今村久美さん回mtg

対話のトレーニング

「大学で学んだことを社会にどう還元するか、言語化する」
のつづき。

上記の学習到達目標をたて、
グループワークの設計と進行を担当した
学生アシスタントの荒井百子(もも)は悩みに悩んだ末、
アイスブレイクから新しい手法を生み出した。

まず、
「今村久美さんとの質疑応答をうけて
さらに感想を共有しよう」
小さなグループディスカッションを取り入れた。

大隈塾が5限6限ひと続きの授業で、
5限のゲスト講師の講義を受けて、
6限では、その学びを深めて身につけるために
いろんなグループワークをする。

5限では、ゲスト講師の講義(50分)のあと、
グループディスカッション(5分)で感想の共有と
質問項目を考え出す。
グループは4人。学部も学年もばらばら。
だから、同じ話を聞いても、
感じ方、刺さり方は違っているはず。
それを共有することで、視野を広げ、
もっと考えを進めるきっかけにする。

そのあと、すばやく質問項目を考え出し、
質疑応答(25分)で講師にぶつける。

質疑応答でも、新しい学びを得ることができるし、
学びを深めることもできる。
もちろん、新たな疑問、モヤモヤを生むこともある。

それを、6限の最初で共有する、という仕掛けは新しかった。
今村久美さんの講義テーマは
「分断社会の静かな処方箋
 〜『ナナメの関係』で関係性をつなぎなおす」
だったが、テーマと実際の講義内容は一致していたか?
一致していて、学びを得られたか?
一致していなくて、期待した学びを得られなかった?
一致していなくて、逆に期待以上の学びを得られた?
それはなぜ?

フィードバックのポイントは、ゲスト講師に向けられ、
授業を準備した教員と学生アシスタントに向けられ、
自分たちにも向けられる(ことを願っている……)。

そういうことを、確認、共有した。
テーマ、学びの到達点を
再び意識することから、6限をスタートさせる。

そして、アイスブレイク。
6限はアイスブレイクから始まるが、
今回はすでにグループディスカッションをしているので、
アイス(受講生のかたまった身体と意識)はブレイクされている。

だから、アイスブレイクはいらないんじゃ?
ということがミーティングででたが、
ももはアイスブレイクも必要だ、と主張。
なぜなら、夏学期第1回のこのワークから、
「対話のトレーニング」に入るから。

ももが考えたアイスブレイクは、ペアワーク。
「AはBをごはんに誘う。Bはひたすら断り続ける」
1分。つぎ。
「BはAを週末遊びに誘う。Aはひたすら断り続ける」
1分。つぎ。
「AはBをごはんに誘う。Bは『いいね!+α』で返す」
1分。つぎ。
BはAを週末遊びに誘う。Aは『いいね!+α』で返す」

大隈塾では「対話・ダイアログ」を
・相手の発言を否定しない
・肯定内容であれば、さらにアイディアを付加し、
・否定内容であっても、「いいね!」で受け止め。
「でもね、わたしはこう思う」と提案する。
と定義している。

アイスブレイクで、この「対話」の要素を盛り込んでいるが、
それはまだ、受講生には明かさない。
あとで気がつく、という仕掛けにしていた。

そして……(再びつづく)