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【ミュージカル講座 1】美女と野獣

初めて投稿します。
ミュージカルを愛してやまないミュージカルオタク、DAISUKEと申します。

今はコロナ禍でミュージカルを観に行く機会が減ってしまいましたが、2019年は年間のミュージカル観劇数が60作品(初観劇のものだけ)を超えるほど、ミュージカルの沼にどっぷりハマっております。

ひとえに『ミュージカル』と言っても、ブロードウェイやウエストエンドをはじめ、ウィーンに韓国、さらには日本の2.5次元ミュージカルなど、多種多様な種類があります。

僕が観劇する作品は、王道のブロードウェイやウエストエンドのミュージカルが多いですね。


日本人の半数以上は「ミュージカルを一度も見たことがない」という、ミュージカル後進国の日本……

そこで!!

このミュージカルオタクが多くの観劇経験と雑学を活かし、作品の魅力を紹介する『ミュージカル案内所』なるものを始めようと思います!!

ミュージカルが日本人にとって、少しでも身近なものになってくれることを期待し、更なる日本ミュージカル業界の発展を後押しすべく、微力ながら手伝わせていただこうと思います。


ということで…

記念すべき第1回目に紹介する作品は、王道のディズニー作品『美女と野獣』です。


美女と野獣 
Beauty and the Beast

作曲:アラン・メンケン 
作詞:ティム・ライス、ハワード・アシュマン
脚本:リンダ・ウールヴァートン
演出:ロバート・ジェス・ロス 
振付:マット・ウエスト

2017年に映画化され、2020年には東京ディズニーランドにて新エリアがオープンされるなど、皆さんの記憶にも新しい作品。

僕、ディズニー作品の中で一番好きなんですよねぇ…

さて、
あらすじは、皆さん知ってると思うので省略しますねー。


作品概要

初演は1994年。
1991年に公開された同名のアニメーション映画が原作となり、話の流れは同じです。

実はディズニーにとって、B&Bがブロードウェイシアター界に初めて参入した処女作になったわけですが、その気合いの入れようはハンパじゃなく…笑

総製作費は、なんと約12億円…!(ドヒャー

まあでも、B&Bが出るまで子供も大人も一緒になって楽しめるミュージカルというものがブロードウェイにあまりなかったので、この時にディズニーは〝ファミリーミュージカル〟というジャンルを確立するに成功し、その後もその座に居座り続けることになるわけなんで、それぐらいの価値は十二分にありましたね。

そんなディズニーさんですが、当初はブロードウェイでの舞台化に興味がなかったようです…。

しかし!
アニメが先に公開された際、ニューヨークタイムズ紙の舞台評論家、フランク・リッチがその音楽を大絶賛。「ブロードウェイで舞台化すれば、今までに見たことのない素晴らしいものになるだろう」と記事にし、これがディズニーCEOのマイケル・アイズナーと、ウォルトディズニースタジオの最高責任者、ジェフリー・カッツェンバーグの2人の心を動かしたそうですよ。


魅力

衣装に、メイクに、舞台装置に、振付に…と、注目すべき点をあげればキリがなくなるのですが、笑 

ここでは音楽魔法について取り上げましょう。


まずは音楽から。

作曲はディズニー音楽の巨匠、アラン・メンケン様。彼の最初のミュージカル作曲家としての成功は33歳の時でした。『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』という作品でその功績が認められ、その後にディズニーと専属契約を交わすことになります。

アランは作詞家、ハワード・アッシュマンと共に創作した映画用の9曲に加え、舞台版にはイギリス出身の作詞家、ティム・ライスと共に新曲7曲を追加し、ミュージカル化をしました。

この新曲の中で、特に一幕最後の「愛せぬならば」は鳥肌もん。

僕は大学もミュージカル専攻だったのですが、入試で歌ったのも卒業テストで歌ったのもこの曲だったなぁ…(←どうでもいい)

そして新曲ではないものの、本作の代表曲「ビー・アワ・ゲスト」は、アニメ尺の3分40秒からダンスシーン等を追加した7分程のビッグナンバーへと変貌し、ショーストッパーとなっております!

この曲中では、ナプキンダンサーの皆さんは30秒の早替えがあり、舞台袖は修羅場と化します。笑
さらに最後のラインダンス、最後の音を伸ばしながらの14回の全力バットマンはマジで鬼です。(やったことないけど、見てるだけで辛そう…笑)

こういったことがショーストッパーたる所以なんですねぇ…

ちなみに、
サウンドトラックには収録されていませんが、1998年にトニー・ブラグストン(R&B歌手)がベル役として作品に参加する際に、アランとティムは彼女のために「A Change in Me」というベルのソロ曲を追加しました。

この曲はベルが城から村に戻り、父のモーリスと再会した際に「自分も野獣も成長し、変わったんだ」と言うことを歌い上げるバラード曲。これもまためちゃくちゃ良曲です!


続いては、魔法について。

アニメがファンタジー作品なので、魔法をどう舞台で表現するかが重要なキーになりますよね。

1番のマジカルシーンといえば、やはり野獣が人間の姿へと変身するシーン。

実はここがどういう仕掛けになってるのか、風の噂で聞いたことがあるのですが、本当かどうかは分かりません。
なので魔法ということにしておきましょう。笑

その他にも老婆が美しい魔女へと変身したり、チップは本当に首だけで登場したり、ルミエールの手からはちゃんと火が出たりと、さまざまな特殊技巧が使われていて、観客をファンタジーの世界へと誘うのです!

気になる方はまた再演された時に劇場で確かめてみてください^ ^


記録・受賞歴

ブロードウェイでは13年ものロングランを続け、公演数は5461回!これはブロードウェイのロングラン・ランキング第10位になります。

トニー賞は9部問でノミネートするも、衣装部門のみの受賞となり、素晴らしい音楽も作曲賞を逃してしまったようですね…。

トニー賞選考員は新参者には厳しいのです。笑


今年の秋には本作がイギリスツアーで復活するそう!

観に行きてぇぇぇええ!!!!!

日本でも再演されることを祈りましょう…笑


では、今回はこの辺で!🙇‍♂️

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