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姉よりも読んでいた少女漫画達。

私には2つ上の姉がいて、毎月月刊誌を買っていた。セーラームーンから『なかよし』に入り、『りぼんマスコットコミックス』集めにハマった後、『ちゃお』に入って卒業…。そんな姉の漫画をこっそり…どころかガッツリ読む。姉よりも読んでいたと思う。
少女漫画以外にも自分自身で買った、好きな漫画がたくさんあるので構成する漫画はとても5冊じゃ収まりきらない!となってしまった。なので、今回は少女漫画に絞って書いていくことにした。
それでも苦心したが、結果選んだのは、
『こどものおもちゃ』(1994~1998)
『Dr.リンにきいてみて!』(1999~2003)
『こっちむいて!みい子』(1995~連載中)
『あずきちゃん』(1992~1997)
『ご近所物語』(1995~1997)
こちらの5冊。さっそく1冊ずつ紹介していく。

紗南ちゃんの底抜けの明るさに憧れた『こどものおもちゃ』

『学級崩壊』『いじめ』『ホームレス』『捨て子』『血の繋がりのない親子』『キレるこども』…
作中でキーになる出来事を並べると思っていた以上に暗い。重い。しかし『こどちゃ』と聞くと、なぜか『明るい』『面白い』イメージが先行する。コミカルに動くアニメの影響もあるが、それも含めて主人公・倉田 紗南の底抜けに明るいキャラクターのおかげだろう。
先述の重たい出来事に真っ向から挑む紗南ちゃん。物語開始当初最大の敵だった羽山の暴力(結構エグい)には『劇団こまわりで鍛えたステップ』で華麗に対処。さらに彼の家庭問題を暴き、羽山一家を改心させる。彼女自身も実は捨て子で、母親とは血が繋がっていないという重いものを背負っているのだが、実の親子以上に濃すぎる関係で結ばれている。その母からの教えである『逆境こそ楽しんで生きる』を胸に、落ち込む事もあるけれどいつも明るく、賑やかに彼女は飛んだり廻ったりしながら突き進む。
今思うとちっぽけな事ではあるけれど、こどもにはこどもの悩みがたくさんある。そんな辛い時も紗南ちゃんみたいに明るくいたい!と私は当時強く願っていた。今でもピンチの時になると、『逆境こそ楽しんで生きる』という言葉と『ヘェーイ!』とめげずに明るく立ち向かう紗南ちゃんを思い出し、私もまた明るく頑張れるのである。

占いはバカにできない!『Dr.リンにきいてみて!』

ちょうど連載当時『風水』が流行っていたので、「流行に乗って来たな」という印象をこどもながらに受けた、天才風水師・Dr.リンこと神崎 明鈴が主人公の占い漫画。しかし、気がつけばどっぷりハマっていた。方位磁石で方角を調べてはその方向に運気アップのカラーグッズを置く。例えば『西』の方角に金運アップの『黄色』のものを置くなど。同じ時期にポケモンも好きだったので、ピカチュウ達、黄色いでんきタイプのポケモングッズが西に大集合していた。
更にこの風水師・Dr.リン以外も、陰陽師、タロット占い師、西洋占星術師など多数の占い師が登場。そして、私が現在占いに使用しているタロットカードこそ、このDr.リンのカードなのである。このタロット占い、私の周囲では当たると評判。初めて手にした2001年からずっと現役でいる辺り、確実に私を構成する漫画となっている。

共感が詰まった平凡な日常『こっちむいて!みい子』

ちょっと小さくて、ちょっと口がデカイけど、フツーの小学5年生の女の子、山田みい子が主人公。まれに番外編やタイムスリップものもあるけれど、基本的には小学生のリアルな日常を切り取った物語。
友達と遊んだりケンカしたり、奇跡的に夏休みの宿題が終わって解放感のある8/30を過ごしたり、年賀状ギリギリまで書いてなくて慌てたり、切符をトイレに流したり(笑)
「分かる!」と共感できる等身大の物語だった。印象深いのは「女の子の話」。所謂「生理」の話なのだが、恥ずかしくてその話だけまともに読めなかった。ただ、漫画で書かれていることで仕組みとか、男には分からない事を知ることができた。女子にとってはこれも共感になるのだろう。作中でみい子の友達のヨシキくんが【神秘的なもの】と表現しているので、私は今でもそういうものだと思っている。なので、女子から明け透けに『今日生理なのー』と言われるとビックリしてしまう。神秘的なものだから…。
共に小学生時代を駆け抜けてきたみい子、今も『ちゃお』でバリバリ連載中。しかも今月より中学生編に突入。さらに広い世代から共感を得るだろう。

ライバル美少女・ヨーコちゃんの魅力『あずきちゃん』

『みい子』と同じくフツーの女の子・野山 あずさ(あずきちゃん)が主人公。『みい子』との大きな違いは恋愛要素が強めであること。あずきちゃんが1話で転校してきた勇之助くんに恋をして、2人のアレコレを中心に物語が展開していく。アニメ版も放送されていたが、こちらはクラスメイトや家族の話も多く作られ、ファミリー向けのテイストが強めだった。なので、アニメと漫画でかなり展開が違う。私は【漫画派】なので今回ここに選んだ。

アニメと漫画の決定的な違いは『中学生編』の存在。アニメは小学生のまま終了するが、漫画は中学に進学する。そして私の好きなキャラクター・ヨーコちゃんが活躍するのがこの『中学生編』なのである。
ヨーコちゃんは『小学生編』から登場している、お金持ちの高飛車なお嬢様で典型的なライバル美少女。あずきちゃんとは勇之助くんを巡って争う。引っ込み思案なあずきちゃんに対し、ガンガン攻めてくるヨーコちゃんには良い印象を持てなかった。アニメ派の人にはヨーコちゃんはこのイメージで終わっているだろうが、大事なのはここから。『中学生編』ではレギュラーキャラが総入れ替え状態になったが、見事再登場を果たす。彼女を上回る強烈女子・緑川さんの嫌がらせからあずきちゃんを守るために、ヨーコちゃんは一緒に行動する様になり、いつしか親友に。『かつて敵が最大の味方になる』展開はやっぱりアツい。ライバル時代には隠されていた彼女の魅力が発揮される中学生編をぜひアニメ化して欲しい。もう20年以上経っているけど。

個性的でOK!『ご近所物語』

夢はファッションデザイナー!夢も恋も友情も楽しんじゃう女子・幸田 実果子が主人公。今見てもオシャレで個性的なファッション、小物は見ていて楽しい。そんなファッションを身に纏い、夢に向かって頑張る実果子の姿に勇気を貰える。ファッションもだが髪型も個性的。【金髪のクルリンツインテールヘアー】は今見るとインパクト大だが、彼女らしく違和感もない。最後の方でピンクのベリーショートにしちゃうけど。それもまた凄い。アニメ化もされ実果子ヘアーとして定番化されたスタイルを突然フルモデルチェンジしてくるキャラクターは実果子ぐらいではないだろうか。こんな個性的な生き方が許される世界も良い。連載当時より世界は進んでいるが、個性を主張して生きるにはまだ勇気がいる。実果子の様に、そして彼女に負けない他のキャラクター達の様に個性を大事に生きていきたい。

少女漫画と一口に言っても膨大な数の作品があり、皆それぞれに思い出をたくさん詰めていると思う。少しでも共感してくれる方がいるといいな。そして、久しぶりに読み返したくなった。電子書籍で探してみよう…。

他にも語りたい漫画はたくさんあるので、『少年漫画編』もまた書きたいし、もう漫画じゃないものも書きたい。欲は尽きないなぁ。

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