのおかげで相手を仕留めきるには充分の打点を持っているのでそのまま相手を倒すことができます。
しかし、この行動にはγなどの裏目も存在する非常にリスクの高い行動ですので、伏せが3枚程度であったりと対応できる場合はトロイメアリンクで剝がしていくのがいいでしょう。
これらの前提があったうえで先ほど書いていたなぜマスカレーナが二枚入っているかのラヴァーゴーレムが理由である話に移ります。
最近のエルドの構築はラヴァーゴーレムが複数入っている構築が多く見受けられます。
先ほど話したゼロヴォロスのテクニックにより、マスカレーナかエクストリオのどちらかが残れば相手の伏せに対応することができるのでマスカレーナ2体エクストリオのうち、ラヴァーゴーレムをされたとしても最低1体は場に残すことができるようにマスカレーナは2枚採用されています。
次にこちらが後攻の際の立ち回りについてです。
このとき意識しないといけないことは「永続罠の存在」と「いかに損をしずに罠を踏むか」ということです。
まず、永続罠についてですが先ほども話したようにビッグフットを重宝して使うプレイとシラユキでスキルドレインをケアするプレイなどが有効です。
特にシラユキでスキルドレインをケアするとき、マスカレーナを素材にしたゼロヴォロスの効果をシラユキで除外して通すことでコンキスタドールをケアしながら一気に相手の伏せを全てはがすことができるのでお勧めです。
特にこのプランは相手の墓地にリソースが残りにくいのでそのターン中にワンキルができず少し長期戦になったとしてもリソース勝負できます。
次に「いかに損をしずに罠を踏むか」ということについてです。
これは簡単に説明すると雑にトロイメアで罠を踏みに行くなということです。
初心者の人はすぐに相手の複数ある伏せにトロイメアで突っ込んでいくイメージがありますがコストを払っているため、通告やスキルドレイン、激流葬を食らった際に劇的に損をしやすうえに、見えていない本命かもわからない伏せに突っ込んでいく無謀なプレイです。
そこで僕がおすすめするのはデュガレスやキュリオスなどの自らアドバンテージを取るカードで相手に妨害を強要させるプレイです。
これはコストがないためリスクはリンク数が減ってしまうことのみでかつ相手の有効な妨害を確実に踏むことができます。
未界域は手数が多く「群雄割拠」「御前試合」などの特殊な永続罠の妨害以外なら踏み越えていくポテンシャルがあるデッキなので勝てる試合を落とさないように努力しましょう。

一旦ここで終わります。
追加で書いてほしいことなどがある場合はまた追記しますのでtwitterで気軽にリプでもDMでも飛ばしてください。


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