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自分の感情の責任をとらせようとする人々。

しばらく間が空いてしまった。これはひとえに自分の怠慢だ。体調が悪いとか色々言い訳して避け続けていたのは自分なので。本当にやるべきことは、自分が避けているところにあるように思う。人というのは恒常性があるので、自分の今いる場所から外れることを無意識に避けようとしてしまう。だけど実際には、それをやることでしか人生の駒は進まないのだ。同じところを堂々巡りしてしまう。つまりそれはループで、はじまりの村に居るのと同じだ。

この体調不良だって、まぁ要因は色々あるけど、他人の呪いをどれだけ肩代わりしようとしていたのか、という話だ。人というのは無意識に生体模写してしまうものだけど、そうして誰かの痛みを肩代わりしたところで報われることはない。きちんと自分の中に溜め込んだ「澱」のようなものを排出するより他ない。


さて。今回は自分の感情に責任をとることについて、考えてみよう。

ここに2人の男女がいる。ふたりは恋人同士だ。男性はとある趣味があり、SNSではメインアカウントとその趣味用のアカウントと、二個のアカウントを使用していた。趣味用のアカウントは存在を隠していたわけではなかったが、彼女には教えていなかった。ある時、彼女は男性の趣味アカウントを発見し、のぞいてみたところ、セクシーな女優の画像にいくつかいいねをしていた。それを見て彼女は憤慨し彼氏に文句を言った。という話。

これは自分がどの立場なのかで意見が分かれそうな話ではあるんだけど、こういう相談に対して個人的に思うことを書いてみようと思う。

まずひとつ言えることは、この女性はとても精神的に幼い人物なのだろうということ。彼氏として付き合っている関係だからと言って、相手のプライベートに無遠慮に踏み込んでも許されるのだと思っている人物なのだということが予想される。しかも、見ただけでは終わらず、自分がそれを見てどう感じたのか伝え、改善を要求するというのはもはやクレーマーだ。「彼女」というカテゴライズをするだけで、それほどのことが許されると思っているところが(しかもこれをごく当然の主張だと思っている人が一定数存在するということ自体が)男女関係で生じる認識の歪みだ。

果たしてただの友人あるいは知人にこのようなことをするだろうか?多分だがしないだろう。友人にもしないことを「彼氏」になった途端にしてしまうのはどうしてだろう?それは好きだからではなく、単に自分を特別だと認識してほしいという地位や権威に対する執着なのではないだろうか。実際のところ、この女性は彼氏のことを愛しているのではないのだろう。ただ自分を優遇してくれる存在として、彼氏というポジションの人物がほしいだけなのではないか。「自分と付き合うということは、=相手は自分の望み通りに動いてくれるに違いない」という尊大な気持ちが現れている。

人にはそれぞれ踏み込んでいい領域と、踏み込んで欲しくない領域がある。それは程度の差こそあれ誰にでもあるもので、そこに無遠慮に踏み込んでいい権利など、誰にもないのである。誰にもないのに、それを見えなくする言葉が「彼氏」や「彼女」という言葉によるカテゴライズなのだとしたら、それはもはや要らないのではないだろうか。そうではなく、ただ個人としての「〇〇君」と「△△さん」の関係として、関係を捉え直してみたらどうだろうか。

〇〇君が自分の知らないところで、どのような女優を好きであろうとそれは自由だ。△△さんにはそれを止める権利も、文句を言う権利もない。もちろん、△△さんの感情や意見は自由だ。「あのような女優を見ているのは嫌だ」という意見を持つことや「不快だ」という感情を持つことは自由だ。だが、その不快な感情や意見は誰かのせいで(この場合は〇〇君のせいで)生じているものではない。△△さんの独自のものの見方でしかない。同じものを見ても、何も感じない人だっているのだから。だからそうやって怒りを感じた時に、自分を省みるのではなく、怒りという感情を持ったことを相手に解消してもらおうとするのは何ていうんだろう?クレーマーですかね。

そうやって言えば、自分の感情の責任を誰かにとってもらえると思って暴れているんだとしたら、好き嫌いではなくただの依存だ。それは恋愛ではない。ただの依存だ。自分の感情を誰かのせいで生まれたものだと思っている。そしてその責任は相手にあると思っている。そして、相手はその責任を負うべきだと思っている。その状態でどうやって幸福な恋愛をしようというのだろう。

そんなクレーマー恋愛をしているのだとしたら、恋愛なんてしない方がよほどましな人生を送れるだろう。恋愛以外にも大事なものがたくさんあって、恋愛を中心に世界が回っているわけではないのだから。でもそういう人に限って、恋愛至上主義だったりするのよね。もう、恋愛以外の大事なものを疎かにしているから、クレーマーになるんだけどね。

真に自立した人間であったら。彼が大事にしたい世界はそのままにしておいたらいいし、そこに踏み込むのは野暮だとわかるのではないか。というか、そもそも詮索する気も起きない気がする。自分のことで忙しくしている人は、そこまで誰かのことを構っている暇なんてないのだ。つまり件の彼女は、暇すぎて誰かの人生を詮索しては妄想に囚われて感情的になり相手との関係を破壊する。いわば破壊神なのだ。

もし、自分の感情の責任は誰かにある、と考えてしまう癖があるのだとしたら、少し冷静になった方がいい。その感情の責任を負わせようとすればするほど、相手との関係は悪化していくはずだから。

自分も破壊神になっていないか。そして破壊神になっていると気がついたなら。それをやめてみることも出来るのだ。それは、荒廃させてしまった自分の大地に再び水をあげて潤いを取り戻していくことなのだ。


今回は個人的な意見をつらつら書いてみました。





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