上を見上げると、光が幾筋にも分かれて揺らめいてる。

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身体で静かに燃え続けている青い炎のようななにかについて

海。知ってはいる言葉が無造作に羅列され、意味のわからない文脈。昼に浮かんでいる半透明な月の影。人間の子供に笑顔で踏み殺される無数の蟻たち。殺人者を絞殺するロシアから送り込まれた16歳の女の子。彼女のもつ深淵な虚無。夜は世界が含有する全ての意味をふるい落とした。誰かが笑った。真っ暗な洞窟の奥の方からそれは聞こえてくる。何度も何度も反射して、幾重のこだまとなっている。ハハハ。ハハハ。ハハ。正義が私を殴って、私は世界の平穏とやらの生贄にされた。人々は嘲笑って偽りを見上げながら涙を流

    • 2020.12.24

      夢を見たので、その記録。 高校の同期と男女合わせて5、6人くらいで歩いていた。その中の一人の女の子が笑いながら男たちに好きなものを尋ねていった。僕は最後に答えることになった。「音楽と本。」というと、えぇーー!みたいな声を出して、笑った。しかし、それは決して嘲笑のような類のものではなく、もっと神性な煌めきを含んだものだった。 どうして彼女のことを夢見たのだろう。彼女とは同じクラスだったけれど、あまり関わりはなかった。 彼女について僕が思い出せることが一つある(高校同

      • 太陽雨

        正午。突然雨が降り出した。しかし、空は青く、それが雨をきらきらと美しい銀色に光らせた。僕はこの景色が好きだ。世界に隠された神秘の遭遇者として、僕が選ばれたかのように感じられた。それは聖母の涙だろう。そして、それは僕の涙でもあるだろう。 往く道の先に、パーカーをカッパ代わりに羽織って、ちょこちょこと可愛らしく走ってくる女の子がいた。あれは希ちゃんじゃないか。 僕は女の子が雨に濡れて、僕がのうのうと傘を指して雨を避けているのではいけないと思って、これまで話したこともなかっ

      身体で静かに燃え続けている青い炎のようななにかについて