インスト好き風情ですがSPECIAL OTHERSを語らせてください
◎はじめに
SPECIAL OTHERSをご存じでしょうか。
(スペシャルアザーズと読むのは間違い、正しくはスペシャルアザースです。てんてんは付きません。)
昨今、数多あるインストバンドの中では、おそらくというか多分、割とメジャーなほうだと思います。
<プロフィール(公式HPより抜粋)>
1995年 横浜の岸根高校の同級生にて結成。
2000年頃よりストリート、クラブ、レストランバーなどで活動。
2006年 メジャーデビュー。
バンド名の通称は「スペアザ」。
ジャムバンド、インストバンド、ポストロックと評される場合が多い。
メンバー表記にあるミドルネームは、アフロビートの創始者、Tony Allen氏により名付けられたものである。
宮原 "TOYIN" 良太 / Drums
又吉 "SEGUN" 優也 / Bass
柳下 "DAYO" 武史 / Guitar
芹澤 "REMI" 優真 / Keyboards
・・・
ちなみに、メンバー4人の特徴です。
宮原 "TOYIN" 良太さん→ヒゲのおじさん
又吉 "SEGUN" 優也→ヒゲのおじさん
柳下 "DAYO" 武史→ヒゲのおじさん
芹澤 "REMI" 優真→ヒゲのおじさん
はい。キャラが立ってて覚えやすいですよね!
・・・
それはさておき
かくいう私も、本来そこまでインストを聴く邦ロック玄人ではありません。
なぜなら、はっきりしたメロディーと歌詞があるほうが分かりやすくて好きだから。(単純)
そんな私がスペアザ大好きなのは、
ボーカルがないにも関わらずはっきりしたメロディー(と、たまに歌詞)がある
からに他なりません。
すごいのよ、ほんまにこの人ら。
本当に一回だまされたと思って、これから紹介する曲をBGMにしてみてほしいのです。
仕事も作業も勉強もコーヒーもたぶん捗るはずです。
◎スペアザのすごいところ
メロディー際立ちすぎ
記事の冒頭に申し上げた通り、どの曲も主旋律がものすごくハッキリしています。
ボーカルがないのに、いや、ボーカルがないからこそ、際立つ珠玉のメロディーライン。歌声の代わりに、4人がそれぞれの楽器で歌ってアンサンブルを作り出しているように感じます。
また、メロディーの持つカラーも様々です。
曲ごとの雰囲気もバリエーション豊かなので、
・癒されたい時
・作業をガンガンこなしたい時
・客席後方で横揺れしたい時
・フロントエリアでもみくちゃになって飛び跳ねたい時
・気持ちよくドライブしたい時
・朝日を浴びて目覚めたい時
上記のいずれにも対応可能です。ご検討いただけますと幸いです。
演奏力とライブアレンジのレベルの高さ
ライブを見たことのある方なら分かると思いますが、4人それぞれの演奏スキルが半端ないです。しかもそれを毎度毎度あたりまえのように続けています。
デビュー10周年の時に”路上”アメリカツアー、やってましたなぁ。かなりしんどそうなスケジュールで。
けど、行く先々でじわじわ人を惹きつけてセッションを広げていく様子はさすがでした。モノホンさを証明していましたね。
音楽に国境はない、ってやつです。
そして、ライブでのアレンジがまたよいです。
CD音源そのままでも充分カタルシスに連れて行ってもらえますが、やはり彼らもライブが最高ですね。
ただひとつ難点を挙げるとすれば、アレンジしすぎて1曲の尺がとてつもなく長いです。いつかのライブの「Ben」なんてトータル15分くらいやってます。
なので、ワンマンに行った方がたくさん曲を聴けるのでおすすめです。
が、野外フェスでお酒を飲みながら聴くスペアザは至極です。
極まってます。もはや、ととのってます。
特に私が一番好きなアレンジは日比谷野外音楽堂でのライブDVDに収録されている「Uncle John」であります。
この曲の入り部分の多幸感たるや。
ちょっと聴いていただきたいので貼りますね。
Youtubeのコメントを見ても、このアレンジが好きな人、多いようですね。
ちなみに、本物の(?)イントロが始まるまで、1分50秒くらいのアレンジが入ってます。
私はこれをイントロのイントロと呼んでます。
コラボ作品の神さ
アーティスト同士のコラボ作品とは、ただでさえ胸熱なものですよね。
ボーカルのいないバンドがゲストボーカルを迎え入れるコラボは東京スカパラダイスオーケストラが長らくやってきていて有名ですが、スペアザも実は色んなボーカリストとコラボしています。
中でも私の一番好きなコラボはMONGOL800のキヨサク氏とのコラボ「空っぽ」です。
これも後ほどリンクを貼りたいと思いますのでぜひご一聴あれ。
ちなみに、先日[ALEXANDROS]のサトヤス氏もInstagramでスペアザを#なうぷれとして発信してくれていました。
スペアザもサトヤス氏も好きな私にとっては感動の極みです。
「Laurentech」と「Uncle John」を続けてポストしてくれていたのを見た時はうおぉぉぉぉ!!!サトちんさすが!!!分かってらっしゃる!!!!!と雄叫びを上げましたね。
◎シーン別、鉄板の曲たち
これまでにたくさんのシングル・アルバム・コラボアルバムをリリースしてきた彼ら。
つい最近ですが、5月15日にニューアルバム 「WAVE」が発売されました!
