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その人は十分すぎるほどに、恋愛コラムなどあてにならないと教えてくれた

ゆっくりとキスを落とし、目を見て好きなところを言ってくれる彼。その人は、私の名前を呼ぶことを忘れなかったし、腕枕で一晩中抱き寄せてくれました。

寝起きでも嫌がる素振りも見せずにキスをして、そして終わった後にはお茶をくれるような。わざわざ冷蔵と常温を用意して、私には好きだと言った常温をくれる周到さで。

どんな恋愛コラムを読んだって本命だと言えるようなふるまいに満ちた彼は、恋人ではなく私のセフレでした。

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