今から、僕は「原宿」を、全面、ペンキで白く塗る。(2)

その街の雰囲気は原宿と極端なほどに似ていた。

一歩進めば、そこには新たな刺激が待っていて、
たくさんの人でごった返す。

レストランも、ローカルなものから、
イタリアン、寿司まで
なんでも揃う。

どこに行けば良いのか、
どこを見れば良いのか、

わからなくなるほど、目が移ろう。

通りは狭く、人人人。
あたりは店で溢れている。



でも、窮屈で嫌な思いがするかというと、
全然しない。

むしろ、人混みの中にいる、


誰でもない「無」の自分、


その感覚が病みつきになる。

右にも、左にも、

楽しそうな小道がたくさんあって、

まるで不思議の国に入り込んだみたい。

気がつくと、その生活感がある場所で、

子どものように全てに関心を示す

僕がいた。


今から、僕は「原宿」を、全面、ペンキで白く塗る。(3) へ
続く。 



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?