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辻占日誌:激励の日。

昨晩は祝前日ということもあり、人が多いかなと思ったがそうでもない。まぁ普通の平日よりは若干多いけど。そんな繁華街でポツポツと路上占いをしていると、結構酔った様子のサラリーマンが「占って欲しい」と来た。

内容は、現在の職場のトップが代替わりすのだが、先代の人たちと二代目の自分たちとの間でどう立ち回っていくか…ということだったので、カードを引いて結果を伝えていると「実家は経営者が多いんだ。祖父も親父も会社作っては潰して…ってやってきてた。俺はサラリーマンを選んだけど。だから、俺は今後もサラリーマンしているのがいいのか、会社やった方がいいのか…考えることがある」と言う。

「それは、雇用形態そのものよりも、あなたが何をしたいかによるのでは?経営者になることが目的ではなく、何をしたいか、その手段が会社をやることなのか、会社に勤めることなのか。そこが大事でしょう?」

「あとさー、もし辞めるとしても、今の会社に恩返ししてからじゃないとさ、とも思うんだ」

「あなたが今そうして働いている、それだけで貢献は完了しているのでは?会社の行く末は、その話に出てきた二代目が考えるべきことであって、あなたが考える問題ではないですよね?

もちろん、感謝してる気持ちがあることは否定しないですけど、あなたが会社の行く末について肩代わりする必要はない。それは二代目の人の課題だから、そこまで考えることは、あなたの領域をはみ出していることでは?」

「そうなのかな…」

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…そんな話をして、他にもパートナーとのことなどを占って終了、となった時に、私自身の話を聞かれて少し話をした。


「あなた、昼間は何してるの?」

「今は会社で働いてます」

「稼ぐねぇ(笑)いや、本当にさ、強いよ。腹括った女性って強いんだよ。男はさ、なんだかんだ言って腑抜けてるところあるんだよ」

「そう…なんでしょうかね?私は結婚にも子どもを産むことにもあんまり興味が持てなくて。パートナー欲しい気持ちはありますけどね。どんな形でもいいから、自分の考えとか、もっと…こう生きたらいいんじゃないか、とか、そういうことを言いたくて。私にとってはそのとっかかりが占いなんですけど。もう、そういうことにしか興味が持てなくて(笑)」

「そこがさ、強いってことなんだよ。達観してるよ」

「未熟なのかも、とも思いますけどね」

「いや、未熟って、何を未熟とするかというのはあるけど、世の中の多くのサラリーマンのおじさん達はさ、そんな「何がやりたいか」なんて言われてもわからないんだよ。だから、状況に合わせて右往左往して、「どうしたらいいでしょうか?」ってこんなところ(占い)に来ちゃう(笑)。あ、これは占いを否定してるんじゃなくてね。そうやって自分で選ぶことすらしてない人が大勢いるんだよってこと。

だから、どんなものであってもやりたいことがある時点で凄いことなんだよ。だって、もう後はそっちを見て進んでいけばいいんだから」

「まぁ、確かにそうかも知れません。占いも、私から見て「え?それおかしくない?」と思うことを分かりやすく言う方法のひとつかなと思ってるところもあって」

「だからそれがさ、あなたには世界観があるってことでしょう。それが強いんだよ」

男性は酔っ払いながらもしっかりした言葉で話し始めた。


「どんな形であれ、あなたが一歩踏み出したことが大事なんだ。その一歩さえ踏み出せない人がどれほどいると思う?

あなたにとってこれ(路上占い)はさ、もしかしたら本当に小さな一歩に思ってるかも知れないけどさ、他の誰かにとってはものすごい段差の一歩に感じるかも知れない。だから、こうやって腹括ってやってる時点で凄いことなんだよ。どんな風になるのか分からないけど、他にもやりたいことがあるんでしょ?頑張りなよ」

「そうですね。形は変えるかも知れないですけど、やってみるかなーとは思ってます」

「人間てさ、何だかんだ言ってもその人の階層みたいなところで生きてるんだよね。あなたは夏休みの宿題ってやってた?やってない人、提出しない人ってのも居るんだよ。大学とかだと自然と別々になってたそういう色んな人たちがさ、社会に出るとごっちゃになって生きてるんだよ。だから、もう少ししたら、きっとあなたがどんな世界で生きてるのか、ハッキリ見えてくると思うよ。頑張りなよ」


男性はそんな風に言って、「じゃあ帰ります」と鞄を持って繁華街を歩きはじめた。途中、振り返って「頑張れよ!」と声を掛けてくれながら。


私は今日はこれで店じまいにしようと、荷物を片付けながら、そういえば昼間ふと「ユニバース、今日は誰かに励まして欲しい」と願っていたことを思い出す。

ユニバース(宇宙)に願うことというのは、どのような願いであれ叶えられる。求めよ、さらば与えられん。それがどんなタイミングで、どんな形で届くのかは分からないけれど。

今日はこんな風に叶えてくれたのか、ありがとう。粋なことするね。受け取るよ。ありがとう。そんな風に思いながら、荷物をまとめて繁華街を後にした。




最近、明らかに今までと違うものが現れてきてるなと思う。どこまで行けるんだろうか。もっと見てみたいなと思う。

これは別に自慢したいのではなくて、あなたももっと求めてみたら?と言いたくてこの日誌は書いてる。だから、読んでくれたのだとしたらあなたも自分が何を求めてるか、気軽に話しかけるように求めてみたらどうだろう?「なにか他の可能性は?」と。


●占いやってます









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