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道の駅大作戦その4

はじめに

茨城県常総市のきりちゃんふぁ〜むです。
前回の記事が多方面で注目していただき、20年来の友達や同業者の方からのエールなど、思わぬ反響をいただいたことに驚きました(笑)
それだけ、農業が抱えている問題点というのは、現場の人にしかわからないし、それを解決するには当人たちが動かなければならないという認識がさらに強まりました。

魅惑のパール・グリーン

さて、前回の記事で書いたプロジェクトは動きがあり次第追記させていただくとして、本題である"道の駅大作戦"の近況をお伝えしたいと思います。
まず、大苦戦していたお化け小松菜ですが、、、
あれこれ試行錯誤しましたが、全く相手にされず、半ばあきらめていましたが、名称を"パール・グリーン"に変更し、規格と価格を変えたところ、お客様の反応が全く違うものとなりました‼︎

今までは、全く見向きもされなかったのですが、規格を小さめのものに変え、2本1セットでお手頃価格で販売したところ、、、、

"これなんですか!?"

と陳列する前にお声をかけていただくことが増え、一人一人対応しているうちに、手元に何も残っていないという状況が連日続きました。

確かな手応え

手応えを感じたのは、平日の人の少ない時間帯に、初めて規格を変えて置いた時でした。
これで売れなかったらどうしよう、、、、
そんなことを考えながら、夫婦でドキドキして陳列していたら、、、、

"これ小松菜!?"

と驚かれたお客様が一声。
今までであれば"これはお化け小松菜と言って"と話し始めるのですが、"お化け"というワードが"放置して大きくしてしまった取りこぼしの野菜"というイメージを強くするらしく、"そっか、大きくなっちゃった小松菜かぁ"とそっぽ向かれるのですが、今回は違います。

"こちらはパール・グリーンと言って、大きくして食べる珍しい小松菜なんです"

と説明すると。
"え‼︎そうなの!?見たことない‼︎"
とすごく食い付かれ、悩む間もなく購入していただけました。

この瞬間に"イケるかも"と思いつつ、それでも売れ残らないかとドキドキしていましたが、有難いことにその日のお昼には完売しました(^^)

そこから、少しずつ納品の量を増やし、毎回毎回、陳列時に完売するようになり、今回の3連休では、強気の量を納品したにも関わらず、3日間全て、陳列時に完売するという快挙(自分たちの中では)を達成することができました‼︎‼︎

わかったこと

今回わかったのは、規格と価格には、その場所場所の適正があるということでした。
特に、道の駅などの農産物では、果樹は別にしても、野菜に関しては、リーズナブルで変わったものや新鮮なものを求められる傾向があります。
そのため、無駄に値段を上げたり、下げたり、お徳用過ぎた量だったり、少な過ぎたりと加減を間違えると売れ残ることがわかりました。

パール・グリーンも同じです。
本来は、1株1kg近くある小松菜を、その半分また半分以下の大きさのものを2本入りにすることで、ようやく購買意欲に刺激を与えることができたのです。

夫婦間の分析では、名称とちょうどいい大きさ、そして、2本に分けることで、必然と2回分の調理ができるという安心感を与えることとなり、最後に、もし買って失敗してもそこまで痛手がないと思わせる価格設定をすることで、全てが理に適うことになったのではないかと認識しました。

最後に

こだわりのある生産者からすると、本当はこちらの一番美味しいと思える状態や規格のものを食べていただきたいというのが本音ではありますが、まずは、お客様の家庭に仲間入りすることが一番大事で、私たちの名前や顔を少しでも認識して、やりとりが生まれた後で、きりちゃんふぁ〜むの本来の100%の作物の魅力に触れていただければ良いのかなという考えに至りました。

道の駅大作戦、、、、
本当に地道な道のりですが、一歩ずつ確実に自分たちの求める一歩を進んでいければと思います。

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