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セールスパーソンの信用蓄積には質問型営業がお勧め

事務長という立場上、いろいろな業界のセールスパーソンから商品の説明を聞かせていただくのですが、その商品自体の話よりも、市場とかシェア争いの話の方が個人的には聞いていて楽しいです。

昔はいろんなアクションプランがありましたが、近年は規制に縛られて今までのように動けず、そこに人員削減による担当エリアの拡大も重なり、苦労しているセールスパーソンが多いように感じます。

セールスパーソンは限られたリソースを効果的に投下する必要があります。
それが選択と集中という概念であり、自身の担当エリアで購買力の大きい顧客をターゲティングし、自社の商品を売っていくことが求められます。

MR「先生の病院には〇〇(疾患名)の患者さんがたくさんいらっしゃいますね。弊社の医薬品はこの疾患に適応がありまして‥‥」

という会話がよく聞こえて来ます。
しかし攻略は簡単ではありません。

購買力の高い顧客は競合他社の活動も盛んです。自社品を採用してもらう難易度は高く、いくら差別化しても思い通りにはいきません。

私も製薬会社のセールスでしたので「なぜ良い製品を扱ってるのに使ってもらえないのか」と悩むこともたくさんありました。

私が未熟だったと言えばその通りなんですが、セールストークを聞く側の立場になり、また医師の本音を聞くことにより見える世界が変わってきました。
苦戦しているセールスパーソンは顧客である医師の立場で考えてみると攻略のヒントが見えてきます。


医師は競合するA社、B社、C社からいつも自社品の利点と他社品の欠点を聞かされます。各社足の引っ張り合いです。なにが正解か分からなくなりそうです。
最終的には医師が納得したもの選択されるのですが、どのような視点で選ばれるのでしょうか?

結論から言えば「信用」で選ばれることが多いのだと感じます。
製品の優劣ではなく、会社規模の大小ではなく、セールスパーソンの信用で選ばれています。

薬を処方される患者さんからすると「先生、営業マンの好き嫌いで薬を選ぶんですか?」と文句を言われそうですが、安心してください。
唯一無二の有効性を有する医薬品であれば医師はおのずとそれを選択します。しかしそんな医薬品は少数です。
一般的には一つの疾患に対し複数の製薬会社が研究開発で参入するため、同種同効薬が複数発売されますか、それらの有効性は臨床的には「微差」のように感じます。

信用という人間性で選ぶのは大事なことです。医師は困った時に手を貸してくれる誠実さを求めています。
「追加で〇〇を知りたい」
「⬜︎⬜︎で悩んでいるから手を貸してほしい」
今の世の中は『何を買うか』から『誰から買うか』に価値観が変わりつつあります。
せっかく買うなら、信用があって誠実な人から買いたいのです。

ではどんな人間性であれば良いのか?

まず図々しい人が嫌われることを理解しておかなければなりません。
セールスパーソンのターゲッティングの心理には、
「〇〇病院(または⬜︎⬜︎Dr)って患者さん多いよな。ここで採用してもらえれば売上が達成できるな。」
であるとは思いますが、押し付け型or説得型営業マンからは図々しい臭いがプンプン漂ってきてしまっています。

医師からすると
「お前のために患者を増やす努力をしてるわけじゃねえ」(※口が悪くてスミマセン)
って気持ちになるわけです。

何度も質問型営業のお勧めをしていますが、医師が積み重ねてきた努力をセールスパーソンは質問し、教えを請うするべきだと思います。

専門知識を研鑽し、相対する患者さんに最善の医療を提供し、その積み重ねにより患者さんが定着し、少しずつ増患に繋げてきたという医師ごとの『ストーリー』があります。医師本人にとって誇らしいストーリーです。
しかも医師は近しい人と相談できる訳でもなく、暗中模索で孤独な戦いを続けているのです。
まずは医師のこの心理を理解し、たくさん質問しましょう。

そしてセールスパーソンはそんな医師の『お役に立てる』貴重な情報を持っていることに気付かなければなりません。

なにが貴重なのか?

自身の担当エリアには集患の成功例と失敗例というストーリーがたくさん転がっているはずです。
単に患者の多い、少ないを眺めているだけではもったいなくて、なぜ患者が多くなったのかというストーリーを因数分解してみましょう。
医師のスキルなのか、立地なのか、広報戦略なのか、アフターフォローなのか。
医師ごとに成功の要素が見つかるはずです。

また逆の感覚も必要です。
患者さんが少ない医療機関にはそれなりの理由があるはずです。
因数分解してその要素を明確にでき、改善点を指摘できれば、立派なコンサルタントになれます。

患者さんの多い医療機関からは成功方法を学び信用を勝ち取る。
少ない所ではコンサルし増患をもたらすことで信用を勝ち取る。

信用は質問から始まることを意識してほしいのです。

追伸:
先日、A社のHさんが来訪され「ブログの記事を読みました。売り上げを上げるコツを教えて下さい。」と依頼を受けました。
私のブログを陰でこっそり読んでくれているそうで、なんとか成功したいので力を貸してほしいとのご相談でした。こういう直球の相談はとても嬉しいです。

私は『付加価値のあるセールスパーソンの育成』をテーマにこれまでメッセージを発信してきましたが、再現性を確認したことがありませんでした。
私の話している内容が机上の空論なのかどうかを検証するためにも、これからHさんを私がコンサルし、彼の信用が増え、売り上げが伸びるかどうかを検証してみようと思います。
(まだHさんから承諾はいただいていませんが、是非ともご協力をおねがいいたします)
その経過をブログでも随時報告して行きます。

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医療法人の事務長。セールスパーソンからの支援を得て医療は充実し患者さんは集まる。医療機関がどんなことを考えているのか、医療に関わるセールスパーソンに役立つようなメッセージを発信したい。 https://www.facebook.com/muneyoshi.kamiya
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