0021:他人なんて厄介なものが、なぜいるのか
「変人」から見た世界
今回は「他人」「他者」について書きましょう。
わしは変な子供で、変な若者で、変な中年だったので、いつでも他人とうまく折り合いをつけられませんでした。どこへ行っても、どうしても周りから浮いてしまうのです。
また、スポーツや芸能やファッションなど、周りの人が興味を持っているものにあまり関心が無かったですし、反対に、自分が愛してやまないものは、周囲にあまり興味を持ってもらえませんでした。
なので、わりと最近まで、
「どうして他人なんていう厄介なものが、この世にあるんだろう」
「どうしてわし一人の世界じゃないんだろう」
「どうしてわしをそっとしておいてくれないんだろう」
「でも、どうして一人だと寂しくなるんだろう」
と、ずいぶんワガママな悩みを持っていました。
一時は正直「自分以外は、コンビニとハンバーガー屋以外全部なくなればいいのに」と、わりと本気で思っていました(笑)
(^~^; )
今の社会、お金さえなんとかなれば、そんなバカなことを考えていても、生きていけてしまうんですね・・・他人がいなければ、ご飯一食すら食べられないのに。
自分で肉や野菜を探してきて、屠殺したり脱穀したりして、調理して食べないことには、ご飯一食すら、食べられないのに。
我ながらアホすぎて泣けてきます。
そんなわしですので、他人というものがどうして存在するのかを、ずっと考えてきました。そして、答えを見つけ出したあとも、周囲との断絶のようなものに、長い間悩んできました。
アタマでは分かっているのに、ココロでは分かっていなかったんですね。バランス最悪。これでは人生が辛くなるはずです。
(^~^; )
「他者」が生まれるまで
さて、どうして他者が存在するか、という問いに対する答えは、以前も書いたけれど(0010:天国の記憶)
じゃんけんができるから
です。
前回(0020:ココロのできるまで)で書きましたが、わしらが生まれるずっとずっと、ずーっとずーーーーーーーっと昔、ココロは一個しかありませんでした。世界の全ては、この一個のココロだけでできていました。
その時、ココロは思いました。
「じゃんけんがしたい!」と。
(^~^ )
なので、まずココロは、「自分」と、「自分以外のなにか」に、自分を分けることにしました。こうして、自分と他人ができました。
ただし、ココロは本当は、一個の不可分なものです。なので、いくら2つに分けても、結局はお互いがお互いのことを、全部知っていました。もちろん、じゃんけんで次にどの手を出すか、もです。
これではじゃんけんになりません。
じゃんけんの面白さは、勝つか負けるか、やってみるまでわからない点にあります。さらに、あいこになるかもしれないし、そうなるともう一度やり直しになるので、少なくとも負けではない、こういうスリルもありますよね。じゃんけんは、単純なのに、とても良くできたゲームなんです。考えた人天才すぎ。
d(^~゜ )
そんなわけで、元は同じココロでも、お互いがお互いのことを、知らないようにするシステムが必要になりました。
ものすごくざっくり言うと、だから、地獄を作りました。地獄に降りれば、本当は他者がもともと自分自身だった、ということが分からなくなるからです。
わしと汝
・・・混乱してませんか? 大丈夫ですか? ちょっとむずかしい話をしているという自覚はあるんですけど、できるだけ、分かりやすく説明しているつもりです。
大事なことなので、もう一度。
他者は、本当は自分自身です。
ここが地獄なので、わしらには相手が自分自身であることが、分からなくなっているだけです。そういうシステムが必要だったから、かつて自分で作ったんです。
このエントリーの最初の方に、わし自身のことを書いたけど、わしもこのことが「アタマでも、ココロでも」理解できて、ちゃんと腑に落ちるようになるまでには、ずいぶん時間がかかりました。
他人というものは、ときにすごく面倒だし、迷惑だし、自分を害してくるし、とても厄介です。
なので、アタマでは「あれは自分を映す鏡なのだ」的なことが分かっていても、ココロがどうしても信じてくれなかったんです。それこそ、何年も、何十年も。
わしはずっとずっと、他者と自分との壁を手探りでつたって、迷路のような暗闇をさまよっているような人生でした。
だけど、今はなんだか、他者は自分である、ということが本当なんだと信じられるようになっています。腑に落ちているというか。ココロにストンと入ってきているというか。
どうしてうまく腑に落ちたのかは、また次回にでも。
最後にアレを。どうかわしの話を、信じないでくださいね。かならず、一度は疑って下さい。
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これは、拙ブログ『人生はなぜ辛いのか、と思った時に読むブログ』からの転載です。イラストや強調で分かりやすい、本家サイトはこちら。
https://jinseihanazeturainoka.blogspot.com/
このブログの文章を初めてお読みの方は、ぜひ第1回からお読みください。
https://jinseihanazeturainoka.blogspot.com/2018/09/0001.html
今回のエントリーのページはこちら。
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「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)