日記と夢日記20

昨日は、金曜の夜の気晴らしということで、帰り道にスーパーへ寄ってビールとつまみを買った。クラフトビールが好きなので、多少値は張るがグランド・キリンのIPAと東京クラフトのペールエールなど購入。3本飲んで寝た。起きたら少し胃が痛む。こうなるとわかっていたのに飲んでしまった。致し方ない。

「東京都で新たに118人が感染 1日での感染者が初めて100人を超える」というニュースを見る。ついに3桁に。緊急事態宣言が出るのもそう遠くないことかと思ったが、そもそも緊急事態宣言とは具体的にどういうものなのか。そのあたりのことをきちんと把握していない。

NHKの<「緊急事態宣言」が出た場合 東京都の対応>という特設サイトによれば、「外出自粛の『要請』にとどまり、外出した際の罰則はない」とのこと。土日の「自粛要請」が平日にも及ぶと考えたら良いのだろうか。自粛要請が平日にも及ぶと言ったが、よく考えてみたら、東京都は平日もなるべく自宅で仕事するようにとお達ししていたのだった。毎日電車に乗って渋谷に行っているので忘れていた。

また、別のNHKの特集ページ<ロックダウンとは 実際どうなの?>にはこう書かれている。

Q:東京都で外出自粛が要請された3月28日と29日の土日は、雪が降ったこともあって、人出が少なかった。あのときの外出自粛と、緊急事態宣言後の外出自粛はどう違うのですか?
A:どちらも要請であり、差異はありません。先週末の自粛要請は東京都が運用でやっているだけで法律に基づくものではない。ただ、宣言後は法律に基づく要請になるので、「守らないとまずいかな」と国民の意識が変わるかもしれない。政府が宣言することで、いわば箔がつくということです。

緊急事態宣言後の外出自粛要請は守らないとなんだかまずそうな雰囲気の漂ってはいるものの、宣言前のそれと実質同じもののようだ。

日本医師会が緊急事態宣言を要望しているというニュースもあった。読売新聞の記事によれば「同法(※改正新型インフルエンザ対策特別措置法)に基づき首相が緊急事態宣言を出すと、対象となった都道府県の知事は強い権限を持つ。臨時の医療施設開設のために土地・建物を同意なしに使用したり、必要な医薬品や食品などを収用したりできるようになる。」とのこと。

こうして引用を続けたからには、政府は早急に緊急事態宣言をすべきか否かの私見を付け加えないと締りが悪いような気もするが、付け加えなくて良いかなと思う。

やはり非常時には自分も何か言わなきゃとは思うものの、強く思えば思うほど「えー、わかんない」という気持ちが増す。

自分のような無知で賢くもない人間が何を考えたって無駄だろう。それに変なことを言って笑いものになるのは嫌だ。何も考えたくないし、何も知りたくない。

こうして見ざる言わざる聞かざると決め込み、事態をやり過ごそうとする。それが今までの傾向だ。だから、その対策として、何かを表明することは念頭に置かず、ひとまず「知ること」を心がけようと思った次第だ。

話は逸れるが、音楽のレビューなど読んでいて、お前の私見はどうでも良いから情報だけよこせと思うことがあった。何を偉そうに意見を述べているんだと。今にして思えば、他人が生きていることが許せなかったのかもしれない。というとかなり飛躍があるのでここは端折らず、もう少し具体的なことを書いていこう。

例えば、NIRVANAが好きだったとする。事実、中高生の頃は大好きだった。それで、NIRVANAのこと、もっと知りたい・・・と思って、NIRVANAが特集された音楽誌など買ってきて読むわけだが、たまにNIRVANAを出汁にした自分語りをしている文章に出くわすことがあった。「とても青すぎたあの頃の痛みを思い出すから、長いことNIRVANAを聴くことができずにいた。彼は僕のことをあまりにも知りすぎている」といった調子の文章だ。

こちらからすれば俺とNIRVANAの間にお前が入ってくんじゃねぇよ!お前とNIRVANAについてのことが一番どうでも良いわ!といったところだ。中高生の頃は本当にこうした文章が許せなかった。だからナタリーというものが出てきたときに、その在り方になるほどねと思った。

当時は「いろんな人がいて いろんなことを言うよ」という事実が受け入れられず、物事を単純化して自分の信じたいことだけ信じようとしていた。他人が自分のように感情を持ち、思考する人間であるということが受け入れ難いところがあった。自分で書いていても、なんだこの気持ち悪い人間は…と思うが、昔のことだしもういいやと思って書いている。中学生の頃にある教師が、両手で視野を狭めるジェスチャーをしながら「鳥居はこういうところがある」と言ってきたことがある。まさにそのとおり。そんな時期にNIRVANAを聴いていたから、どうしても当時のことを思い出してしまう。「とても青すぎたあの頃の痛みを思い出すから、長いことNIRVANAを聴くことができずにいた。彼は僕のことをあまりにも知りすぎている」とでもいったところ。というのは冗談だが。

こんなことを書いたのは、先に述べたように別に自分の意見は付け加えなくても良いと判断したことに、「俺が言ってないんだからお前も言うなよ。意見」という思いが込められている気がしないでもないと思ったからだ。そう考えてみたら、3人以上で集まったときに自分がしばし押し黙ってしまうのは、お前の話なんか聞きたくないという無言のアピールしているからだという気もしてきた。本当にエゴって恐ろしい。改めて人には優しくしようと思いました。

森三中の黒沢かずこがコロナウイルスに感染したそうだ。幾度となく黒沢かずこの芸には息ができなくなるほど笑わされた。千手観音かずこが歌う八代亜紀の「雨の慕情」はまさに金字塔。見るたびに涙が溢れる。「ん ん ん ん まあ まあ」なんてフレーズがどこから出てくるのか。彼女の芸を通して人間という存在の底知れなさを見た気がする。彼女が歌うかのごとくギターを弾けたらと思ったこともある。ただ回復を願うばかり。

ビル・ウィザーズが亡くなった。後輩ミュージシャンたちの追悼のコメントを読むと、「Lean On Me」という曲のとおり、精神的な支えになる存在だったことが伺い知れる。当方は音楽から直接的な影響を受けた。特に「Use Me」から授かったものは大きい。これまでに「Use Me」をトリプルファイヤーの色んな曲に忍ばせている。だから、トリプルファイヤーがしょぼいことをしていたらビル・ウィザーズに失礼になってしまう。さらに気合を入れて取り組んでいこうと思った次第。

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