【他記事からの参照用】騎手の条件別分析方法

※当記事は特定のコースや距離における狙い目騎手の分析記事の説明用のコンテンツです。興味ある人向けで、かつ細かい記事なのであらかじめご了承ください。

<履歴>
 2024/2/6 新規掲載
 2024/2/7 説明を追記
 2024/7/21 母数の最低数を変更


1. オッズ帯別評価

 騎手を評価する場合、勝率や回収値等の項目を単純に全頭で比較してしまうと、人気馬(馬券内に入る確率が高い)に騎乗する回数が多い騎手が有利になります。
 その有利不利を無くすために、オッズ帯別で馬質を区切って騎手を評価します。
具体的には、断然人気(単勝オッズ1.0倍~2.9倍)、人気(単勝オッズ3.0倍~9.9倍)、中穴(10.0倍~49.9倍)、大穴(50.0倍~)の4段階に分けます。
 その上で、勝率・連対率・複勝率・単勝回収値・複勝回収値の5項目評価、また馬券内(複勝圏内)に入ることに特化した複勝偏差値評価の2つの方法で評価をします。
なお、オッズ帯別に母数が以下に満たない場合は評価対象外とします。
・1.0~2.9:3
・3.0~9.9:4
・10.0~49.9:6
・50.0~:31

1) 5項目評価(勝率・連対率・複勝率・単勝回収値・複勝回収値)

<概要>

 オッズ帯を4段階に分けた上で、勝率・連対率・複勝率・単勝回収値・複勝回収値の5項目をそのオッズ帯の各項目の平均値と比較することで評価します。

<評価方法>

①勝率・連対率・複勝率・単勝回収値・複勝回収値のすべてが平均超えで2ポイント

②勝率・連対率・複勝率・単勝回収値・複勝回収値のうち、4項目が平均超えで1ポイント

2) 複勝偏差値評価

<概要>

 複勝率、複勝回収値に特化して偏差値をつけて評価します。
 複勝率については仮に0%、100%の場合は分母(条件下の騎乗回数)で多少でも差がつくように補正をします。例えば、同じ100%でも1回騎乗しての100%と100回騎乗しての100%は後者が偏差値算出時に高くなるように補正をしています。
 また、複勝率と複勝回収値ともに著しく高すぎる(低すぎる)値については、異常値として補正をします。
なお、オッズ帯別に母数が以下に満たない場合は評価対象外とします。
・1.0~2.9:3
・3.0~9.9:4
・10.0~49.9:6
・50.0~:31

<算出方法>

① 複勝率から補正複勝率を算出し、偏差値を算出する。
 
a. 補正複勝率の算出
複勝率が0%の場合は分母(騎乗数)を+0.1、100%の場合は分母(騎乗数)を-0.1し、複勝率を算出する。
(これにより、同じ0%でも分母の数が多いと低い率になり。100%の場合は分母の数が多いと高い率になり、若干の差が生じる)

b. 異常値の補正
 また、上記補正複勝率から標準偏差を算出し、標準偏差の3倍超の場合は異常値(著しく高い複勝率)とし、標準偏差の3倍の値に補正する。

② さらに複勝回収値をもとに偏差値を算出する。
 複勝回収値の標準偏差の3倍超は異常値とし、標準偏差の3倍の値に補正する。
 (複勝回収値は分母の補正はなし)

③ 上記①②の二つの偏差値の平均値を算出する。
 これにより、同じ補正複勝率の中でもさらに回収率が高いほうが偏差値が高くなります。

④ ③の偏差値が60超えの場合は2ポイント 、50超えの場合は1ポイントとする。

3) オッズ帯別評価(上記1)2)から◎〇空白で評価する)

母数(騎乗回数)が3レースに満たない場合、評価は出さない。("-")
4ポイント(満点)の場合は"◎"。
2~3ポイントの場合は"〇"。
1ポイント以下の場合は空白とする。

2. 5項目評価_総合評価

1.のオッズ帯別評価を総合的に評価する。

1) 分母の算出

母数(条件に該当するレース数)が3レース以上のオッズ帯の数を合計する。
最大で4。
例えば、
1.0~2.9が母数2レース以下("-")、
残りの3.0~9.9、10.0~49.9、50.0~が母数3レース以上("〇"、"◎"、空白のいずれか)
の場合は3とする。

2) 分子の算出

〇は1ポイント、◎は1.25ポイント、空白は0ポイントで合計する。
例えば
1.0~2.9が母数2レース以下("-")
3.0~9.9が〇(1ポイント)
10.0~49.9が◎(1.25ポイント)
50.0~が空白(0ポイント)
の場合は、2.25ポイントとする

3) 分子/分母で得点を算出=総合評価

上記の例の場合、2.25/3=0.75となる。
算出結果が0.5以上の場合は総合評価"〇"、0.75以上の場合は総合評価"◎"となる。
ただし、母数が10未満の場合は"-"とする。

3. 複勝偏差値_総合偏差値

1.2)で算出したオッズ帯別の複勝偏差値を平均して算出する。

4.(補足)各評価の活かし方

1. オッズ帯別評価

 オッズ帯ごとの評価として参照ください。
 人気馬で強い騎手、穴馬で強い騎手がわかってくると思います。
 5項目評価は勝率・連対率・複勝率・単勝回収値・複勝回収値から算出しており、その騎手の上位に持ってくる腕と馬券的な妙味の両方を追い求めています。
 一方、複勝偏差値は複勝率と複勝回収値から算出しているので、馬券内に入るかどうかに重点を置いてます。
 最終的には上記の2観点の評価をもとに、◎・〇・空白(該当条件2レース以下は"-")で評価しています。

2.総合評価・総合偏差値

 オッズ帯ごとに評価した結果をもとに、該当レース条件下の総合的な評価をしています。
 5項目評価は勝率・連対率・複勝率・単勝回収値・複勝回収値から算出しており、その騎手の上位に持ってくる腕と馬券的な妙味の両方を追い求めています。
 一方、複勝偏差値は複勝率と複勝回収値から算出しているので、馬券内に入るかどうかに重点を置いてます。
 どちらを重視するかは目的次第ですが、単勝や馬単・馬連等で差をつけて評価したい場合は5項目評価、あくまでも馬券内率に入るかどうかを評価したい場合は偏差値を参考するとよいかと思います。


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