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「人生の充実」か、「スキルアップ」か。

ギャラップ社が提供するクリフトンストレングス・テストというものがある。設問に答えることでどのような資質が自分の強み(上位資質)となっているかを診断するテストである。
私はこれを前の部署でチームビルディングの一環として受検したことがある。「性格診断のすごい版」とイメージしていただくとわかりやすいかもしれない。受検後に発行される診断レポートを読むと、自分はなにが得意でなにが不得意かを認識することができる。

そんなクリフトンストレングス・テストをやろうといいだした当時の上長が、今回ギャラップ認定ストレングスコーチになるらしい。そのためにはコースの受講や試験に加え、実際に6人にコーチングサービスを提供してフィードバックをもらうという練習プロセスが必要だそうで、そのうちのひとりとして私に白羽の矢が立った。

コーチングサービスを受けるにあたって悩み事や達成したい目標を考えておいてと言われた。「本来であれば結構いいお値段のするコーチングサービスが無料で受けられる。ラッキー♪」と見事なまでの貧乏性を発揮した私は、ここ数年答えの出ていないリアルな悩みを持っていった。

仕事が面白くないし、情熱を燃やせない。担当業務(顧客対応、部門間調整、事業部報告など)がストレスフルで、自分にあっていないのかも。
自分が楽しめる、あるいは情熱を燃やせる仕事が知りたい。自分の強みを活かせる職能やスキルを理解できればスキルアップ、ひいてはキャリアアップにつながり、仕事が充実するかも。

コーチングサービスに持っていった悩みと達成目標

私の根底にある願望は「人生を充実させたい」である。今の充実度を評価すると、私生活はそれなりに充実しているが仕事が面白くないので、大体70点くらい。だから仕事をなんとかしたい。私の思考回路は下記のような感じであった。

人生を充実させたい → 足を引っ張っている仕事面を改善したい → 楽しめる/情熱を燃やせる仕事がしたい → 自分の強みを生かしてスキルアップ → キャリアアップして仕事充実

私の思考回路

しかし、コーチングサービスを受けているうちに、上記の思考回路で理屈が通っていないところがあることに気付いた。果たして、「スキルアップができる仕事 = 楽しめる and/or 情熱を燃やせる仕事」なのだろうか。実際、私が今やっている仕事は間違いなくスキルアップはできるが、それにも関わらず満足できていなではないか。
でもスキルアップがしたいという気持ちは確かに自分の中にある。ここで、自分の中にもう一つのコアな願望があることに気づいた。スキルアップ願望である。

願望1:人生を充実させたい
願望2:スキルアップしたい

願望1:人生を充実させたい

足を引っ張っている仕事面を改善したい。そのためには、楽しめる/情熱を燃やせる仕事がしたい、までは論理に筋が通っている感じはする。では楽しめる/情熱を燃やせる仕事とはなんだろう。考え方の切り口としてパッと思いつくのは下記。

  • 社会的意義がある(と自分が思える)仕事

  • 自身の興味に関連する仕事

  • 職場の環境や人間関係が良い仕事

これに加えて、自分の上位資質を発揮できる仕事もひとつの重要な切り口になりそう。仕事である以上、より良いパフォーマンスを発揮できる方がより良い収入につながるし、良い成果を発揮できればそれ自体が仕事を楽しめる要因にもなる。

願望2:スキルアップしたい

この願望は母親の影響を多分に受けていると思う。小さい頃から大学院に進学するまで、何につけてもできるだけ上を目指すように言われ続けていたので、なにかスキルアップにつながることをしていないと自己嫌悪に陥るようになってしまった。ある種の強迫観念ともいえるかもしれない。この強迫観念を解消するというのも打ち手としてはありかもしれないが、スキルアップ願望が良い結果につながったケースも多々あるので、ひとまずこの願望は受け入れることにする。
ではなんのスキルを向上させるか。私生活に関するものか、仕事に関するものか。自分の中では多分どっちでもいいのだと思う。これは根底願望なので、何か新しい知識を習得したり、英語を流暢に話せるようになったり、はたまた身体を鍛えたり。なんであろうと「スキルアップしている感」が得られればそれで満足するのだろう。
こうして整理してみると以前書いた記事と親和性が高い願望である。自身が興味を持てることを勉強し続ければ人生が楽しくなるし、この根底願望も満たすことができるし、一石二鳥である。

ひとまずしばらくは興味のあることを学びながらスキルアップ願望を満たしつつ、「社会的意義」「興味」「職場環境/人間関係」「自身の上位資質」といった切り口で、楽しめる/情熱を燃やせる仕事とはなにか、アンテナを張りながら生活をしてみようと思う。

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