スクラムユニゾン

まずラグビーからそうなりたい

予定していた懇親会がキャンセルになった。
「10月20日は、日本代表と南アフリカの試合になりました。
落ち着いて飲めないし、店員もちゃんと働かないだろし、
みなさんとPVするのは歓迎ですが、スマホで見たくないですよね」

ですよ。
一方的なリスケのメールにはそう書いてあった。

そうか、10月20日日曜日は、その日になったんだった。
日本代表の試合と、釜石である試合の日は
ちゃんとカレンダーに入れていたが、
決勝トーナメントまでは、ね。
日付すら知らなかった。
準決勝と決勝はもちろん承知していたけど、
準々決勝は、ね。

20日はどこで観ようかな。
ホントに4年に一度じゃなくて、「一生に一度」かもしれないし、
これがきっかけて、4年に一度になればいいなあ。

せっかくなら、南アフリカのナショナルアンセムを歌うか。
ラジオを聴いていたら、「スクラムユニゾン」が紹介されていた。
ああ、廣瀬俊朗が始めた活動ね。
釜石に来てた、なあ、たぶん。

なんで記憶にのこってたかというと、
「スクラム」
だからかも。

調べたら、7月27日、日本代表vsフィジー代表、
釜石鵜住居復興スタジアム(ウノスタ)で、釜石東中学校の生徒たちと、
両国国歌を歌ったのが、スクラムユニゾン。

2019年は世界中からたくさんの外国人がこの日本にやってきます。
どうすれば日本らしく歓迎することができるのか、、、
「あ、その人たちの国歌をうたおう!」と思いつきました。
だって異国の地で「君が代」を歌ってくれたらうれしいですよね。
と、いうわけで、いろんな国の人たちと、
日本中のあちこちで、肩を組んで国歌斉唱するプロジェクトを(勝手に!)はじめます。
新しい時代がはじまるこの年に、新しい文化もはじまりますように。
私たちは、「スクラムユニゾン」です。
さぁ、みんなで一緒に肩組んでうたいませんか。
(スクラムユニゾンwebb siteより)

もちろん、この試合はウノスタでカミさんと観た。
パシフィック・ネーションズカップの試合で、
格上のフィジー代表に勝って、
パシフィック・ネーションズカップに優勝した。

このとき、フィジーに勝ったのは
「えっ?」
って感じの驚きがあった。

わたしの中では、ここから日本代表の勢いがついて、
花園ラグビー場で南アフリカには負けたものの、
ワールドカップへなだれ込んだ。
いま現在、前回ワールドカップから8試合あって、
7勝1敗である。

10カ国語。話せなくても、歌うことはできる。
(スクラムユニゾンwebb siteより)

君が代を堂々と歌うようになったのは、
2002年のサッカーワールドカップ日本・韓国大会から。
それまで君が代を「国歌」とすらいわなかった。
イデオロギーの時代だった。

サッカーがそれを変えた。

今度はラグビーだ。
試合前には、
自分の国の歌だけではなく、
相手チームの国歌を歌うことで、
戦う相手をレスペクトする、
という習慣にしたい。

ラグビーの国際試合は、
観客が互いに相手の国歌も歌い、
その次に、アイランダーたちはそれぞれのウォークライを舞い、
試合をして、
ノーサイド。

ラグビーはネーションではなく、ユニオンである。
代表選手は、その国に属する人たちではなく、
その国と地域を愛する人たちである。

選手がそうなら、
観客もそうありたい。

スポーツには国境がない、
スポーツには政治はからまない、
まずラグビーから、
日本からそれを示したい。