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公開記事●日本のピラミッドと稀代のサイキックたちで一大ブーム発生!/「ムー」クロニクル

世界のミステリーを追い求める――! そんな「ムー」の姿勢は、いつしかテレビや週刊誌といった一般のメディアにも広がった。「日本のピラミッド」や宜保愛子、ユリ・ゲラーといったスターによって、日本のオカルトブームは活気づいたのである。

文=編集部N

サンデー毎日で「日本のピラミッド」特集が!

 それは1984年のことだった。一般週刊誌である「サンデー毎日」が、突如「日本のピラミッド」キャンペーンを開始したのだ。
 作家の小松左京氏は葦嶽山を調査し、同じく作家の立松和平氏が「キリストの墓」伝説のある戸来村(現在の新郷村)を訪れ、さらに当時の中曽根康弘首相までがピラミッド形のパワーストーンを庭に埋めて、その力を利用していることを告白。毎日新聞系のテレビまで巻きこんで、日本中に大ブームを起こした。

「ムー」にしてみれば、そんなことは「常識」である。
 なにしろ1979年の創刊号においてすでに「日本列島ミステリー・アタック 中国山地に世界最古のピラミッドを見た!」を掲載し、葦嶽山ピラミッドを紹介しているのだ。また、第2号では熊野山中の猪垣を、第3号では四国の剣山を、そして第4号では九州の九十九塚をと……日本のピラミッド=超古代文明は、おなじみのテーマだったのである。
 その後も1982年5月号(第18号)「総力ロマン特集=日本超古代文明の驚異」で日本のピラミッドを紹介。「サンデー毎日」誌でキャンペーンが行われた時期の1984年10月号(第47号)では「総力特集 日本のピラミッド全調査」を企画し、編集部員総出で日本全国を駆けまわり、さらに徹底的な調査を行っている。

 また、同時に本誌読者ならではの好奇心とフットワークを活かし、日本各地に眠る無名のピラミッド情報を募集。これもまた大きな成果をあげた。
なお、週刊誌のピラミッドブームは長続きせず、すぐに去ってしまったのだが、「ムー」だけはその後もねばり強く調査を継続。いつしか日本列島を飛びだし、中国、イタリア、ボスニア、ロシア……世界へとピラミッドの調査網は広がっていった。
 いや、それもまだ甘い。なにしろ現在では海底や月、さらには火星でもピラミッドが発見されているのだから。

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1984年10月号の「総力特集 日本のピラミッド全調査」。このとき集められた詳細なデータは、現在でも資料的な価値は高いと自負している。

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飛騨の天柱石を調べる。

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広島の葦嶽山を調査。

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大湯のストーンサークルにて。


神秘世界のTVスター 宜保愛子とユリ・ゲラー

 本誌の場合、スーパーミステリー・マガジンという性質上、筆者や取材対象としてご登場願う人物も、テレビなどの一般マスコミとはかなり異なっている。だがそんななかで、全国的なスターとなった方々もいた。その代表が、故・宜保愛子(ぎぼあいこ)さんだ。
 若い読者はご存じないかもしれないが、彼女は近年に登場した霊能者のなかでは、群を抜いたスーパースターだった。テレビの特別番組にも数多く出演し、タレントに対する霊視も頻繁に行っていた。

 本誌初登場は1984年9月号。読者から投稿された心霊写真の鑑定者としてだった。以後、鑑定とあわせて「宜保愛子の心霊教室」などを次々と連載。また、タイや香港、オランダ、アメリカなどの海外への霊視紀行も精力的に行うなど、2003年5月6日にこの世を去るまで、本誌誌上でご活躍をいただいた。
 その宜保さんと激しいバトルをマスコミ上で繰り広げたのが、大槻義彦教授(現早稲田大学名誉教授)だった。大槻教授は宜保さんの霊能力やUFOの存在を否定したオカルト・ハンターのイメージが強いが、じつは「火の玉博士」として1987年11月号にご登場いただくなど、本誌とも縁は深い。

 超能力者といえば、なんといっても元祖スプーン曲げのユリ・ゲラー氏。そして彼の力に触発され、1970年代にスプーンを曲げる「超能力少年」としてマスコミに登場した清田益章(きよたますあき)氏と秋山眞人(あきやままこと)氏も欠かすことはできない。
 清田氏は、誌上における超能力実験で脳波測定を行うなど積極的に超能力の科学的解明にご協力をいただいた。また秋山氏はロシアの超能力研究レポートの寄稿など、ライターの立場からも本誌に貴重な情報を寄せてもらっている。40周年を迎えた「ムー」本誌だが、これからはどんなスターが登場するのだろうか?

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取材の折り、本誌を手にする世界的超能力者のユリ・ゲラー氏。

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宜保愛子(ぎぼあいこ)さんの「海外霊視紀行」タイ編。

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清田益章(きよたますあき)氏と杉真理(すぎまさみち)氏の対談記事。


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