見出し画像

名曲174 「さらば」【キンモクセイ】[あたしンち]

ーー世が世ならミリオンヒットしたであろうアニソン史に残る大傑作ーー

 あたしンちは2000年代を代表する家族で楽しめるアニメである。国民的作品だ。すでにサザエさん、ちびまる子ちゃん、クレヨンしんちゃんなど多くの家族ものがある中に割って入った格好といえる。この枠は芸能界の何倍も大変だと感じている。

 私もよく見た。当初はクレヨンしんちゃんのついでに見ていた感じだったが、見ているうちにハマっていった。絶妙なリアリティ描写がうまい。ただ、あまりにもリアルすぎたためにお母さんが苦手になって思春期ごろから見なくなった。いまではたまに見ては笑っている。ABEMAの再放送などで見られるのでオススメだ。

 「さらば」は初代オープニングテーマ。この曲が始まると胸が締め付けられた。すごく明るいメロディーなのに冒頭から出会いと別れを交互に繰り返し、曲のタイトルまで「さらば」なのだ。どちらかというとエンディングテーマっぽい気がしていたのを覚えている。映像もいいのだ。下に公式のを載せる。

【あたしンち 公式 オープニング ( OP )「さらば」特別公開】

 そうか、いきなりバス停から始まるのか。それで別れを意識して切なかったのかもしれない。それにしても最初のドラムがいい。そこだけでリピートいけちゃう。

{こんにちは ありがとう さよなら また逢いましょう こんにちは ありがとう さよなら また逢いましょう}

 昭和初期を思い起こすような歌詞だが、平成の世でこれが出るのは一周回って深い。ネット社会になってきて、このやり取りがちょうど不足してきたからだ。

{うってつけの言葉は無いけど 帰ろう帰ろう 帰ろうよ 家まで}

 前述の胸が締め付けられたというのはこの歌詞。こんにちは、ありがとう、さよなら。確かに帰宅でうってつけの言葉はない。でもどこか温かみのある感じがしてくる。帰ろう。

 キンモクセイの中でもトップクラスの知名度のある曲かと思うが、かなりの完成度を誇る。私が正直に採点するならばアニメop分までだったら99点。それこそ時代によっては大ヒットしていたに違いない。

 ところで中高生の諸君、あたしンちの中で恋人にするなら誰にするかね。しみちゃん派はわかる。女性のみなさんはおそらくユズヒコだろう。うんうん。私はずばり、みかん。ああいうタイプが好きなんだけれども、成長するとあのお母さんみたいになるかと思うと複雑だ。

          【今日の名歌詞】

うってつけの言葉は無いけど 帰ろう帰ろう 帰ろうよ 家まで

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?