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就活〜パイロットを本気で志したリアルな体験談〜

誠に勝手ながら、こちらの記事を5月から400円に値上げさせていただきます。パイロットは私が最も力を入れて取り組んだ就活です。幸せなことに、他の記事よりも多く購入していただけており、それだけ価値のあるこの記事が他の記事よりも値段が安いというのはどうかと思った、という背景がございます。何卒ご容赦ください。


こんばんは、noteを始めて1ヶ月が経ったマッスルバックです💪

今回はエアラインパイロットを目指す人に向けた就活記事を書いていきます。
本文で出てくるパイロットとはエアラインパイロットを指します。
戦闘機のパイロットや個人で飛行するパイロットではありません。

エアラインパイロットについて一応説明しておきます。
エアラインパイロットとは、民間航空会社でお客さんを乗せて運航するパイロットのことです。日本でいうと、JAL・ANAなどのパイロットを指します。

私はエアラインパイロットになれるのであれば会社は問わない姿勢でしたが、就活を通して大手航空会社への思い入れが大変強くなりました。本記事ではJAL・ANAに焦点をあてた内容になっています。ちなみにLCCの逆がFSCです。FSCはフルサービスキャリアの略であり、JAL・ANAはこちらに該当します。

参考までに、パイロットとしてのキャリアという観点から、少しだけFSCとFCCの違いを示しておきます。

まず、機長に昇進するスピードでいうと、LCCのほうが早いです。理由としては、FSCよりFCCの方が乗務員の数が少ないことが関係しています。どの企業でもそうですが、上が詰まっていると昇進できません。また、パイロットの人数が少ないFCCでは、個人の負担が大きくなり、機長昇進までに必要とされる経験値を早く積むことができます。
他の違いとして、FSCはFCCと違って長距離路線の運行があります。日本に就航しているLCCは最大でもアジア圏までしか飛んでいませんが、FSCであると欧米まで飛んでいます。

パイロットになることがゴールではなく、その後の人生まで考えると、FSCを目指すべきだと思います。


それでは私の戦績を先に示しておきます。
JAL→英語面接落ち、ANA→インターン:書類選考落ち、本選考:一次面接落ち


1.エアラインパイロットになるには

まず、パイロットになるにはいくつか方法があります。

ざっと挙げると、

(1)エアラインのパイロット自社養成コースに就職する
(2)航空大学校に入ってからエアラインに就職する
(3)自衛隊に入ってからエアラインに就職する
(4)私立の航空大学パイロットコースからエアラインに就職する
(5)自分でライセンスを取得してエアラインに就職する

です。


(1)から(5)まで、エアラインパイロットになりたいのであれば挑戦したほうがよい順です。
自社養成コースは、給料をもらいながらパイロットになるための教育を受けれることができ、ほぼ確実にパイロットになることができます。教育費用などは完全に会社負担です。非常に手厚い待遇があります。この上ないでしょう。

しかし、1は就職難易度が非常に高いです。
お金がかからず大手に就職できるということで、倍率がえげつないです。

2になると、大手航空会社への就職率は50%ほどまで落ち込みます。

3、4、5までなると、エアラインパイロットになれるかの不確実性がグッとあがり、費用も膨大にかかります。このあたりまで来ると未知の世界です。


もう少し詳細に(1)、(2)を説明していきます。

(1)エアラインのパイロット自社養成コースに就職する

まずは自社養成パイロットの立ち位置から説明します。
この制度の考えとしては、あくまで大手航空会社(JAL・ANA)に就職し、事務職や技術職がある中の一つ、パイロット職として働くということです。

したがって、就職の時点で大手航空会社に就職しているわけですから、将来パイロットになってもそのまま大手で働くことができて当然になるわけです。

(2)航空大学校に入ってからエアラインに就職する

航空大学校に入った場合の進路を説明します。
こちらは、”パイロットになる”という意味では1と同じ程度の確実性があります。
しかし、”大手のパイロットになる”ということだと、少し意味がかわってきます。