パッと聴いた感じはいつも通りに良さそげですが、まだ聴き込んでいないので、これまでリリースされた作品の中から過去のものを中心に鉄板リストをご紹介します。
<ノリノリ&アゲアゲ系>
・AIMS
・PB
・Night Paradise
・neon
・Wait for The Sun
・LIGHT
・DANCE IN TSURUMI feat.後藤正文(from ASIAN KUNG-FU GENERATION)
文字通り、ノリノリな時に盛り上がる曲やアゲアゲになれるナンバーです。フェスでも定番だったりする曲が並びますね。
ここに並べた曲はスペアザ導入編としても全ておすすめです。
とりあえず、定番中の定番ですが「AIMS」を貼っておきましょう。
<染み入る系>
・Uncle John
・Around the world
・Good Morning
・Good Luck
スペアザの真骨頂とも言えそうな、聴くとじわじわ心に染み込んで、荒んだ気持ちをいやしてくれる曲たち。
自然と顔がほころび、そして頬にはいつの間にかひと筋の涙…。
そんな素敵な体験をどうぞ。
先に申し上げた「Uncle John」もまさに染み入り系の最高峰ですし、私の隠れ推し曲「Around the world」もぜひ聴いてみていただきたいです。
気分が一気に高原かリゾート地か、とにかくどっかいい感じな場所にトリップできます。
<やみつき系>
・Ben
・Potato
・Laurentech
定番曲でもありますが、別カテゴリにした理由はメロディのやみつき度がやばいやつだからです。やみつきキャベツとだいたい同じものと思って頂いて大丈夫です。
「Ben」はライブで15分くらい演奏してるとご紹介しましたが、聴いていただくと分かる通り、サビにたどり着くまでがとてつもなく長いです。
究極の焦らしプレイ。
このあたりの曲が好きなスペアザファンはおそらく高確率でドMです。
「Potato」も隠れた人気曲。
終始繰り返されるこのリフ、どこかで聞いたことがあるような…。
そうです。マックフライポテトが揚がったことを知らせるあの音です。
店内で鳴っているの、聞いたことありますよね?
メンバーがあまりにマクドナルドが好きすぎて作った曲だそうです。
うむ、マックフライポテト食べたくなってきましたね。
「Laurentech」はもはや説明不要ですが、念のため説明しておきますと、ただただ最高な曲です。
天国への扉を開く曲といってもいいでしょう。
あと、メンバーの歌声をたくさん聴けます。
<個人的、エモの極み>
・STAR
・SURDO
・IDOL
・Silent
・空っぽ feat.キヨサク(from MONGOL800)
・Stay
ここには鉄板なものからコアなものまで、とにかく個人的に好きすぎる曲をまとめてみました。
「STAR」は私が初めてスペアザと出会った曲でもあります。
もう何年も前になりますが、フジロックで通りがかりにこの曲を聴いて、耳を鷲摑みされたことをよく覚えています。
そして「STAR」とセットで聴きたいのが「SURDO」です。
ミニアルバムの中でも2曲が続いている形になっていますが、この流れ最高です。
ハンモックに揺られながら聴けば、もう人生に悔いはないですね。
そして「空っぽ」はここまで読んでいただいた方には是非聴いていただきたい1曲です。
虚無感を感じさせる歌詞がキヨサク氏の伸びやかな声によって引き立たされており、聴く者の心を貫通します。
さらにそんなボーカルを邪魔せず、それでいてエモーショナルな4人の演奏が完璧なマリアージュを生み出しているのです。
温かみがある中にどうしようもない寂しさが表現されている、素晴らしい作品だと思います。
こんなに静かに胸が締め付けられるような気持ちになったのは初めてでした。
◎おわりに
スペアザ、改めて聴くとやっぱり良いですね~。
私は彼らと出会ったことで、それまでなんとなく距離を取っていたインストが好きになりました。
「歌」がなくてもこんなに豊かな表現ができるものだという気づきをくれて、ありがたやありがたやという気持ちです。
ヒゲのおじさん4人組を見かけたら、ぜひ耳を傾けてみてくださいね。
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