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『振り子の法則』と『何となく心地良い人』の時代

時代はいつだって振り子のように反対方向に走る。
こっちが正しいといえばみんなそっちに走り、その方面に人が溢れてくると必ず逆方向に走る輩が出始める。

こうやって文化や社会は少しづつ成熟していく。


アンチ数字主義

ブログもPV(閲覧数)が全ての時代から、PVが少なくてもより濃い関係性の読者がどれだけいるかが重要になってきている。

SNSでも同じで、フォロワーが多ければ多いほど良いという時代ではなくなってくる。より濃く、強い関係性の時代へ突入していく。その傾向は至る所で見受けられる。


そのうちネットと逆に走りだす

僕は、今後はオフラインでのコミュニケーションが今よりも注目されるようになってくると思う。これも振り子の法則に基づく予測である。

さすがに完全にオフラインに退行はしないが、Skypeやzoomなどのサービスを使ったりして、オンラインとオフラインの中間的なサービスが流行ると思う。


やっぱり対面のコミュニケーション

直接会って話をすると、ネット上での情報交換とは桁違いの莫大な量の情報が交換される。

受動的意識仮説(意識は主導的なものではなく、無意識こそが人を動かしており、それをモニタリングしている装置が意識であるという仮説。)でもある通り、外界の刺激の大部分は無意識下で認知されている。

レストランで食事をしている時、会話している内容に人は意識を向けているが、座っている椅子の座り心地(お尻が椅子に押されてる感覚)とか、レストランに漂う匂い、照明の加減、などなど、全ての刺激がちゃんと脳内に入力されている。

ただ、会話に意識をフォーカスしているから、それしか認識していない、と本人が思っているだけのこと。

脳は無意識下で入ってくる刺激も含め、全てを認識しているが、重要であると本人が思っていることのみを意識に挙げて手を抜いているのである。

また行きたくなるような心地よい空間をデザインするレストランはお客さんが何となくまたリピートしてしまう。

人と直接会っている時、この無意識化での情報交換が絶え間なく行われる。

店員さんを呼んで料理を注文する時の声の強さ、言葉遣い、メニューを見て食べるものを決めるまでの速さなどなど、一挙手一動作までの全てが「その人の情報」となって無自覚に発信されている。


人は無意識で嘘はつけない

ネットでは雄弁にいくらでも嘘を書くこともできるし、見破ることが難しい場合もあるが、対面ではいくら綺麗な言葉を投げていても、店員にやたら横暴な態度を取る人はやはり信用できない。

そういったところに間違いなくその人の素の情報が発信されているのである。

信用経済という時代において、この情報は極めて貴重な情報源になる。


小手先のものはどんどん通じなくなる

知識重視のナレッジエコノミーから、創造性や思想、問題解決能力が重視されていくクリエイティブエコノミーにおいて、今後はその人の人間性が最強の武器になる。


言葉は少々汚くて、肩書きも知識も大したことはない。

しかし、モノを大切に扱い、常に周りの人に誠心誠意向き合っている。そんな「なぜか心地よい人」がこれからウケる。

普段の生きる姿勢は会えばすぐに分かるし、無意識化の情報伝達で自然と相手に伝わるものである。

そういった人は穏やかな関係性を築き、長い時間を掛けて信用を獲得していくのである。


個人レベルでの新しい情報発信のカタチを模索しています。もし発信している情報に少しでも価値を感じたらサポートをお願いします。今後の活動資金とさせて頂きます。