航空大学校を卒業した後の就職先というのは、学校側が一方的に決めるのです。
ですから、パイロットにはなれるけれど、LCCに就職することもあります。
会社を選ぶことができないことを覚悟しておく必要があります。


(3)、(4)、(5)

(1)、(2)と比べるとパイロットになれる保証は低いです。
ただ、個人的に(5)は興味深いです。
日本でライセンスを取得するよりもはるかに費用が安いです。
就職先が日本のエアラインでなくてもよいと考えるのであれば、パイロット留学はありだと思います。海外なので英語の勉強もできます。
家計が裕福であれば、私立の航空大学にいくのもありだと思いますが、ほとんどの人は一般的な家計です。そのような人は一旦就職して自分で資金をため、思い切って海外に行き、ライセンスを取ることが現実的ではないでしょうか。

もちろん、(1)〜(5)は世界の情勢によって仕組みが変化してきますので、適宜調べる必要があると思いますが、パイロットになるにはほぼこれらの手段に限られると思います。


パイロットになることが第一志望であった私がどうしたか

結論から言いますと、私は大手航空会社2社の自社養成パイロットコースを受験しました。逆にいうと、それ以外は挑戦していません。

まず、パイロットを志望するようになった背景です。

大学2年の冬あたりまで凡人はパイロットになれないと思っていました。
大金を注ぎ込み、専門の学校に通って初めてパイロットになれると思っていました。
しかし、その頃に大学の先輩から自社養成コースの存在を聞き、素人であってもパイロットになれるということを知りました。
憧れの存在であったパイロットを身近に感じることができ、だんだんと志すようになっていきました。
とはいえ、私は大学院に行く気満々でしたので、就職の話はまだ先だと思っていました。

大学3年生になり、将来のことを少しずつ考えるようになった頃です。
「一旦エアラインパイロットを受験して、ダメなら大学院になってからまた受験しよう」という考えのもと、航空会社の2社だけ就活しました。

適当に受けるものではありませんでした。
結果は・・・不合格。当然です。

落ちた後にパイロットになる方法を調べていて、航空大学校の存在を知りました。
そして、大学4年になる頃、航空大学校※への受験を考え始めました。
ところが、イベント事がなかなか複雑でして、4年次の夏に大学院入学試験が待っていたのです。
学部から院へはエスカレーターではなかったので、それなりの勉強が必要になりました。
それに加えて、航空大学校を目指すのであれば、そちらも入試対策が必要になります。

※4年制大学に2年以上通っている人で、24歳までの人が受験可能

今後の方針をどうするか悩んだ結果、どちらも合格は無理だと考えました。
そして、より堅実な進路として大学院入試に全力を注ぐことにしました。
それまでストレートで人生を歩めていた私は、4年制大学卒業後も2年間は航空大学校を受験可能でした。大学院に入ってからでも航空大学校を受験できると考えたのも決断理由の一つです。

院試の入試もとっくに終わった4年生の冬、次の年度に実施される航空大学校の受験を考え始めました。

そこで問題となったのが、各種費用です。
入学料を含めた2年間の学費が約350万円、その他の生活費が+αで必要になります。
最大8万円まで奨学金を借りることはできますが、結局費用がかかるなどの理由から断念しました。
大学院1年の冬に始まる就活で、最も難易度の高い自社養成パイロットコースからパイロットを目指すことにしました。

私の気持ちの推移をまとめるとこんな感じです。

大学2年生の冬:自社養成パイロットの存在を知る
大学3年生の冬:航空会社の就活、航空大学校の存在を知る
大学4年生の夏:大学院入試
大学院4年の冬:なんだかんだで航空大学校は費用がかかる、学校が忙しいなどという適当な理由から受験を断念
大学院1年の冬:就活
大学院1年の冬:再び航空大学校の受験を考えるが、就活のため断念


ということで、ここからはJALの自社養成パイロット就活体験談について書いていきます。
ANAはインターンシップ書類選考落ち、本選考一次面接落ちです。

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