「それは野暮な質問だよ。」と言われた。

仕事中、上司に「それは野暮な質問だよ」と言われた。

そう上司が言うからには、確かに野暮だったんだと思う。

野暮な質問をしてくる人というのは確かにいるし、そんな質問をされると面倒くさく、返すのが嫌になる。

しかし、野暮ってなんだ?辞書で調べたら、粋ではないこと、洗練されていない人なんて書いてあるけど、じゃあそれはつまり「洗練されていない質問だよ」ということだろうか。いやまさか違うだろう。

お互いの楽しむ会話の中で「野暮な」質問をされると、テンポが崩れて楽しい会話に説明が必要になるけど。
仕事中もそうなのだろうか。
「安全第一」で「コミュニケーション重視」の仕事をしている中で、野暮な質問など存在するのだろうか。

相手が何を考えてどう動こうとしているか、それを自分の想像だけでなく相手の口から言葉として聞くことが、野暮な質問なのだろうか。

野暮な質問の先にあるものが見えていないだけなのではないか。

何度も言うが、日常会話なら別なのだろう。
成果を求めていない、危険でもない娯楽としての、コミュニケーションとしての会話の中で野暮な質問は、つまりは答えるのが面倒くさい。

しかし、仕事の中で「それは野暮な質問だよ」という言葉はキラーワードではないのかと思う。
言った相手は、その先何かを聞く気にはならない。
例え野暮な質問だったとしても、その先のコミュニケーションを放棄しているだけに過ぎない。
きっと、もっと別の言い回しがあるはずなんだ。
野暮野郎にも野暮なりに人間の感性があり野暮なりなら考えて聞いているのだ。
それを野暮なんて雰囲気の言葉だけでシャットダウンしないでほしかった。


仕事終わり
携帯の充電が少ないと呟くと、自分の携帯の充電をしていた上司が、充電器を貸してくれた。

私「あれ、これ私の充電器じゃないですか?」

上司「それが、野暮な質問ということだよ」

そういうことらしい。
野暮って難しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?