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国内最大!ニットメーカーによる展示会を知っていますか?

こんにちは、村松啓市です。突然ですが「国内最大規模のニットメーカーによる展示会」を知っていますか?

一般の方は、なかなかご存知ないですよね(笑)逆に、知っている方はかなりのニット業界通ということになるかもしれません。それもそのはず。実はこの展示会は、アパレルメーカー、小売業、卸売業、商社などのニット製品を取り扱う会社をメインターゲットとして、一年に一度「東京国際フォーラム」でニットメーカーによって開催されているものなんです。

■ジャパン・ベスト・ニットセレクション

私は、昨年からこの展示会のアワードを決める審査員を務めさせておりまして、先日も展示会直前の会議がありました。

↓ちなみに「ジャパン・ベスト・ニットセレクション」の詳細はこちらです。

・開催日時
 2019年12月4日(水)  10:00~18:00
 2019年12月5日(木)  10:00~17:00

・開催場所
 東京国際フォーラム ホールE(2)
 (東京都千代田区丸の内3-5-1)

一般的には、なかなか知られることがないニットのプロたちが、様々な提案をしているこちらの展示会。私は「ニット文化」はまだまだ一般の人たちに知られることが少ない文化だと思っているので、絶対に一般の方も入場可能なイベントにしたほうがいいと思っていました。

先日も、このことが会議の議題に上がり、今年はまだ業界関係者のみが入場対象になりますが、来年は一般のお客様も入場対象に変更になることで決定しそうです。そんなこともあって、こちらのnoteでどんな展示会が行われているのか、ちょっとご紹介をしたいと思いました。

下記は昨年「AND WOOL」のオンラインサロンに投稿した記事です。内容は一年前のものですが、よろしければご参考ください。今年はどんなメーカーが、どのような提案をされるのか。。。ニットを愛するデザイナーとして楽しみにしています。

■2018年12月「AND WOOL」オンラインサロン投稿記事

本日は、手芸ニットではなく、アパレル、ファッション目線で ちょっとマニアックな話を。

昨日、本日と、東京 有楽町で行われた 「ベスト ニット セレクション」に行ってきました。ベストニットセレクションは 11年ほど前から行われている 日本のニットに関わる企業による展示会です。

日本には、ニットの産地がいくつかあります。手編みと同じような編み組織の【横編み】の産地は、新潟、山形、福島、大阪、東京、といったところでしょうか。そういった各地の横編み工場、丸編み工場、経て編み工場、糸屋、染色メーカーなどが集まった展示会です。

この展示会にて、出展社の向上のために行われているアワードの審査員の依頼をいただいて、出展社全てとお話させてもらったり、技術や提案力を拝見してきました。

企業向けの展示なので 各社の狙い、ターゲットが異なるので、レポートをまとめて、このサロンでご紹介するのが難しいのですが、今回 賞を受賞かしたのは 山形の佐藤繊維の製品企画部。

世界一細いモヘア糸をつくる技術力をもっていたり、海外でも著名人などが着ていることで、良く話題になることが多い会社です。この会社は、一社で 紡績から編み立てといった製品企画、工場として各メーカーへの製造販売や、自社でのブランド活動まで 一貫して行なっており 独自で市場を切り開くともに、独自の視点で技術を磨き続けていることが評価されました。

その次の賞は 二社。
新潟の工場 マックスニットと、 福島の大河内メリヤス。

マックスニットは 売り場のバイヤーやファッションデザイナーにわかりやすいプレゼンができていたことが評価されました。化学繊維を高密度に編んだ今っぽさ。 肌にあたる部分はウールを使った製品作りなど 気も利いています。

さらに、わかりやすいケーブル模様の提案。スポーツ素材でつくるニットバッグなど。これらは 社内のひとりの若い社員に 提案の仕方を全てまかせた結果だそうです。百貨店や大手セレクトショップのバイヤーも提案力のわかりやすさを評価していました。今後が非常に楽しみです。

福島県の大河内メリヤスは 、どの売り場もおなじような製品が並びがちなアパレル業界に一石投じるような 独自の視点の編み方によるデザイン提案でした。ニット好き、ニットマニアには ビビッとくるデザイン提案!その姿勢を評価され 受賞されておりました。

そして、特別賞に 島精機製作所。

日本のニット技術を支える コンピュータ編み機の生み出した会社です。
私は、久しぶりにここのコンピュータシステムに触れましたが どんどん進化していて、衝撃的でした。この技術を使いこなせる技術者やデザイナー、売り場や生産の環境づくりが出来上がったら 最強でしょう。。。

私も学生時代や、ブランド活動当初は よく機械を触らせていただく機会もありましたが、もう15年ほど まったく触っていません。あの頃よりも大きく進化しているのだと思います。。。

といった 具合に、本日はアパレルの工場のお話でした。

なんとなくですが、モノを作れる人の影響力が どんどん強くなるような気がしています。

アンドウールや、私のファッションブランド everlasting sprout は、当然 そういった職人さんたち がいるからこそ、活動ができるので、ものづくりの現場が盛り上がるように もっと情報発信できたらと思っています。


来年は、一般の皆様にも入れるイベントになって、より「ニットの世界」を楽しんで味わっていただけるようになればいいと思っています。また、展示会のレポート記事などをこちらのnoteにも書かせていただきたいと思っています。どうぞお楽しみに!

「AND WOOL」ディレクター 村松啓市


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