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おにわかたづけられない

春、夏、秋、冬 変わる名前に違いはあれど 美しさは同じだ 同じものなんだから 赤、白、黄色、紫 外の庭の美しい花 植えつけられた未知が怖くて 引っこ抜いた ごめんなさいなんて安い言葉で 人生に言い訳できるなんて 思ってない、思ってないけど ここから綺麗に咲きたかった 増えるだけの大切に 花の名前すら忘れそうで 自分の庭も片付けられない 落とすたび見失ってた 伸び続ける歪な気持ち 死ね、死ね 朝、昼、夜、更けて 伸びゆく誰かの光の下 這うようにしか咲けずとも 花に違いな

    • SNSのおんなのこたち

      憧れのあの子と同じように 君も平面だから忘れてたよ 会いたいとか友達になりたいとか 思うだけで罪だった わざわざ意識しない 日常の一部が言語化されたせいで 私のなんもない 日常の全部が塗りつぶされていく SNSのおんなのこたち あんなに近くに感じてたのに 指をくわえて見ていることしかできなかった 今君が消えたって 私が知ったこっちゃないって 分かってたって知りたくて 分かってたって教えて欲しかった あの通知音で 説明できない執着心 隠しても隠さなくても いずれすれ違って

      • もふもふ

        私の持ってないものを持っている 君を憎む心を持っている 人間であることを呪ったあの日も 肉をも断つ牙を持っている されど表現の面で劣っている 動物であることを嘲笑ったあの日も 思い返してみたら 別になんてことはないんだ 君はいつでももふもふでした 大きくなってももふもふでした 小さい君とか全然覚えてないけど 記憶はいつでももふもふでした 口づける時ももふもふでした ムカつく時でももふもふで 口に毛が入る 君は別に私の子じゃなかったから そのもふもふでさえ 可愛いかれど憎か

        • There's no music

          今日もどこかで誰かが 最高の音を作ってる 全部ピックアップ出来るわけはなくて 聞いてみたらどれも良くて それでもまた君で洗い流す そう僕はこれが好きなんだ と洗脳するように なんて容易に書けてしまったから There's no music 君の友達の歌を聞いて もしかして君のより好きかもなんて なんだか裏切りみたいに感じて また君だけを聞いた 積み重ねていく好きのストリーミング 君が与えたいものを従順に 求める人にはなれないんだって 気づいてしまったから There's n

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          adoRe

          もし君の臨む先が悲劇なら 僕は一生君のこと忘れらんないだろうな 喜びと悲しみとそのあいだの濃い 感情、無責任に待っている 始まりは冬だった 君が人間だって事やっと知ったあの日 君がくれたcrater示したくて 僕は人間を辞めた またズーム&フリック 狂ったように画面に張り付いて 罪を重ねて悦に成るよ 僕が覗き込む深淵の中で 君はどんな音をしてる? 生きてる君が、生きてない君が かたまりの僕に笑いかけた その瞬間 starting from the scratch この胸

          私より先に死ぬくせに

          1ヶ月が経った 生活はなんにも変わらない 久しぶりの煙の色 意味のない呼び声 むかついた抜け毛も いつの間にか飛んでった もう増えないから つよくいきたい 覚えてる感触が 骨になってしまうのは 怖いな 最高の時間が 輪郭もなくして 私より先に死ぬくせに 勝手なこと言うなよ うまれちゃった寂しいを定義 埋もれさせてたまるか 伝えたいことの半分も 伝えないことを選んだんだ 私より先に死ぬくせに 勝手なこと言うな、言うな、言うな 1年が経った 私はなんにも変わらない 失うの

          私より先に死ぬくせに