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ありがとうムサ・デンベレ。さようならではなくまたね。

移籍発表からはちょっと空いてしまったけど、この選手は思い入れがあるので、感情メインで書いていきます。

ムサ・デンベレ トッテナム・ホットスパー→広州富力

デンベレとの思い出。


  スパーズサポではないのだけれど、ムサ・デンベレはプレミアリーグに所属する中でも上位で好きだったプレーヤー。柔と剛を備えていて、ボールを一度持ったら奪われない。キーパスも放てられる。ムチのようにしなるドリブルで中盤を圧倒できるスーパーなセントラルハーフだった。正直絶好調の時ならポグバ以上にボールが運べて推進力があり、カンテ以上のボール奪取、フィジカルコンタクトを誇ると思っている。トッテナムの指揮官マウリシオ・ポチェッティーノもデンベレをマラドーナやロナウジーニョの様なスターだとべた褒め。代表でのチームメイトであるケヴィン・デブライネ(マンチェスター・シティ)も「フットサルをさせたら誰もボールを奪えない」と答え、元ベルギー代表のウェスレイ・ソンクも「アザールやデブライネより素質がある。コンパニを練習中に弄んでいる」と言っているようにデンベレはには怪物級のエピソードがいくつかある。実績名高いスター選手達からも称賛されるデンベレはプレミアリーグ1過小評価されているMFとも言われていた。

https://www.youtube.com/watch?v=_3elzi7flO0

↑ 今更ながらデンベレのプレー集だ

 デンベレはアントワープ出身で、ベースルスホットというチームでベルギーリーグデビューを飾る。その後はベルギーでステップアップするのではなく、ベルギーの隣国であるオランダでのプレーが決まる。当時はどうやらアヤックスも興味を示したようだが、ウィレムⅡに移籍をした。わずか1年の在籍でチームも2部に降格してしまったが、18歳だったデンベレは9得点5アシストとチームでもトップクラスの成績を残した。当時ウィレムⅡには後にトッテナムでチームメイトになるブノワ・アス・エコト(現無所属)の兄であるマテュー・アス・エコト(引退)と一緒にプレーしていた。もしかしたらアスエコト兄弟の2人と同じユニフォームを着た唯一のサッカープレーヤーかもしれない(笑)。

 アスエコトさん。今は何しているかな。

 デンベレの活躍は認められ、翌シーズンからはAZでプレーすることとなる。AZではルイ・ファンハールの下で1年目から試合に出場し続けると、UEFAカップはベスト4まで行き、リーグ戦は最終節まで1位だったが、まさかの敗北で、あと一歩のところで優勝を逃した。07/08シーズンは前のシーズンと打って変わってチームは不調だったが、08/09シーズンで再びタイトル争いをするチームになった。デンベレも怪我はあったものも、23試合で10ゴールと攻撃的MFとしての才能をいかんなく発揮。チームも第15節から1度も1位から下がることはなく、ぶっちぎりの優勝を飾った。

 当時のAZはルイ・ファンハールが率いり、エースのムニル・エル・ハムダウイ(現エクセルシオール)に加え、GKはセルヒオ・ロメロ(現マンチェスター・ユナイテッド)、CBはラグナル・クラヴァン(現カリアリ)とニコラス・モイサンデル(現フレーメン)などと後にプレミアリーグへもステップアップしていく選手も多かった。そしてこの時期からアヤックスにはトッテナム、ベルギー代表でもチームメイトになるトビー・アルデルヴァイレルトとヤン・フェルトンゲンの2人とも対戦する機会が増えた。
ロメロの髪型よ。野生児だな。クラヴァンは面影あり。

 09/10シーズンはCL出場を経験し、キャリアの大きな一歩を踏むも国内リーグ連覇までとはいかず、得点数も減ってしまった。そして10/11シーズンからプレミアリーグにフルハムへ移籍をすることが決まり、ついにプレミアリーグでの挑戦が始まった。加入後からチャンスをもらうと、デビューから3試合目のウォルバーハンプトン戦で2ゴールを奪い、結果を残す。その後怪我もあったが、戦列に復帰するとすぐさまコンディションを上げスタメンでの出場を維持。

 11/12シーズンはマルティン・ヨル体制になるとデンベレはもっと重宝される選手となる。そして後半戦になると攻撃的ポジションからセントラルハーフへ次第にコンバートされていく。ボールを持ったら奪われない、相手を剥がす能力、そしてチャンスメイクを後方からしていくという意味もあり、このコンバートは大成功となる。

マルティン・ヨルも今まで指導してきた中でも才能あふれた選手の中の1人だという。どうやらもう1人はディミトール・ベルバトフのようだ。ヨル監督のコンバートがデンベレのキャリアを変えたといっても過言ではない。

 そしてデンベレは12/13シーズンに1700万ユーロの移籍金でトッテナムに加入。トッテナムでは7シーズンに及び、中盤セントラルで君臨し続けた。

 ここからは1人のデンベレファンとしての思い出を。ゴール数はそこまで多くないデンベレだが、なんやかんやデビュー戦のノリッジ戦でゴールを決めているなど、ここぞでの存在感は強い。加入初年度12/13シーズンのELベスト32でのリヨン戦のミドルシュートはトッテナムを敗退から救う貴重なゴラッソだった。そして最近ではなんといっても17/18シーズンのCLファーストレグのユベントス戦。1人でポゼッション10%分を持つという驚異のボール保持とキーパスを連発。守備でもフル稼働。ボールは持ったら取られない。中盤を無双していたのは記憶に新しい。

 このようにデンベレは手が付けられない時はメッシ、ロナウドクラスだ。盛りすぎでしょと思う人もいるかもしれないが納得してくれる人もいるはず。トッテナムの全ての試合を見てないから確実なことは言えないけど、エリクセンがチャンスを作る。ケインが得点を奪う。その裏にはデンベレの活躍があったことも確かだ。しかしもうデンベレはいない。中国で”妖精”がいるチームで”怪物”がどう暴れるのかは楽しみだ。そしてACLなどで日本に来てくれたら、必ず見に行きたいよ。強靭なフィジカルコンタクトはいつまでも続き、中盤を制圧する姿をこれからも見せてくれるだろう。

割と駆け込み乗車のように書いていきました。

デンベレ一回生で見てみたいね。

今回はここまでです。

移籍市場も残り10日ほど!また興味深い移籍を取り上げて、その選手たちをまとめていきたいです。

就活生です。サッカーばかりでしかもコアなところを攻めています。少しでも驚き、笑いがあった方はサポートお願いします。