「インフルエンサー」人間性を見極めよう

「インフルエンサー」という言葉が世に定着して久しい今日この頃。SNSの興隆とともに、ブランド物ではなくフォロワーやいいねの数で他人と競うようになり、承認欲求を満たすようになってきた昨今では、「インフルエンサー」は「自分でもなれそう」感を与えるし、芸能人よりも身近に感じたりして、そうなろう!と憧れる人も増えてきたように思います(参考:承認欲求の舞台はブランド物からSNSへの記事)。確かに影響力はお金に直結するので、フォロワーがたくさんいる人には企業からオファーがあったりと、所謂「インフルエンサーマーケティング」なるものも盛んに行われているようです。

影響力はその名の通り「パワー」です。影響力を持つ人が、善良で良識のある人ばかりなら良いのですが、なかなかそうではないように見えます。むしろ、影響力を欲しがるようなパワー志向の人はエゴが強く、傲慢で、良識がない場合の方が多いのではないでしょうか。フォロワー数や稼ぎを自慢し、低い人を見下すような発言、選民思想、差別意識、夢を見させて信者ビジネスなど、その人間性はろくでもないということも多そうです。そういう人に群がり崇拝するのも、同じようにパワー志向で選民思想や差別意識が強い人なのではないかと思います。影響力を持つことが悪いとは言わないのですが、精神的に未熟でエゴが強い人が影響力を持つことによる悪影響を、非常に警戒しています。

人間の心の動きの中でも、最も残酷で醜いものの一つが、先に書いた「選民思想、差別意識」だと思います。それが傲慢さや見下しにつながっていき、ゆくゆくは戦争、人殺しの正当化にまで発展する危険思想です。学校でもテストで比べられ、選民思想や差別意識を育む教育を受けてきてしまっている私たちは、とにかく他人と比べて優越感、劣等感を抱きがちで、常にその物差しに苦しめられています。SNSが発展した社会というのは、まさにそういった選民思想を助長し、参加者全員が望む望まないに関わらず、ある種の競争に巻き込まれて嫌な思いをしているように思います。

私たち人間の欲望に限りはなく、資本主義思想とあいまって「もっともっと」のエゴが増幅していきます。フォロワーやいいねの数、PV数など、上を見ても下を見てもきりがないし、そういう数に振り回されるのは本当にばかばかしいことだと思います。私も以前は「別ブログのPVが○○くらいいくといいなー」と思っていたことがありました。実際にその数値を毎日越すようになると、何も感じなくなりました。そして、PV自体に興味がなくなりました。ウケよりも内容の質を重視し、自分が書きたいものを書こうという気持ちが強くなりました。

少し脱線してしまいました。「インフルエンサー」云々に限ったことではないのですが、人を見る時にフォロワー数や知名度、パフォーマンス力、実績、お金を稼いでいるかなど、(時には偽ることもできる)外側の外側でしか判断しない社会というのは危険だなと思っています。本当に大事なのは、その人が何を大事にして生きているのか、良心に従って生きているのかといった、モラルや人間性に関する部分ではないでしょうか。似たようなことは、職業・学歴より大事な生き方・考え方という記事にも書きました。今の日本はトップが腐りきっているので、善良な人は活躍しにくいですし(だいたい病む)、ネット上でも実際の社会でも見つけるのは大変です。私たちが思っている以上に私たちは大衆的な思想で漠然と生きていて、「人気者は是」「影響力は是」という思想に知らず知らず染まってしまっています。単純に「インフルエンサー」の影響力やお金に憧れるのではなく、人としてどうか、まっとうな生き方・考え方をしているか、というのを見極めて、支持・応援する。そんな当たり前のことができる人が多数派になって、善良でまともな人が影響力を持てる時代になると良いなと思いました。

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