「良かれと思って」善意の行動の難しさ

外の世界を眺めていると、世の中の虚構っぷりに意識が向いてしまうので、ここ数日は内面の方に意識を向ける時間が自然と多くなっています。混迷とした世界で自分を保って生きるのはなかなか難しいもので、外の世界に振り回されることがありながらも、本質を見失わずに良心に従って生きていきたいと思うものです。

私は昔から善悪とか正しさといったものにこだわる性質があり、ジャッジ癖が強い自覚はあるのですが、「いやぁ本当に何が善で何が悪で、何が正しくて何が間違ってるとかっていうのは、難しいものだな」と日々痛感しています。似たような記事として、「正しさ」と「正しさ」の狭間で・・・という記事を書いたことがあります。数週間前に少し前にNHKで放送されていた海外ドラマ『レ・ミゼラブル』の録画を観ていたこともあり、「善と悪って簡単に割り切れないよなぁ」という気持ちを引きずっているというのもありますが、法律や規則(や権力や大衆…)に従うのが絶対善でもないし、一見良さそうなある信念みたいなもの(嘘はダメとか悪口はダメとか)が常に正しいとも限らないなぁと思っています。

世の中の仕組みを理解するにつれ、支配層は大衆の善意を利用するものなのだ、ということもよくわかってきて、一見良さそうな大衆ムーブメントにも非常に警戒するようになりました。息のかかった慈善団体とか慈善事業等はだいたい怪しいと思っていますし、そうでなくとも善意を利用した詐欺なども横行していますしね。一見キラキラしているものや、きれいごとっぽい大義名分をゴリ押ししているような人、団体はすべて怪しいと思った方がいいかなとも思っています。

「良かれと思って」が結局世の中のためにならない構造はたくさんあるように思います。たとえば、純粋に「病気の人を助けたい」という気持ちで医療を志す人も、結局は人々を病気にしてしまうような薬を売ったりすることになったりします。「CO2削減のために云々…」といった施策も、地球温暖化二酸化炭素原因説の嘘が暴かれつつある昨今では的外れな活動となります。タイムリーなところでは、コロナウイルスを恐れて消毒するあまり、人間と共生する有用な微生物まで殺してしまい、結局人間の免疫が下がるということも実際に起こっています(その影響はこれからかな?)。

環境活動や生態系が絡む活動も非常に難しさを感じています。以前に『樹木たちの知られざる生活: 森林管理官が聴いた森の声 ペーター・ヴォールレーベン著、長谷川圭訳』という本を読みました。この本を読んで印象的だったのは、人が「良かれと思って」森に手を入れることが、本当に森にとって良いことなのかはわからない、ということでした。当時の読書メモに「人間の浅知恵では森をダメにするばかり。森は放置するのが一番なんじゃないかと思ってしまった。」と書いてありました(笑)。

世の中の風潮として、「何かをすることは良いことで何かをしないことは良くないこと」みたいな思想があるように思います。私自身も含め、世の中全体が「何かしないと病」みたいなものにかかっているのでしょうか。根底には「何もしない自分はダメだ」とか「何にも役に立ってない自分はダメだ」といった思い込みがあり、それが人々の自己肯定感を下げる原因にもなっているのかもしれません。「良かれと思って」何かをしようとするのですが、結局のところ、それが単なる自己満とか、本人のお金にはなるけど世の中や人々にとってはプラスにならないとか、かえって環境や命を傷つけることになったりとか、そういったことにもなりかねない現状があるように思います。

とはいえ、それも私が世の中の仕組みや構造等をあれこれ調べたりした結果、そう思うのであって、世間一般には募金やボランティアは善行ですし(良心的な団体もあります)、医療従事者は素晴らしい職業とされていますし(もちろん素晴らしい職業だと思う部分はあります)、消毒が必要な場面もありますし、環境活動がプラスに働くこともあると思います。そういった意味でも、善とか悪とか一概には言い切れないし、割り切れないのであって、そういった活動や人々を責めることもジャッジすることもできないし、タイトル通り「良かれと思って」する善意の行動の難しさをただただ感じるのであります。世の中には意外と、「それをしない方が世の中のためには良いんじゃない?」ということもあるし、仮にこの世に絶対善や絶対悪がないならば、「良かれと思って」する行動により望む結果が得られない(そしてそのことに気づいて落胆・絶望する)可能性があることも考慮しないといけないな、と思う次第です。

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